映画「エル・クラン」あらすじ,ネタバレ,レビュー
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あらすじ
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1982年、まだ軍事政権下のアルゼンチン。政府高官の部下という高い身分で働いていたアルキメデス・プッチオは自宅で、テレビニュースを観ると首を横に振りうなだれた。世に言うマルビナス戦争=フォークランド紛争の勃発により、やがて政権が転覆してアルキメデスは職を失ってしまう。
プッチオ家は家長であるアルキメデスの元に、妻、3人の息子と2人の娘という大所帯。その内の次男は現在は外国で暮らしているが、家族を養わなければならないアルキメデスが考えたのは、誘拐による身代金の強奪…。2人の仲間や長男アレックスを使い次々と誘拐・身代金の要求で生活するプッチオ家。家の中に人質の監禁部屋があるのだが、家族の中には“誘拐”自体を知らないものも…!?
ラグビーのスター選手でありながらバイトで“真面目に”金を稼いだアレックスは、自分のスポーツ用品店を持つ事になり、客のモニカと恋仲になる。
支店を持てる程に好況なアレックスの店、彼は“誘拐ビジネス”を抜けると父親に言う。
結局、家計を支えるために誘拐ビジネスを続けるアルキメデスだが、長男アレックスが抜けた穴は大きく、帰宅した次男マギラを“ビジネス”に加えるものの…。
ワオ!何て言う気持ちが高ぶる音楽のかかり心盛り上がる、“痛ましい実話”を描いた作品なのだろう?ワシントン・ポスト紙曰く“スタイリッシュ!”。
賞レースで言えば、過去に北野武監督が「座頭市」で受賞したヴェネチア国際映画祭の監督賞と言われる銀獅子賞を本作のパブロ・トラペロ監督が受賞したのだから“折り紙付き”だ。
公式サイトには本作を観る上で知るべき全ての情報が掲載されている、ウチも含めてどのサイトも公式には敵わない。特に主要登場人物のプッチオ家の7人とアレックスの彼女モニカ、それぞれの役者の顔写真付き、しかもその写真選びがまぁ悪意(!?)があるというか(苦笑)
本作の公開はあと1ヶ月弱…ととと、あっという間に明日に迫りました、9月17日(土)より新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMA他全国で公開。公開日については劇場によって若干前後があるので公式サイトの劇場情報をご参照下さい。
本編、現在と未来のシーンがフッと何の気なしに切り替わってtoikunは1度目で混乱したが、こう言う映画は多々あるのでそれで順応できたら、以降にもある同様のシーンは巧い“示唆”だと唸るだろう。
本作の主人公、アルキメデスは朝になると日課の様に家の前の道路を掃き掃除するシーンが何度も出てきます。居ますよね、貴方のご近所にも…いや、貴方も!?
配給:シンカ、ブロードメディア・スタジオ
なお、本作の共同配給の1社シンカの配給作品でイタリア映画「人間の値打ち」が10月8日(土)より公開となる。やっと記載をすることが出来た、コチラも観るべき価値のある素晴らしい映画だった。
またもう1社のブロードメディア・スタジオ配給作品で11月5日公開の「ジュリエッタ」を鑑賞して紹介している。同作は本作のプロデューサーの一人ペドロ・アルモドバルの監督作品で、元にした原作はアカデミー賞ノーベル賞作家!!!のアリス・マンローだ。巨匠アルモドバル監督の全ての母と娘に宛てたラブレターという「ジュリエッタ」も是非劇場で!
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ストーリー・ネタバレ
民主化されたアルゼンチン。政府高官が帰宅したところを、道路に止めた車の中で観ている男アルキメデス・プッチオと彼の次男マギラがいた。“行くぞ!”と何時もと同じ様な口調で叫んだアルキメデス。高官を監視していた彼らは“何をしに行こう”というのだろうか?
しかし彼らはこの後…。
3年前の1982年。この時代のアルゼンチンはまだ軍事政権下にあったが、それも行き詰まり民政移管となりそうな時。妻、3人の息子、そして2人の娘を養わなければならない家長アルキメデスは、アルゼンチン政府の情報管理官という、自身はそれ程の高官ではないが、有力権力者の部下として家族を養っていた。今、訳あって次男マギラは外国にいるがそれでも子供4人を育てなければならない。
テレビニュースを観て“自分の身分”もいよいよかと感じたアルキメデスは、仲間と共にとんでもない行動に出る…。
長男アレックスは外国遠征に出ては敵を負かす程のラグビーの才能のある選手だ、スカウトマンも目をつける程に。祝勝会場で仲間と勝利を祝うと、チームメイトの一人リッキーと共に飲み直すために会場を出たアレックス。
朝になり、リッキーの運転で帰宅しようとするアレックス。彼らの乗る車を1台のワンボックスが“直前に横付け”すると、覆面をした2人の男がアレックスとリッキーの自由を奪い、視界を隠す様にマスクを被せて彼らのワンボックスに乗せた。運転席の男が助手席のアレックスを心配そうに見ている。アレックスは自然な手つきでマスクを外した…。運転しているのはアレックスの父アルキメデス。彼が仲間2人とアレックスを使い、リッキーを誘拐したのだ!
