映画「アメリカン・スナイパー」あらすじ,ネタバレ,レビュー
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あらすじ
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アメリカ軍SEALDSのスナイパーとして中東に送られ伝説と呼ばれる程活躍をする男。4度の従軍の中で妻との間に2人の子供をもうけた。実在の男の伝記を元にこの男が存命中から製作が進められた今作。だがこの男=兵士は死亡。戦場ではなくアメリカ国内で。
兵士と家族のドラマを中心に添えた秀作。もし日本での、アカデミー賞授賞式で紹介されたブラッドリー・クーパーの“アカデミー賞への拘り”について、嫌悪感を持ってしまって、本作に手が伸びない人がいたのなら、そえは間違いだ。
本作DVD収録の「戦場からスクリーンへ:英雄と呼ばれた男の軌跡/ドキュメンタリー・オブ・アメリカン・スナイパー」という映像を観ることをオススメする。クーパーの姿勢には敬意を表したくなるから。
なお、本作で夫婦役を演じたブラッドリー・クーパーとシエナ・ミラー、シエナのオーディションからの出会いから、日本では2016年に「二ツ星の料理人」という料理映画で再共演を果たした。
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ストーリー・ネタバレ
“9.11”から始まった“アメリカの報復戦争”とも言うべきイラク戦争。それに従軍した一人のアメリカ人狙撃手。武器を息子に持たせる女性がいた。男の子は武器を持ちアメリカ軍の戦車に向かって走った。男は子供にライフルの照準を合わせた…。
アメリカ人の少年クリス・カイルは弟のジェフと共に厳格とも言うべき父親の元に育った。父親は“弟を虐めるものには報復を”…そう言う男だった。クリスは事実弟を虐めた友達を殴り倒した。
大人になったクリス。弟のジェフと共にロデオに出かけるなど“カウボーイ”だった。そんなクリスに彼女は愛想を尽かして浮気三昧だった。たまたま“事”に遭遇したクリスは男を殴って追い出し、彼女にも出ていくように言ったのだった。
クリスはテレビ報道で見たアメリカ軍への攻撃に怒りを持ち、彼自身も軍に従軍しようとSEALDSの門を叩いた。クリスにとって昔の父親の言葉の対象が弟から国へ移ったのだ。SEALDS隊員として凄まじい訓練を重ねるクリス。ジェフも軍隊に入っていた。そんなクリスが訓練期間中にバーでタヤという女性に出会う。幾つか言葉を交わして飲み合い比べもしてお互いに打ち解けるクリスとタヤ。
クリスとタヤは付き合うようになったがクリスは訓練がある。休暇には一緒に過ごして射的の景品としてクマさんのぬいぐるみをもらうなどすごい打ち解けていた。
クリスはタヤと結婚を考えるようになり、それを口にする。時を同じくして“9.11”が起こった。テレビを見て嘆くタヤ、そして怒りがこみ上げるクリスであった。
そうこうしている内にクリスとタヤは結婚し、ハネムーンで他のSEALD達を招いて踊っている最中にとうとうクリスやSEALDS、アメリカ軍が戦争に向かうことになった。
Tour one(クリスにとって1回目の派遣)。スナイパー=射撃手として、武器を持ってアメリカ軍の戦車に向かって走る子供を狙撃して、また子供の女親が続いてその武器を持って戦車に向かって走るのを倒すクリスだった。SEALDSの狙撃手クリスの役目は海兵隊と共に行動して狙撃手として建物の屋上などから行動する海兵隊を狙う輩を撃ち殺すことであった。才能か努力か、クリスはスナイパーとして海兵隊に向かってくる敵を次々に射殺して伝説=レジェンドなどと仲間から呼ばれるようになり頼りにされる。クリス自身はスナイパーとして役に立つのはモチロン嬉しかったが、海兵隊の仲間と一緒に建物内に侵入するという所謂危険なことも分かち合いたかったのかも知れない。狙撃手のみならずいの一番で建物の敵を探すこともした。
この従軍中妻のタヤは妊娠でお腹が大きくなり電話で話すクリスが居た。やがてレジェンド=クリスはアメリカへ帰国してタヤに再会。彼女の寂しさを慰めるクリス。そして男の子が生まれて晴れて父親になるのであった。
