映画「アメリカを売った男」あらすじ,ネタバレ,レビュー
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あらすじ
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有能なFBI捜査官として知られるロバート・ハンセンの“スパイ疑惑”…いや疑惑以上の“確信”があるFBI上層部はハンセンの部下として若手捜査官エリック・オニールを就けた、ハンセンがスパイである証拠を得る為に。
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ストーリー・ネタバレ
ジョン・アシュクロフト アメリカ司法長官は2001年2月19日に会見を行い、一人のFBI捜査官をスパイ容疑で逮捕したことを発表した。アメリカ史上最悪のスパイと言われる男ロバート・ハンセンの物語…。
この会見の2ヶ月前。
コンピュータ関係に強い若手捜査官エリック・オニールを呼んだのはケイト・バロウズ捜査官。有能捜査官のロバート・ハンセンが逆スパイであることを疑っていたのだが確証がない。その為にエリックをハンセンの部下として就けて彼に証拠を得て欲しいと思ったのだ。出世の近道としてそれを受け入れたエリックだった。
ハンセンは情報保護部特別補佐官という役職に就いた。上層部がハンセンを捜査する為に作った部署。ここで対面となったハンセンとエリック。ケイトに言われていたハンセンの“性格”ほどは悪印象はなかったエリック。ケイトから言われた毎日報告書をあげることが頭をよぎるエリック。
エリックはハンセンの部下と言うよりも秘書に近い役目を担った。そして当のハンセンはFBIのコンピュータ関連を対スパイ性の強いものにするという役目。エリックと共にFBIのコンピュータ部屋を訪れたハンセンは持ち前の知識を披露して改善を提案した。そして部屋を後にすると“秘密の部屋”を指さしてFBIの“有能さ”を語るハンセンだった。
ハンセンに誘われてミサに出かけるエリック。そして日曜に、ハンセンとハンセンの妻ボニー、エリックとエリックの妻ジュリアナの4人で教会に行く事を提案するハンセン。この時ケイトに渡されたポケベルが鳴ったエリック。彼女に言われていた“直ぐに電話をするように!”を守れず遅れて連絡を取り直接会うと怒られてしまうエリック。そして彼女から“ハンセンの車を調査するから時間を作って欲しい”と頼まれるのだった。
日曜に今日買いに行った後でハンセンの家に行ったエリックと妻ジュリアナ。エリックがハンセンのパソコンを調べるも何もなかった。数日のことでハンセンの実直さ“ばかり”が目についたエリック。その為ケイトと会うとハンセンは“無実ではないか?”と問うも、“1985年からハンセンはロシアのスパイであり重要機密を流し、またKGBのアメリカ側のスパイを少なくとも2名売った”と告げられる。そして“会わせたい人がいる”と言われケイトに連れられてFBIの施設に行くと、“ハンセン・ケース”の作戦副本部長プリザックと対面する事になるエリック。“死刑に値する程の罪。現行犯が理想”と求められる。
そしてケイトに見せられたハンセンの極秘資料には彼と敵側とのやり取りの証拠があった。そしてFBIが裏切り者の調査を行った際にハンセンが指揮官だったので裏切り者も見つからなかったと告げられる。上手の相手…。
家に戻ったハンセンを出迎えたのは妻ジュリアナだけでなくハンセンと彼の妻ボニーだった。退勤後に直ぐ帰宅しなかった理由を聞かれるエリックは巧く誤魔化した。そして4人で食事をしてハンセン達が帰った後、ジュリアナからハンセンの奇異さを訴えられ、内緒の内勤になった事でおかしくなったと泣かれるエリック。父親ジョンに会いに行ったエリックは道を示されて自分を取り戻した。
エリックがFBIの作戦本部に頼まれたのはハンセンを記念写真を撮影する部屋へ連れて行きその間に彼のPDAをコピーすること。ハンセンは25年FBIに勤務をしてそろそろ退職する予定だったのだ。その為の記念写真。予定を把握していなかったエリックを怒るハンセンだがカメラマンにポーズをとる。エリックはその間にハンセンのPDAのメモリカードをコピーしなくてはならない。通常ならPDAを持ち歩くハンセンだがエリックの“作戦”によってカバンに入れたまま。エリックはカバンのポッケからPDAを取り出しコピーした。ポッケが多くて焦ってしまうエリックだが何とかやり過ごすことが出来た。