アレックスは今、南アメリカまでチームメイトと遠征をして代表チームを負かした時…父アルキメデスはリッキー=“リカルド・マノウキアンを拘束した”と公衆電話から家族に電話をかけて、自分達の身分をある民族主義の団体だと名乗るのだった…。
プッチオ家。父アルキメデスは家事で疲れた妻エピファニアの肩を優しく揉むと、彼女の作った食事を持ち2階へ上がり、2階に作られた人質の監禁部屋に入り、そこに監禁されているリッキーに食事を差し出した。
何度か公衆電話を変えてリッキーの家族に連絡を取った後、アルキメデスはリッキーに“身代金50万米ドルを要求する手紙”を書かせた。
パパ愛してる…。
丁度この時のアレックスは仲間と共にラグビーの練習をしていたが、ただ今日の彼は精彩を欠いてコーチに珍しくアドバイスを受けてしまう。アレックスの心からは友人リッキーの事が離れる事はなく、チームメイトも皆リッキーの心配をしている…。
ある夜。家の中から警戒する様に外を見ているアルキメデス。朝になると日課の道路の掃き掃除をすると、車で出かけたアルキメデス。アルキメデスの仲間がリッキーの父が用意した身代金を奪うと、プッチオ家に監禁されていたリッキーは男たちに連れ出された…。
ラグビーの控え室で仲間の“リッキーが殺された”という話を聞いたアレックス、とても信じられないと言った顔をしている彼の胸に去来したものとは…!?
落ち込んでいる息子アレックスに、父アルキメデスはこう語って慰めた。
・お前の関与も気付かれたし脅された。
・家族を守るために殺した…。
1983年3月。スポーツ店でバイトをして金を貯めたアレックスは、とうとう自分のスポーツ用品店を持った。店内では友人やプッチオ家が盛り上がっているが、誰もこのプッチオ家の連中が誘拐で生計を立てている事を知らない…。
ある日のアレックスの店。サーフィンボードを探す男の接客をしているアレックスだが、女性が来店すると気になって仕方がなく、その美しい女性モニカの接客をすることに。ウェットスーツを探しているというモニカに似合いのモノを見繕うアレックス。この事があり、直ぐにアレックスとモニカは恋仲となる。アレックスの店は予想よりも2倍の売上を稼ぎ出し、支店を出せるかもしれない。
だが息子の恋愛やビジネスなど“誘拐ビジネス”には関係ない。新たなターゲットを見つけた父アルキメデスは、息子アレックスに何時もの様に協力を求めるのだが、返事を濁すアレックスがいた…。
[ストーリーは導入のみ]
・帰国した次男マギラが父の誘拐に協力…
・続く誘拐ビジネス…
・長男アレックスは…
・ハートがビートする音楽が流れる本作だが、それが演出としてピッタリ!
・外見は本当に普通の家族、その家族がどの様な結果を迎えるのかは劇場でしか分からない!
9月17日より公開されるホームドラマ・スリラー、是非劇場でご覧になって妄想してみて下さい!
レビュー・感想・解説・評価
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何と言う“普通の家族!”こんな彼らを描いた本作がヴェネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞!公式サイトのプッチオ家を演じる出演者たちは本当に怖い写真が選ばれてるけど、映画で一見すると普通の人たち…。
メガホンをとるのはヴェネチア国際映画祭やトロント国際映画祭、カンヌ国際映画祭の常連であるパブロ・トラペロ。「ホワイト・エレファント」や「ハゲ鷹と女医」など。
製作のペドロ・アルモドバルは監督として「オール・アバウト・マイ・マザー」でアカデミー外国語映画賞受賞、そして後の「トーク・トゥ・ハー」ではアカデミー脚本賞受賞・同監督賞ノミネートと名匠と賞賛された。
挙げるべきキャストを…と言っても2人だけ…。
・父親アルキメデスを演じるのはギレルモ・フランセーヤ。本年日本で公開され話題になった「シークレット・アイズ」の原作「瞳の奥の秘密」などに出演。
・長男アレハンドロ・“アレックス”・プッチオを演じたピーター・ランサーニは本作が映画デビュー作だそうだ。舞台経験があるランサーニ、きっと映画で観る機会も増えてくるだろう。
キャストなど、全ての紹介については公式サイトには敵わないので是非ご覧頂くとして、少しだけ感じたことを。
劇中、所々未来のシーンが現在のシーンに混じるので混乱しない様に注意!
そして、“この系統の映画”お好みの方が多い奴ですよ!き~っと期待している方が多いハズ!キチンとその期待に応えている映画ですので、もうちょっとお待ち下さい☆
最後にパンフレットの裏にあったこの語句を…。
REALITY IS STRANGER THAN FICTION
2016/08/24
2016/09/16
2016/09/27
by toikun.
『映画ファン』さんのレビュー・評価
投稿日時:20??/??/?? 15:59:46
4点/10点満点中★★★★☆☆☆☆☆☆
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