間をあかずTour two(クリスにとって2回目の派遣)。レジェンドの噂は広まっており頼りにされまた昇格もしていた。最早一スナイパーだけではなく軍の主力であったクリス。中東現地民に幾ら批判されようともアメリにに攻撃を成すものをやっつける精神は変わらず、レジェンドであるクリスを殺すための報奨金が掛けられるまでになっていた。
帰国したクリス。子供はスクスクと育っており2人目、今度は女の子までもうけたのであった。“保育器で泣き叫ぶ我が子をあやさない女性”に対して怒鳴りつけるクリスが居た…。タヤはひたすら一人で我慢していた。願わくはクリスにアメリカに居て欲しいのである。
Tour three(クリスにとって3回目の派遣)。
クリスに対して自分たちへの脅威を感じていた敵もまた凄腕スナイパーによりアメリカ軍を狙い、クリスも狙われることになっていた。仲間のビグルスと屋上にいるときに狙われるクリス。ビグルスは銃への流れ弾から顔に負傷、収容されクリスはビグルスの身を案じる。同時に軍は冷静さを欠いてか作戦を進めてマークを戦死させてしまった…。
3度アメリカに帰国したクリス。タヤと共にマークの葬式に出る。その葬式の帰りの車の中タヤと話すクリスだったが自分が追われているのではと会話に集中が出来なかった。そしてケガをしたビグルスを見舞った。ビグルスは失明した。ジョークで励ますクリスが居た。そして敵はとると誓って次の従軍を待った。タヤは限界であった。思いの丈をクリスにぶつけて今度行ったら別れる旨まで告げるのであった。
Tour four(クリスにとって4回目の派遣)。
一個大隊でで敵陣深くに切り込んだクリスと仲間達。クリスは建物の屋上にスナイパーとして陣取った。砂嵐が近い。クリスは自分を狙うスナイパーをどうしても殺そうと考えていた。それはアメリカ軍に対する脅威であるからだ。一個大隊は敵からはバレていない、相手のスナイパー以外は。周りに仲間が来るには時間がかかるので簡単に攻撃をして悟られるワケにはいかない。だがクリスは相手のスナイパーを見つけた。非常に遠い。クリスは天性の力によりスナイパーを狙撃、倒す。
敵に居場所がバレた一個大隊。仲間に連絡するが敵の反撃も有り来られない。やがて弾倉が少なくなった。彼らはアメリカ軍の攻撃型ヘリにミサイルを“その建物”に発射するように依頼する。その後砂嵐もあり何とか脱出を図るクリスと仲間。犠牲者が出ないことはモチロン無かったがクリスは仲間の車に乗り込み敵地から帰還。そしてまたアメリカに帰るのであった。
アメリカでタヤに電話をするクリス。家には直ぐには帰れなかった。タヤと話して家に戻ったクリス。クリスは退役した。家では幼い息子と娘がはしゃぎ回っていたが明るい顔にはなれないクリス。家族と共に出かけた先で息子が犬にじゃれつかれているところを見たクリスは危機感を感じて犬を殴ろうとする。タヤに静止されるが、この事により精神科の門を叩くことになる。
クリスは診察も受けるものの入院患者には多くの帰還兵がいたので彼らの力にもなってあげたいと思い、帰還兵とコミュニケーションをとるボランティア的なことも行い始める。これはあるいは自身への“ケア”だったのかもしれない…。
結末・ラスト
とある子供達も休みの日。パパと遊びたい盛りの子供達を抑えてとある帰還兵と会った。約束があったので仕方が無かった。それを不安気に見送るタヤが居た。
そしてその日以来クリスが帰ることは無かった。彼はその元兵士に殺されたのであった。4回の中東従軍でも殺されなかった凄腕スナイパーがアメリカの地で殺された。
クリスの勇姿・活躍を知る人々は“盛大に”…いや、“しめやかに”星条旗を振り死を偲ぶのであった…。
レビュー・感想・解説・評価
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Chris Kyle(クリス・カイル)、Scott McEwen(スコット・マクイーウェン)、Jim DeFelice(ジム・デフェリス)の小説を元に「許されざる者」でアカデミー作品賞と監督賞、「ミリオンダラー・ベイビー」でもオスカー作品賞・監督賞を受賞している名優・名監督のクリント・イーストウッドが監督した戦争もの。