そして今日はハンセンの車を調査して発信器を仕掛ける日。エリックが自分の車でハンセンを仕事先に送る最中に作戦本部はハンセンの車を調べた。トランクには銃数丁のマシンガンやキャサリン・ゼタ=ジョーンズの出演映画「エントラップメント」と「マスク・オブ・ゾロ」のDVDがあった。何故車の中にDVDが?DVDに入っているのは映像データだけではない…。
車の調査の最中であるが相手先機関はハンセンの調査のことを知らずに“予定が狂った、後にしてくれ”と言ってきた。激怒したハンセンは直ぐにその場を後にしてエリックの車に乗り込んだ。エリックはハンセンにソレと知られずに調査をしているプリザックに連絡を取り“双方”が双方の状況を知る。エリックは少しでも到着時間を遅らせる為に別ルートを通り渋滞にハマった。これにキレたハンセンは徒歩でFBIに戻ろうと車を降りるがエリックが何とか説得してハンセンは車に戻った。徒歩で十数分の距離…。そしてプリザック達は発信器を仕掛けて車を元通りにすることが出来た。
エリックは功を焦っているのかもしれない。ハンセンが投函して欲しいと渡した郵便物を自宅に持ってきてしまった。分からないように封を開けるとビデオテープが入っており、エリックがそれを観るとハンセンと妻ボニーの情事の隠し撮りであった。ケイトに言われたハンセンの“性の倒錯”を初めて目にしたエリック。だがこの時ジュリアナが帰ってきてしまった。ジュリアナはエリックが停止したビデオを再生させて彼女もハンセンの異常性を知った。そして仕事に掛かりきりの夫エリックに対し彼への不満などをぶちまけるが“肝心のコト”は言えなかったエリック。家を出るとケイトの家へやって来て妻に感づかれたコトを打ち明けた。ケイトは“このまま働いて欲しい”と言うとエリックはその場を後にした。
翌日。エリックはハンセンに車を修理工場に持ち込むことを言われる。ラジオのノイズから仕掛けた発信器を気付いたようなハンセン。その後ポケベルが鳴りケイトの作戦本部へやって来ると車から見つけた資料によりハンセンがスパイ活動をこれ以上しない事が分かった。“感づかれたようだからもうしない…。”
その直後、ハンセンからの呼び出しで彼の乗る車のところへ行ったハンセン。この時エリックはハンセンの尾行部隊を撤退させていた。不機嫌なハンセンと共に公園へやって来たエリック。そしてハンセンに銃を向けられるもエリックは芝居をして自分を信用させた。
結末・ラスト
2001年2月18日(日)。ハンセンはフォックスストーン公園を訪れ極秘資料を指定の場所へ隠した。この事を監視している部隊。ハンセンが車に戻ったところで彼を取り囲むプリザック率いるFBI。ハンセンは逮捕された。そしてソレを知ったエリックは妻ジュリアナと抱き合った。
ケイトはエリックを訪ねるが彼はもう退職を決意しており昇進を約束されても決意は揺るがなかった…。
ロバート・ハンセンは終身刑となりコロラド州の刑務所にいる。ハンセンは22年間で50人以上のスパイを売りその内3人はKGBによって殺された。ハンセンが語った大部分は現在も機密だと言う…。
レビュー・感想・解説・評価
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まず始めにロバート・ハンセンについては英語のWikiPediaをドウゾ…。
本作初鑑賞となるがこれはビリー・レイ監督作品の「シークレット・アイズ」を観たからではなくクリス・クーパーさんをラブ☆になっていて目をつけていたから。
監督は前述ビリー・レイ。脚本を手がけた「キャプテン・フィリップス」でアカデミー脚色賞にノミネートしている。レイにとって「ニュースの天才」に次ぐ2作品目の監督作で前述「シークレット・アイズ」が3作品目となる。同作は二大アカデミー賞女優のジュリア・ロバーツとニコール・キッドマンの初共演作品!
