映画「トト・ザ・ヒーロー」あらすじ,ネタバレ,レビュー
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あらすじ
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産院で火事が起こり取り違えられた赤子。老人になった男は向かいの裕福な家に住んでいた自分と入れ替わった男を殺そうと老人ホームから逃げ出す。恋い焦がれた姉や姉に似た女性など様々に過去を思いながら銃を手にする男が決断した事は…。
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ストーリー・ネタバレ
ベルギー。
老人ホームに入っている男トマは赤子の時に産院で火事が起こった為に取り違えられてしまった。トマは過去を思う…。
幼いトマは自分が取り違えられた事を何故か知っている。トマの父や母は実の息子と思っているが。そしてトマは向かいの裕福な家に住むアルフレッドと取り違えられた事も知っている。10代になった彼は父母との関係にある程度満足しながらも裕福さに憧れてアルフレッドに“交換しよう”と持ち掛ける。アルフレッドもまた自分が取り違えられた事を知っていて、それを拒否するのであった。
トマは姉アリスに恋い焦がれていた。アリスはトマと血が繋がっていない事に気付いているのか女の子が男の子を誘うような仕草をする事もある。アリスとは心地よい“関係”だったのだが、ある時アルフレッドとアリスが仲良くなっている事を知るトマ。鬱ぎ込みアリスと口喧嘩をしたりする。
トマにはセレスタンという弟がいた。普通の子とは少し違うセレスタンを兄として心配するトマがいた。トマは彼の父親が趣味のシャンソンの曲“Boum(ブン)”を弾いてくれるので、それがとても気持ちよかった
ある時、パイロットであるトマの父親の飛行機が消息を絶った。イギリスへの買い出しを向かいのアルフレッドの父カント氏に頼まれたのだ。カント氏はスーパーマーケットを経営している。父親の死に直面したトマの一家は悲しみ、アリスとトマはカント氏に仕返しをしようと考える。カント氏のスーパーで万引きをしたり、トイレで火事を起こしたり、挙げ句はカント氏の家に火をつけたり…。
そんな恋い焦がれた姉は若くして死んでしまった。母親を弔う為に墓地へ来た時に姉アリスを思い出す大人になったトマ。ある時トマはアリスに姿形の似た女性エヴリーヌ・デシャンを街で見かけて後をつけて楽器店に入った。エヴリーヌの住所を盗み聞きすると家に押しかけて猛アタックをするトマ。その後、仕事を辞め仲良くなるとエヴリーヌと車で旅をするトマ。そして施設に預けられている弟セレスタンを訪ねるとエヴリーヌを紹介するのであった。
大人になったトマは久しぶりにアルフレッドと再会した。あろう事かアルフレッドはエヴリーヌを知っていて過去に関係を持った事があるようであった。落ち込んだトマはエヴリーヌの前から姿を消すのであった…。
過去を思い出していた老人ホームのトマ。彼の幼い頃のヒーローはテレビドラマの探偵“トト”であった。そのトトがするようにアルフレッドに復讐してやろうと考えたトマ。老いたアルフレッドはカント金融という会社を営んでいたが倒産した為に命を狙われていると知ったのだ。自分で殺してやろうと老人ホームから逃げ出してしまうトマ。
トマはアルフレッドの家にやって来た、拳銃を持って。彼と会うと昔がとても懐かしく感じる…。アルフレッドから思い掛けない事を言われるトマ。“エヴリーヌに会いたいか?”と。エヴリーヌの居場所を聞いたトマが彼女を訪ねると、そこには美しく老いたエヴリーヌがいた。旧交を温め合う2人だがエヴリーヌには夫がいる事が分かったトマ。それはそれはショックであった。
ヒッチハイクをするトマ。前のトラックの荷台に父親と姉が歌う“Boum(ブン)”を見たトマ、何を思ったか途中でトラックを降りると自分に拳銃を向ける。彼の脳裏に去来した事とは…。だが直ぐに拳銃を捨てたトマは思い立ち再びアルフレッドの家に行った。
結末・ラスト
アルフレッドを閉じ込め、彼の格好をするトマ。遠くから見れば見分けはつかない。遠くから見ているスナイパーには…。
飴を飲み込んだところでスナイパーの凶弾が放たれた。トマは絶命した…。トマの死体を見るアルフレッドの思いとは…。
身体は死んだが精神は生きているトマ。肉体は荼毘に付されて空から散骨される事になった。初めてセスナで空の旅に出たトマであった。
レビュー・感想・解説・評価
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2016年に素晴らしいコメディ「神様メール」が公開されるジャコ・ヴァン・ドルマル監督の劇場用長編映画初監督作品。
音楽を担当するピエール・ヴァン・ドルマルは監督の実兄である。
・老人トマを演じるのはミシェル・ブーケ。本作の演技でヨーロッパ映画賞主演男優賞を受賞している。
・とても美しい10代のアリスを演じたのは「カサノヴァ 最後の恋」などのサンドリーヌ・ブランク。
・アルフレッドの父親カント氏を演じたディディエ・ドゥ・ネックは「神様メール」にも出演していて髭を蓄えた冒険家を演じている。
・若いエヴリーヌに扮するは「この愛のために撃て」のミレーユ・ペリエ。この人も綺麗ですね。
・大人のセレスタンを演じたパスカル・デュケンヌはダウン症を患っている俳優。ドルマル監督の「八日目」に出演している。
主要登場人物の欄には老人のトマを演じたミシェル・ブーケしか書いていないが皆が主要登場人物だ。
とても心地の良いコメディ映画。オープニングに老人トマが決意した事は重くて重厚なドラマが展開すると思われたが過去を思う事でジャンルにコメディが追加される。ドラマとコメディが良い塩梅になっている。
子供時代、大人になった時、老人となった時と目まぐるしく時代が変わるのでもしかしたら苦手に思う方もいらっしゃるかもしれないが、プラスマイナスをしても大きなプラスな意識・感情が残る本作。これは約束しますヨ!
「神様メール」はコメディ色が強い映画であったが保険屋からスナイパーへ転職するものがいた。本作でも殺し屋、スナイパーが老人アルフレッドの命を狙っている。「神様メール」には“何故か~”が多かったのだが、もしかしてこれがドルマル監督の売りなのではないだろうか?他の監督作品も見てみたい!
劇中に幾度となく登場するシャンソン曲“Boum(ブン)”は名曲。“コチラにYouTubeへのページ”へのリンクを貼ったので様々な歌手が歌う“Boum”を聞いてみて下さい。
2016/04/04
by toikun.
『映画ファン』さんのレビュー・評価
投稿日時:20??/??/?? 15:59:46
4点/10点満点中★★★★☆☆☆☆☆☆
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