映画「ジミーとジョルジュ 心の欠片を探して」あらすじ,ネタバレ,レビュー
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あらすじ
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1948年のアメリカ。第二次世界大戦上がりの傷痍軍人が頭痛を訴え精神病院に運ばれた。男を診るのはNYからはるばるやって来た外国人の医師。患者である男の心が医師により埋められる中で医師の心もまた…。
実話に基づいたストーリー…。
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ストーリー・ネタバレ
1948年。アメリカ北西部のモンタナ州ブラウニング。
第二次世界大戦でヨーロッパ戦線や沖縄戦線へ赴いたジミーは姉ゲイルと暮らしていたが大戦時の怪我からなのか酷い頭痛を患っており農場で参ってしまった。見かねたゲイルはジミーを汽車に乗せるとアメリカ中西部カンザス州トピカにあるメニンガー精神医学校を訪ねた。大戦時に負傷した事や酷い症状を訴えるとジミーは病院に入院する事になった。
始めにジミーを担当したのは若いながらも病棟長のR・R・ホルト医師…と言っても“雇われ病棟長”のようなモノなのだが…。ホルト医師の前で頭痛の事や身体が震える事、毎晩の夢の事など症状について全てを話すジミー。
ホルトの見立ての元に開かれた医師達の会議では彼は精神分裂病ではないかと思われた。ホルトはネイティブアメリカン(=インディアンと本作では表現される)の行動様式が何か作用しているのではと考えてニューヨークにいる分析医のジョルジュに助けて貰おうと手紙を書いた。
ニューヨーク州ニューヨークシティ、ブルックリン。
フリー“=決まった勤め先のない”医師のジョルジュ・ドゥブルーに病院の医師カールから連絡が入った。ホルト医師が送ったジミーに関しての事でありカールはジョルジュに3日間だけ診察を認め病院に来るように言った。正式な採用でない事を念を押されるがジミーの心は嬉しそうでありそれは人類学者でもある自分の専門とする事であったのが大きかったのかも知れない。
この精神病院の開放病棟に入れられたジミー。精神病院と言っても開放病棟では外出できるし外出先のバーで酒も飲める。鎮静剤と酒を併用した事から泥酔して戻って来たジミーは閉鎖病棟へ入れられた。この時に医師のジョルジュが病院へやって来る。
初めてのジョルジュによるジミーの診察。自分の興味ある人類学に関して、ジミーの出自であるインディアンについてまずは尋ねるジョルジュ。ジミーの部族の名前、彼の本名、宗教…。そしてジョルジュはジミーに絵を描かせると、ジミーは精神分裂病ではないと判断して病院の会議で彼を開放病棟へ移すように言うのだ。会議後にカール医師から“出過ぎた真似”について苦言を呈されるジョルジュだがジミーは無事に開放病棟へ移された。
メモ魔のジョルジュはジミーが口にする事全てを紙に書く…。ジミーは離婚しており元妻との間にメリー=ルーという思春期の娘がいる。色々な話をするウチに最初は3日と限定された日数も長くなっていった。
本当に様々な話。ジミーの離婚の原因は彼の出征中に彼の妻が不倫をした事による、離婚裁判となったが身籠もった妻はお腹の子供がジミーの子であると言った、裁判ではジミーの証言が証拠採用され離婚できた…。またジミーは片方の目がもう片方と視力が違う事が分かり、それが頭痛の原因かもと眼鏡を作る…原因ではなかったが…。
期間が長くなりジョルジュはニューヨークにいる女性の友人、いや彼女であるマドレーヌを呼び寄せた。彼女のお陰でジョルジュによる診察も良い方向に向かったのかも知れない。マドレーヌをジミーにお披露目もするジョルジュ。
ジョルジュには悪い話しもあってジョルジュの出身国であるフランスが彼を分析医としては推薦しないと病院に言ってきたのだ。だがジョルジュの患者はジミー一人であり引き続き診察を頼まれるのであった。
思春期より少し前のジミーは知り合いの女性にイケナイ事をされていた。それにジミーの父の死後に母が男性と関係を持った事を知った為に既婚の姉の家に行き母とはそれっきり…。ジミーが高校生の時にジェーンという女性と知り合い彼女がジミーの子を身籠もった…だがジェーンにはアランという男性の影があり子を認知するように訴えられるがジミーは勝った…。
結末・ラスト
除隊後にジェーンと会ったが彼女は胆石の手術で死んでしまった。彼女の娘の名前はメリー=アン。妻リリーとは離婚した…。
ジミーの病名を明らかにする為にジョルジュは病院に頭蓋X線検査を頼むが中々なされなかった。ジョルジュの友人マドレーヌが帰った後にジミーの退院が決まるがまた頭痛発作が…。
