映画「バッファロー'66」あらすじ,ネタバレ,レビュー
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あらすじ
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1966年に生まれたビリー・ブラウン。この歳は母がご贔屓にするアメフトのチームが優勝した年であり、生憎母はそれを観戦することが出来なかった。
母親のビリーに対する感情は恨みなどはなかったものの、何かしらの潜伏した感情があった。今まで家族と暮らしていたビリーだが、ノミ屋にハメられて5年の懲役を受けることになった。
そして、出所したビリーが出会ったのは一人の美しい女性だった…。
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説明:
ストーリー・ネタバレ
1966年ニューヨーク州バッファローで生を受けたビリー・ブラウンの愛犬ビンゴとの写真が飾られている。
そのビリー・ブラウンが刑務所から5年の刑期を終えて所場へと出てきたのは冬だった。刑務所の側を通るバスは少なく、街へ行くためにベンチにしゃがんで待つビリー。凍えながらも刑期中のことを思い出しながら。余りにもバスが来ないためにベンチに横に寝そべるビリー。やがて目を覚ましたビリーは刑務所のベルを鳴らした。それは小便をも要したからだった。だが刑務所の規則では、一度出所した者は2度と中に入ることは出来ない、犯罪を犯さない限りは…。
刑務官の“バスが来るぞ”の声を聞いたビリーは、やって来たバスへと乗り込んだ。バスのターミナルへとやって来たビリー・ブラウン。ターミナルのトイレを利用しようと思うものの生憎と清掃中であった。その為、通りかかる人々に向かいの喫茶店のトイレを勧められるが店は閉まっていたために、車に隠れてたちションをしようとするも、直ぐに車に逃げられた。
股間を押さえながらやって来たレストランだが、コンプライアンスに厳しい主人は“レストランはもう閉まった”と言ってビリーを追い返してしまったのだ。
ビリーが次に目に付けたのは、レストランの隣の雑居ビルだった。ここならばトイレが開いてあるだろうと思ったからだ。だがここで思い掛けない美人レイラと出会うことになるビリー。気付くのは用を足してからだが…。だがしかし、用を足そうとすると隣に立った男がジロジロ見てくるものだから、気の短いビリーはその男を突き飛ばしてトイレから出してしまった。そして、おしっこは止まってしまった…。
ビリーとレイラがすれ違ったのはこの時だった。電話をかけるための25セントを恵んで欲しいと頼んだのだ、強気で、お礼もなく。ビリーが電話をした相手は実家の父親だった。ビリーが言うには“高級ホテルに泊まっている”というが、ここは単なる雑居ビル。ビリーは“妻”を連れて会いに行くと言って電話を切った。
隠れて立ち聞きしていたレイラが、電話が終わったのを良いことに、その場を去ろうとすると、何とビリーは彼女を羽交い締めにして、何とまぁ誘拐をしたのだった。
外に出て、レイラの車の運転席に乗ろうとするも、マニュアル車であり、ビリーはソレを運転できなかったのだ。やたらめったら、四方八方怒り散らすビリーは、レイラを運転席へと乗せると目的地へと指示を出した。その前に余りにもフロントウインドウが汚れていたために雑巾で拭く二人だが、ビリーが服役する前の5年前はワイパーはなかったのであろうか…。
レイラを運転席へと座らせると指示をするビリーは住宅街で車を止めさせた。ここはビリーの実家でもない。では、何故彼はレイラに車を止めさせたのか?それは用を足すためだった。長かった“用足し”だが逃げなかったレイラだった。
車に再び乗り込んだビリーは、レイラに自分のことの顛末を話した。無実の罪で服役したことや、両親にケチな嘘をついたことなど。それは『もう既に結婚していて、政府の仕事をしていて遠方に居る』と両親に電話で話したのだ。だから、『レイラに妻のフリをして自分の両親に会って欲しい』と頼んだのだ。仮にも誘拐した相手であるレイラに対して…。
車の中で打ち合わせをするビリーとレイラ。レイラには、偽名としてウェンディ・バルサムと名乗るように言ったビリー。言うことを聞かなかったら、ぶっ殺すという脅し文句までつけて…。“巧くやれば親友になってやる”、この言葉が意味するのは彼には…!?
やっとビリー・ブラウンと名乗ったビリーは、道を案内し、やっとビリーの実家へとやって来た。実家にはアメフト好きの母親のせいか、“GO BUFFALO”の横断幕が掲げられていた。だが、玄関の前まで来て怖じ気づくビリーがいた。“吐きそうだ、支えてくれ”と頼むビリーの過去には一体何が遭ったと言うのだろうか?
