映画「コロニア」あらすじ,ネタバレ,レビュー
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あらすじ
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1973年。
チリで再会した恋人、キャビンアテンダントのレナと、民衆と一体となりチリ発展の為に活動していたジャーナリストのダニエル。
だが軍部によるクーデターが勃発し、民衆を扇動していたとしてダニエルは“コロニア・ディグニダ”という施設に捉えられてしまった。この施設、表向きは“慈善団体の施設”又は“宗教に救いを求める者たちの宗教施設”なのだが、実は“独裁政権下での拷問施設”であり、この1973年、世界はこの事を知ることはなかった。
残されたレナは“脱出不可能”と呼ばれる“コロニア・ディグニダ”に自ら足を踏み入れ入信。恋人ダニエルを探し出して脱出をする事ができるのか?
オープニングに表示される“事実に基づいた物語”。だがしかし、資料によれば、日本ではこの“コロニア・ディグニダ”に関する史実は余り知られてはいないというし、toikunもまたこの事を知らなかった。
“ポル・ポトと並ぶ世界でもっとも凶悪な歴史のひとつ”と呼ばれる“コロニア・ディグニダ”での、拷問と脱出劇。
この物語の主人公、レナを演じる「ハリー・ポッターと賢者の石」など「ハリー・ポッター」シリーズのエマ・ワトソンと、本年2016年では「二ツ星の料理人」でレストランの給仕長として魅せてくれたダニエル・ブリュール。
そして、この2人の“敵方”として忌み嫌うべき“教皇”パウル・シェーファーを演じるのは、スウェーデン出身で「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」や「ジョン・ウィック」のミカエル・ニクヴィスト。
清々しいカップルのエマ・ワトソン、ダニエル・ブリュールと、宗教指導者として他者を狂わすミカエル・ニクヴィストの対決は、史実を知る上でも必見だ!
公開は9月17日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷、角川シネマ新宿ほか、全国でロードショー。
公開後、反響著しい本作「コロニア」、祝大ヒットですね!
公式サイトを覗いてみると、7月31日現在、全国14の劇場で公開予定。
エマ・ワトソンの大学卒業後初めての出演作となる本作、是非劇場でご覧になり、“事実”を語り継いでいこうではないか。
配給:REGENTS、日活
なお、エマ・ワトソンは「ハリポタ」シリーズで有名になったのはご存じであろうが、その主人公の魔法使いを演じたのはダニエル・ラドクリフである。ラドクリフの出演作「グランド・イリュージョン 見破られたトリック」も9月に公開されたのだから、何か縁のあるエマ・ワトソンとダニエル・ラドクリフである。
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ストーリー・ネタバレ
1973年、南アメリカに位置するチリ。ソ連はチリを支援し、敵対する西側のアメリカ合衆国は、ソ連側についたチリの大統領を“共産党員”と批難した年。
ジャーナリストのダニエルは4ヶ月前にこの地に入り、混乱する社会の中、民主主義の為に活動を行うチリ市民達と合流し、チリに真の民主主義を根ざそうと活動を行っていた。
9月11日。
航空会社のキャビンアテンダントとして世界を飛び回る女性レナが、今回のフライトの目的地であるチリにやって来た。仲間のアテンダント達と街に繰り出すとデモが行われている。その主催者の一人を見たレナは、友人達にこう言って、その男に近づいていった。
4日後にまた会いましょう
レナを見つけた、デモ主催者のダニエルもまた彼女に近づくと2人は激しく抱き合った。自分の主義主張の為に愛する彼女と離れ、チリに入国したダニエルとレナの抱擁は少なくとも4ヶ月ぶりである。
ダニエルが住まいにしている貧相なアパートで、レナとダニエルは久しぶりに身体を重ねた。ダニエルはあくまでジャーナリストであり、彼の“武器はカメラ”である。ダニエルにとっては命の次に大事なカメラであっても、レナにとっては“おもちゃ”なのか、裸エプロンで朝食を作るダニエルの写真を撮っては邪魔をするレナであった。
レナとダニエルが一緒にいられるのは後2日であり、レナは仕事の為に帰らなければならない。ダニエルは自分の考えを思いきってレナにぶつけた。
チリに残ってくれないか?
しかし、レナはこう返すのだった。
ダニエル、貴方の方こそ戻るべきよ。
この時、アパートに電話が掛かってきた。今日はダニエルの父親の誕生日である。ダニエルは父親とは既に縁を切っているが、母親が気を利かせて連絡してきたのだろうと思い、電話に出たダニエル。
だが、電話はデモの仲間からであり、“軍部によるクーデターが勃発した”とダニエルに伝えた。
ダニエルは“逃げよう!”とレナをアパートの外に連れ出す。腕にはカメラを抱えているダニエル。軍部は民主主義の為に活動する市民を弾圧しようと、通りに市民を集め、彼らにとって敵か味方かを見極めていた。ダニエルはカメラで密かにその状況を写真に撮る。
その時、一発の銃声が響き、集められた市民は逃げ惑い大混乱になる!
ダニエルはその状況さえも危険を顧みずにカメラに収めると、ダニエルとレナは軍人達に囲まれてしまった。そしてダニエルはカメラを取り上げられ酷い暴行を受ける。その後、ダニエルとレナ、そして疑いのかけられているチリ市民達はサンティアゴのスタジアムに集められた。
何もしなければ帰れる
だが軍人達は次々と疑わしい市民達を連れて行き、ダニエルの前に来た軍人は、彼は写真を撮っており“世界に報道しようとしている”として、ダニエルも連れて行ってしまった。
スタジアムから釈放されたレナは、ダニエルの居場所を突き止める為に彼のデモ活動の仲間を頼るが、協力は得られなかった。
その頃。ダニエルは、市民には“慈善団体の施設”と呼ばれる“コロニア・ディグニダ”におり、ベッドに縛り付けられて電流による拷問を受けていた。
仲間の名前を言え!