しかしそれはまた一時的なモノだったのか街に出てドールという女性とコンプレックスであった関係を持つ。病院の医師が一堂に会した後に頭蓋X線検査を受け肉体的には健康である事が証明されたジミー。ジョルジュはジミーを送り出す。
ジミーはかつては娘ではないと裁判で争ったメリー=アンと会うと養子にしたいと切り出すのであった…。
レビュー・感想・解説・評価
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今年はプチっとジョセフ・クロスを推しているtoikunが観よう観ようと思っていたが先日「バスキア」という映画を観てベニチオ・デル・トロもラブとなって踏ん切りがついた作品。
原作はGeorges Devereux(ジョルジュ・ドゥヴルー(G・デヴエロー))の『Reality and Dreams(夢の分析:或る平原インディアンの精神治療記録(国立国会図書館へのリンク))』。機会があったら見てみようと思う。
監督は「クリスマス・ストーリー」等のフランス人監督アルノー・デプレシャン。toikunはデプレシャンの監督作品は初めてとなる。
さぁ愛すべきキャストを。
・原題『JIMMY P.』のPはピカードだと思われるがその原題のタイトルロールを演じるのは「トラフィック」のアカデミ賞俳優ベニチオ・デル・トロ。デル・トロは他に「21グラム」でもオスカーにノミネートしている。前述したが「バスキア」でデル・トロを見た為に本作を最終的に観る気になった。toikunがデル・トロを“凄いな!”って思ったのは「ユージュアル・サスペクツ」だな!他「ザ・ファン」という身の毛もよだつ作品も。
・もう一人の主人公である医師ジョルジュを演じるのはフランス人俳優マチュー・アマルリック。「潜水服は蝶の夢を見る」で注目を浴びたアマルリックは「007/慰めの報酬」の敵役に!本作の少しカリカリしている精神分析医は「007/慰めの報酬」でのアマルリックの“動き”と似ていてオモシロイ。
・本作を知ったキッカケであるジョセフ・クロスが若いながら病棟長を務める医師を演じる。知らぬ昔に「絶対×絶命」というスリラーで出会っていて昨年偶然にも「ハサミを持って突っ走る」で“再会”し、「絶対×絶命」の再見と彼が犯人の「ブラックサイト」に出会った。クロスについては後述する。
・他にフランス人女性マドレーヌの役でイギリス人俳優のジーナ・マッキー。「ノッティングヒルの恋人」や「ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密」など。
本作ではネイティブアメリカンの事をインディアンと普通に言っていてこのページでもそれを用いているがtoikunに差別の意図などは全くありません。
さて。
観るにあたって“精神科医と患者の交流”という“スジ”は頭に入れておいた。そして副題から患者だけが心の隙間を埋められるのかなぁなんて思ったけど医師の方も生い立ちなどで負った傷を自ら話して患者と交流する事によって癒される…これ良いじゃん。
本作に“感動”をスゴク期待したんだけどあからさまにソレなシーンがなくて残念。ちょっと患者の過去の振り返りが箇条書きみたいな描写だったのも残念だったかな。“事実を元にしている”から描かざるをえなかったんだろうけど。
でもね患者さんを演じたベニチオ・デル・トロはやっぱり巧いなぁって感じた。この人もまた不器用な部類だもんね、そんな役柄がイイのだ。
で、ジョセフ・クロスさん、本作では目立ったところがなくて残念!っても、彼出演の「ブラックサイト」では名優トム・ハンクスの息子コリン・ハンクスが出演していたんだけど、本作のクロスは若い頃のトム・ハンクスの様で(外見も演技も)大成したらスゴイだろうな!と思わせてくれた。1986年生まれだからまだまだ若手のホープ!応援していくよ☆
チョット小話。
toikunはアルコール依存症治療の為に10年以上前に精神科に入院した経験がある。最初はジミーも入れられた閉鎖病棟で本当に檻があって困った。その経験から本作のセットなどはリアリティを感じる事が出来た。
2~3日で開放病棟に移ったんだけど合計1週間ぐらいで入院が嫌になって退院しちゃったtoikun。お酒を止める事が出来たのは病院でも何でもなく付き合っている彼女さんのお陰で10年以上一滴も飲んでませんよ!
当時は信じていなかった解離性同一性障害(簡単に言うと多重人格か?)の女性と話した経験は貴重でした。
以後、原作について言及する時に追記します。
2016/05/20
by toikun.
『映画ファン』さんのレビュー・評価
投稿日時:20??/??/?? 15:59:46
4点/10点満点中★★★★☆☆☆☆☆☆
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