ビリーが“ハロー!”と声をかけても母親ジャンはアメフトのテレビ中継に夢中で気付かない。その代わり、父親のジミーが気付いて玄関のドアを開けた。父親に“Hi, Dad”というビリーだったが、父親に笑顔は浮かばなかった。直ぐに妻であるジャンを呼びに言ったジミー。やって来たジャンの顔にも満面の笑みが浮かぶわけではなかった。
4人でテーブルを囲む。会話が弾まずいたたまれなくなったレイラは席を立った。その間、母親ジャンが炭酸水やチョコレート菓子を勧めてきた。どれも嫌いなモノだったりアレルギーがあるモノだったり…母親は覚えていなかったのだ、全く。
この話しは怒りを買うから止めるとして、ジンジャエールを頼んだレイラ。その後、28歳と告白する“ウェンディ・バルサム”だが、これがあっているのかデタラメなのかは誰も分からない。
今度は家族の写真を持ってきてレイラに見せることになった。だが、ビリーの“キチン”とした写真なんてこれっぽっちもなかった。残されたビリーの愛犬の写真、結局愛犬は追い出されてしまったのだ。
ここで、ジミーがフランク・シナトラの曲を聴かせることにした。一人テーブルに座り、とても不安げなビリー。ジャンはご飯を作っているので一人きりなのだ。
さぁ、地下室のジミーとレイラ。ジミーはレコードに合わせてフランク・シナトラの名曲を口ずさむ。笑顔を見せたレイラはきっと彼の歌声を気に入ったのだろう。リクエストを頼むが、思いもかけず怒鳴られてしまうレイラ。ジミーという人物は、社会的不適合者なんて言って良いのかもしれない。
再び4人でテーブルを囲む。今度はジャンの料理付きだ、レイラは苦手だと言っていた料理だが…。そして酒が入ったジミーはビリーのテーブルマナーにケチを付け始めた。後から先まで賑やかな家族だ。
馴れ初めを聞いた母親ジャン。レイラは思い切ってCIAで働いている“ビリーに一目惚れをした”と話す。これは余りに“大きな話し”だったのかもしれない。直ぐにジャンはテレビを付けるとフットボールに夢中になる。ジミーの手から酒が離れる時はなかった。挙げ句、この時、ビリーはジャンからこんなことを言われてしまう。それはビリーを産んだ1966年にユウショウしたバッファローズを見られなかった、“産まなければ試合を見られたのに…”
バッファローズのファンかと聞かれたビリーは苦い過去を思い出した。それは胴元の金をバッファローズの優勝に1万ドル賭けるという話しだった。前評判通り、バッファローズは勝つことはなかった。そして、ノミ屋に呼ばれたビリーは、“負けを取り戻すなら、逮捕された友人の身代りになれ”と言ってきたのだ。
裁判が開かれて、執行猶予なしの5年の懲役刑が言い渡されたのであった…。
ビリーは、刑務所を訪れた親友のグーン(バカを意味する)に対して、封筒を投函するように頼んだ。家族へのプレゼントだ、“服役中ではなく、遠くに行っていて帰れない”と思わせるための…。それにバッファローズのスコットという選手の居場所を調べる様に頼んだ。“あの試合”、スコットがワザとフィールド・ゴールをミスしたおかげでバッファローズは負けたのだ。恨みは尽きないビリーはこう語る“ここを出たら、奴を殺す、そして自殺する”と。
不意に過去のこと=スコットの事が思い出されたビリーは、グーンに電話をかけた。グーンは名前を変えて“ロッキー”と名乗っていると語るがそんなのはビリーにとってはどうでも良い。ロッキーがストリップ小屋を開いていることを聞かされたビリー。散々親友の名前を馬鹿にして電話を切ったビリーだった。
レイラは子供がお腹に居ることまで話した、もちろん嘘だが。2人が実家を後にすると、直ぐに喧嘩になってしまった。“ゴマすりやがって!”ビリーがレイラを連れてボーリング場へとやって来た。従業員の友人が服役していたビリーの金を払っていて、ビリーのロッカーを維持してくれていたのだ。ロッカーを開けると“昔の女”の写真が貼ってあった。やたらプライバシー=一人になる事に拘りを魅せるビリーの性格…。彼はマイボールを手にすると立て続けにストライクを取るのであった。
さて、ボーリングが終わると、両親に無事な姿を知らせるために写真を撮る二人。ビリーは、もう無事では済まないと分かっているからだ。戯ける彼女にイライラしていたビリーが段々と“ふやけて”いった瞬間かもしれない。
スコットが、ストリップ小屋へ現れるにはもうすこし時間を潰さねばならない。ビリーとレイラはレストラン・デニーズへと入っていった。すると、何とビリーの昔の初恋の相手ウェンディ・バルサムが恋人とやって来たのだ。店の中でいちゃつく二人を見て、レイラはウェンディがアバズレなのではと思った。そしてまた、ウェンディは、ビリーの彼女ではなく、只の初恋相手だと思った。ビリーは語る、“高校時代に彼女がいなかったのは、良い相手がいなかったから”…この事から、彼は奥手だったのではと推測するレイラがいた。