ダニエルが“秘密警察の収容所”との裏の名前のある“コロニア”に捉えられていることを知ったレナ。手掛かりを求めてとある店を訪ねる。
コロニアに入所を希望したら二度と出られない
それならば、自分からコロニアに入ることが出来る?
レナは航空会社の友人に手紙を書くと、一人、遠く離れた山の麓にある“コロニア・ディグニダ”を目指して歩を進める。施設に近くなると、施設は鉄柵で囲まれていて自由に出入りなど出来ない。
KEEP OUT!
監視カメラが設置されていて見張られているレナ。彼女がコロニアの門に近づくと老婦ギゼラが出迎えた。レナは“信仰心の為に、コロニアにやって来た”と言ってギゼラを説得。コロニアに入るとパスポートは取り上げられてしまった。
そして“コロニア・ディグニダ”で始まる“宗教”の名を冠した“虐待・暴行”…。非道なる“教皇”パウル・シェーファーの魔の手が迫る…。
[ストーリーは導入のみ]
果たしてレナはダニエルを探しだし、共に“生還率0.01%のコロニア・ディグニダ”から脱出することは出来るのか?
伝えるべき事実が描かれていること、それが全て
・疑心暗鬼になる登場人物たち、その後の関係は…!?
・ミカエル・ニクヴィスト演じる“教皇”の怪演は必見!
・アカデミー作品賞映画「アルゴ」に通じるスリル!
余り日本人には馴染みのない“史実”を劇場でご覧になり、一緒に行った友人達と語り合ったり、大手映画サイトさんに投稿して、伝えていこう!
公開される劇場は公式サイトをチェック!また公式サイトには公式Facebookや公式Twitterへのリンクもあるので、9月17日の公開前にチェックをしておこう!特にエマ・ワトソンファンの方、彼女の写真で溢れているぞ!
公式サイトをご覧になったら、下の感想・レビュー欄に、少しだけ資料よりプロダクションノートを記載したので、そちらもドウゾ!
レビュー・感想・解説・評価
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史実を基にしたスリラー・ドラマのメガホンをとるのはドイツ生まれの監督フロリアン・ガレンベルガー。ミュンヘンテレビ映画大学での卒業フィルム『Quiero ser』でアカデミー短編実写映画賞を受賞している。ガレンベルガーの1つ前の監督作品「ジョン・ラーベ~南京のシンドラー~」はドイツアカデミー賞で最高賞を含む4つの賞の受賞を果たしている。
ガレンベルガーとトルステン・ヴェンツェルが共同脚本としてクレジットされているが、ガレンベルガーが“コロニア・ディグニダ”で暮らしていた、ある“コロノ”の自叙伝を読む機会があり、その数週間後、ヴェンツェルがこの話の映画化の考えがあるとガレンベルガーに話したことが、本作誕生のキッカケだという。
何時もの様にキャストを紹介する。
・主人公の女性レナを演じたのは「ハリー・ポッター」シリーズのハーマイオニーで有名なエマ・ワトソン。女優業と並行してブラウン大学を卒業、女優休業宣言後に国連広報大使として活動するなど、非常にアクティブなエマ。前述したが、本作が大学卒業後の初めての映画出演作品となる。順調な成長の跡が見られるのではないか。
・ジャーナリストのダニエルを演じたのは、スペイン出身で国籍はドイツというダニエル・ブリュール。ドイツ語、スペイン語、英語、フランス語が堪能と言うが、2016年6月公開の「二ツ星の料理人」の役柄はフランス人だったのかな…等と変な疑問でした。他に「グッバイ!レーニン」や「イングロリアス・バスターズ」など。本作では、その美形が変形する様な暴行を受けるが女性ファンは悲鳴モノ…。
・とても怖い恐い“教皇”を演じるのはミカエル・ニクヴィスト。前述したが「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」や「ジョン・ウィック」など。
・何と表現したら良いのだろう…寮長と言ったらイメージが湧くか、ギゼラを演じたのはリチェンダ・ケアリー。「トゥームレイダー」や「孤独な嘘」など。このページにはモチロン記述はしていないが、ギゼラには驚くべき秘密が…。
・“秘密の女性”と上述したがウルセルという女性を演じたのはヴィッキー・クリープス。「ハンナ」や「誰よりも狙われた男」など。
・そして同じくコロニアの女性であり、観ていると悲しくなってしまう女性ドロを演じるのはジャンヌ・ウェルナー。本作が劇場用長編映画初出演作品と言うことだ。
さて。
いつも記述することだが、作り手がいるという事で、“意図”というものは幾分かは入るだろう。だが“コロニア・ディグニダ”は実在した施設であり<映画に登場する史実>として、“チリ・クーデター”、“ピノチェト政権”、“パウル・シェーファー”などがある・いる。
特にパウル・シェーファーは元ナチス軍曹というから“驚き”。映画の最後でパウル・シェーファーについてや、コロニアに関して語られているので、お見逃しなく。
なお、本作は“コロニア・ディグニダ”の犠牲者に捧げられている。
話は違うが、「ホテル・ルワンダ」や「ルワンダの涙」を先日観て、toikunの映画人生を通じて語り伝えていこうと思ったが、本作「コロニア」もtoikunの中で語り続けていくべき作品となった。
2016/07/31
2016/09/29
by toikun.
『映画ファン』さんのレビュー・評価
投稿日時:20??/??/?? 15:59:46
4点/10点満点中★★★★☆☆☆☆☆☆
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