キャストを。
・実在の裏切り者ロバート・ハンセンを演じるのは「アダプテーション」でアカデミー助演男優賞に輝いたクリス・クーパー。「アメリカン・ビューティー」で倒錯した軍人を演じてtoikunの心を攫ったクーパー。初見は「評決のとき」だったか「ボーイズ・ライフ」だったが。先日レビューした1991年の「真実の瞬間(とき)」に出演していたクーパーだが同作は衝撃的…。「エデンの東」などのエリア・カザンに興味がある方は是非観るべき映画。他に「カンパニー・メン」も極上☆
・若手捜査官を演じたライアン・フィリップはやはりアカデミー作品賞を受賞した「クラッシュ」の巡査役が心に残る。ってもフィリップの主演映画は余り観ていないし現在他のレビュー作品はないが…。
・ケイトというファーストネームで記述し続けてゴメンなさい…そのケイトを演じるのは「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」、「愛についてのキンゼイ・レポート」、「マイ・ライフ、マイ・ファミリー」で3度アカデミー賞にノミネートするローラ・リニー。足すくむスリラー「真実の行方」や“大統領スリラー”「目撃」など。
・作戦副本部長という役どころに前述「目撃」のデニス・ヘイスバート。
・ハンセンの妻役に「アポロ13」でアカデミー賞にノミネートしたキャスリーン・クインラン。「シビル・アクション」など。
・エリックの父親としてたった1シーンしか登場しなかったブルース・デイヴィソンは「ロングタイム・コンパニオン」のオスカーノミニー。本作では余り強い印象を残すことは出来なかった。
・捜査官の一人を演じるゲイリー・コールは「シンプル・プラン」の敵さん。他に「ルーカスの初恋メモリー」。
さて。
エンドロールの109分くらいに“幾つかのキャラと出来事はフィクションです”って記述が英語で出てくるのでソノママ信じるとかは出来ないけどね。“現在でも機密”って出てくるからフィクションは大部分と考えてよいかと…。
何で今まで観ることがなかったのかなぁ…もったいなかったなぁ。裏切り者と若者捜査官の両方共にキチンと掘り下げられて描かれてるじゃん!特に若者の奥さんのことも詳しく描かれミンナに感情移入とか出来ちゃう。だからドラマとして逸品。
サスペンス的にどうなのか?って言うと映画の題材から期待してしまうが大してそのジャンルとして述べることはない。これは内面を掘り下げるドラマに注力した為であり非をつけるモノでもない。
観る者へはガッカリさせない為にその辺の説明は必要かと思う。
さて、FBIにもスパイってあるんだねぇ。CIAばかり…って思ってたよ…あとはNSAかぁ。ソレナリにアメリカの映画は観ているつもりだけど勉強が必要だねtoikun。15年くらい前は「ザ・ロック」という映画で海兵隊を海軍て書いちゃって怒られちゃったからね…。色々と勉強が必要です!
なお本作は2005年に死去した本作のプロデューサーとして名を連ねる「トレーニング デイ」(製作)、「幸せになるための27のドレス」(製作総指揮)等のロバート・ニューマイヤーに捧げられている。
2016/06/12
by toikun.
『映画ファン』さんのレビュー・評価
投稿日時:20??/??/?? 15:59:46
4点/10点満点中★★★★☆☆☆☆☆☆
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