実在の人物クリス・カイルを演じたのはイーストウッドと共に今作でアカデミー作品賞にノミネートして主演男優賞にもノミネートしたブラッドリー・クーパー。つまりは彼も製作を兼ねている。他にクリスの妻役にシエナ・ミラー。彼女はオーディションでこの役を勝ち取った。また今作の監督は最初はスティーヴン・スピルバーグが候補だったがイーストウッドに変わった。この辺は「戦場からスクリーンへ:英雄と呼ばれた男の軌跡/ドキュメンタリー・オブ・アメリカン・スナイパー」をご覧頂こう。
なお、ブラッドリー・クーパーとシエナ・ミラーは2015年製作、日本では2016年公開の料理ドラマ「二ツ星の料理人」で再共演を果たしている。2人の関係は料理人仲間から関係がチョットだけ深く…ってな感じ。
実はtoikunにはこの映画への抵抗感があった。原因は今年のアカデミー賞授賞式のWOWOWの中継である。出演者が「世界にひとつのプレイブック」と「アメリカン・ハッスル」でアカデミー賞にノミネートされながら取れなかったのでクーパーはどうにかアカデミー賞をもらおうとイーストウッドに頼み製作まで引き受けた…その様なことを言っていたから。こんなことを聞いては見たくなくなるのが普通では無いか?だが改めて今作を見てDVDの特典として前述の短編ドキュメンタリーを見たら何と自分が愚かだったかと分かった。食わず嫌いだった。WOWOWを見た方、是非ドキュメンタリーを見て欲しい。
さて、今作。戦争映画はそうなのだが主人公とその妻とのドラマの方に力点・比重があるように感じる。もちろん普通の戦争ものみたくドンパチは凄まじい。だが家族愛が大きいのである。その点でチョット違う。そう言う戦争映画も多々ある。だが作品自体が素晴らしい。
最後の方でクリス・カイルが死去したときの写真・映像を使っているところでは曲名は分からないが追悼の音楽が流れているが、エンドロールになると無音になる。こんなのはtoikunは経験が無い。この映画を表す大きな“音楽”であろう。その為劇中気付かなかったのだが音楽は無かったのかな?クレジットの所では音楽のエントリが無かったのでスタッフ欄には記載していない。
人間、全て教育によると思う。toikunは西洋式(?)教育として日本の学校で学んだ。その結果、劇中のクリスが子供を撃たなかったシーンに泣き、最後の“字幕によるクリスの死の知らせ”に泣いた。全て人間は教育によって変化する。ある程度教育が成されたもの=大人は大きくは変えられない。教育が違えば思想は違う。
漫画だが愛読書に“報復としてニコリと笑って握手をして自爆する”という表記がある漫画がある。これはイスラム教の過激な人たちの思想のことを言っているのだろう。toikunは宗教には疎いがイスラム教に偏見は無く普通のイスラム教徒は敬虔な人たちと尊敬する。だが極端な“その人達”は受け入れられない。これはコチラの教育を受けたtoikunだからでありアチラの教育を受けたものはコチラを受け入れられないであろう。
教育…大事だ。ふぅヘンナ方向に話しが言ったがイーストウッドは全くこの映画で宗教に対して否定的な描き方はしていない。少なくともそう思える。どっちかって言ったらアメリカ自身の批判の部分があると思う。全て観客の“思いの巡らし”なんだよな。“戦争はナクナラナイ、なら、力で押さえ込め”そんな右的力学に思想が動いてしまうtoikunを叱って欲しい。
一度こちらの短編ドキュメンタリーをご覧頂きたい。
2015/09/28
2016/08/05
by toikun.
映画ファンの口コミ・レビュー
No.1 ともちん さん
レビュー日時:2017/03/18 22:23:18
評価:7点/10点満点中(最低点1点)
★★★★★★★☆☆☆
こんばんは!子供を狙うシーンが俳優さんの表情とか良かったです( ̄▽ ̄)どうしても陰気な話になりますよね・・・戦争ものは。真面目ないい作品だと思いました。
『映画ファン』さんのレビュー・評価
投稿日時:20??/??/?? 15:59:46
4点/10点満点中★★★★☆☆☆☆☆☆
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