まだスコットが来るには時間がある。モーテルを訪れた2人。ここでビリーはやっと“寂しさ”をレイラに見せる。彼は孤独で両親からもそんなに大事にはされず、正しくALONEだったのだ。ロッカーのウェンディの写真は、彼女から“ジロジロ見ないで、写真ならあげるから”という事でもらっただけのものだった。
結末・ラスト
女性の扱い方を分からないビリーを、レイラが少しずつ解きほぐしていった。そして唇を重ねる2人…。そして丸で子供が母親の胸に顔を埋めるようにそうするビリーがいた…。
スコットがストリップ小屋に現れる時間が来た。目の覚めたビリーは行こうとすると、レイラも起きて、“出来れば帰ってきて”と話す。“5分で帰る”というジミーと、もう二度と会えないんじゃないかと抱きしめるレイラだった…。
ビリーはストリップ小屋の外の公衆電話でグーンに電話をかけた。今までの謝罪をして、ボーリング場のロッカールームの大事なものを渡すと話したのだ。何かを感じ取ったグーンは止めるように話す。ロッカーの番号を教えると、拳銃を隠し持ちストリップ小屋へと入っていったビリー。
いかがわしい風景が広がる中で、直ぐにスコットの姿を見つけたビリーは拳銃を取り出し引き金を!そして自分のこめかみにも拳銃を当てて…だが、何もしなかったビリー、これは幻、拳銃を取り出すことさえも。それはスコットが思いがけず酒を指しだしたからかもしれない。
直ぐに外に出たビリーは、親友のグーンに電話。“また明日電話する。恋人が待っているから。”ビリーは幸せそうにコアラとハート型のクッキーを買うとレイラの元に戻るのであった…。
レビュー・感想・解説・評価
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カッコイイ面立ちの個性派俳優ヴィンセント・ギャロのフィクションとしての劇場用長編映画初監督作品で主演も兼ねるし、共同脚本、作曲も兼ねる。
エンド・クレジットを見ていてこう言うのがあった“Fools Rush in where angels fear to tread sung by Vincent Gallo Sr.”きっと、ギャロのお父さんが歌ったものなのだろう。
キャストを。
・調べてみるとアカデミー賞のノミネートがないことに違和感を覚えるギャロ、女性の扱い方が苦手な、今で言うところの“顔はかっか良いけどキモオタ”を演じる。toikunのレビュー作としては、バスキア本人と友人だったのでゲスト出演した「バスキア」や「気まぐれな狂気」など。
・ヒロインのレイラを演じるのは「恋する人魚たち」が懐かしいクリスティーナ・リッチ。「アダムス・ファミリー」シリーズでも目立っていたよねぇ。他チョイ役でジョニー・デップ主演のドラッグ映画「ラスベガスをやっつけろ」など。
・お母さん役に「女と男の名誉」のアカデミー賞ウィナー、「敵、ある愛の物語」、「グリフターズ/詐欺師たち」のアンジェリカ・ヒューストン。もちろん「アダムス・ファミリー」ですよね!
・馬鹿にされながらも親友役としてノークレジットで登場するのがケヴィン・コリガン。
・他に「レスラー」のオスカーノミニー、ミッキー・ロークが1カット出演。レビュー作として、「ハーレーダビッドソン&マルボロマン」、「SPUN/スパン」、「シン・シティ」など。
・既に事実上の引退をしているというジャン=マイケル・ヴィンセントがボーリング場の友人役で登場。
さて。
本作、記憶にないが鑑賞は多分2回目ぐらい。だから新鮮な感想を述べられます☆
ちょっち、マザコン映画ってな趣だよね。アンジェリカ・ヒューストンがもっと虐待的な事をやっていれば、趣変わり過ぎちゃうかな?
しかし、ヴィンセント・ギャロがキモオタ=キモヲタ扱いは世界の男性諸兄に失礼でしょう?格好良すぎるもの。
ちょっとIMDbをみたんだけど、ジャンルにコメディって入っていたけど、toikunはそう感じなかったので入れておりません。
しっかし、「恋する人魚たち」のシェールとアンジェリカ・ヒューストンを間違えちゃったよ。似ているよねぇ!?!?!?
きーっと日本でも軽い賭け事なんて行われているんでしょうけど…ダメですよ☆
あぁ、ウィノナ・ライダーが欲しかったとラストに記載しておきます☆
2017/06/13
by toikun.
『映画ファン』さんのレビュー・評価
投稿日時:20??/??/?? 15:59:46
4点/10点満点中★★★★☆☆☆☆☆☆
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