映画「25年目の弦楽四重奏」あらすじ,ネタバレ,レビュー
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あらすじ
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25年目の時を迎えた弦楽四重奏団。老齢のチェリストのパーキンソン病告白とそれによる引退発言により楽団内の空気が最悪に。各々の四半世紀を彩ってきた楽団は存続なるのか?
クリストファー・ウォーケンと故フィリップ・シーモア・ホフマンのアカデミー賞コンビにキャサリン・キーナーという実力者、ロシア生まれのイスラエルアクターのマーク・イヴァニールが魅せる“四重奏”。
若く美しいイモージェン・プーツ(「聖杯たちの騎士」)に心を奪われながら、アナタも物語に引き込まれていく…。
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ストーリー・ネタバレ
アメリカ・ニューヨーク。現在まで25年間休まず演奏を行ってきた弦楽四重奏団フーガ。
第1バイオリンのダニエル・ラーナーはリーダーとしてフーガを仕切る実力者。
第2バイオリンのロバート・ゲルバートは主役になれない事に不満を抱えながらもフーガの為に演奏する。
ヴィオラを担当するのはロバートの妻ジュリエット。フーガの“和”を大切にするプレイヤー。
そしてチェロを担当するのは3人よりも大分年上のピーター・ミッチェルだった。彼はジュリエットの母親と一緒に弦楽四重奏団をしていたが彼女の死により楽団は解散。ピーターは親友の為にジュリエットを子供のように可愛がり、奨学金まで世話をして彼女をヴィオリストにしたのだ。
ピーターは音楽院で教授をしている。フーガに入ったキッカケは生徒だったダニエルの誘いから。そして団員同士のロバートとジュリエットが結婚して娘アレックスが生まれて、彼女は今、音楽院でピーターに師事していた
今年も世界を周るツアーの時期がやって来た。4人は久しぶりに集まるが、どうもピーターが巧くひけなかった。一度解散してピーターは病院に行くと、先生から初期のパーキンソン病だと告げられる…。
ピーターは他の3人に自分の病状を説明し引退を告げる。そしてまた新しいチェリストを考えていると言った。その事で第2バイオリンに不満を持っていたロバートがそれをぶつける。それから劇団の不和は拡がっていった。
ロバートはジュリエットが自分の肩を持たない事を不満に思い、オーケストラに興味のある女性と寝てしまう。それをジュリエットに気付かれて出て行けと言われる。
ダニエルはアレックスにバイオリンを教えていたのだが、厳しい彼のレッスンに対してアレックスは何故か恋心を持ち、それはダニエルも…で身体を重ねてしまう…。
全ては皆に知れる事になり、楽団はバラバラ、空中分解寸前。
ピーターは心を痛めていた。何もかも彼が引退を口にしたからだ。それに自身の公認のチェリストとしてニナ・リーを計算していたが、彼女が在籍する楽団の友人に打診するがニナが優秀な為に断られる始末。
歪な関係。
それでもアレックスはフーガの為にダニエルに別れを告げる。自分の哲学を持つダニエルにはそれが受け容れがたかったが…。
ピーターの家で練習の為に4人集まった時ロバートは自分のパートと娘の事もありダニエルを殴り飛ばす。
ツアーも中止か…。亡き妻のオペラを聴き涙を流すピーター…。
結末・ラスト
弦楽四重奏団フーガのツアー初日。何時ものように聴衆の前にダニエル、ロバート、ジュリエット、ピーターが現れた。お辞儀をして席に着くと演奏を始めた4人。しかしどうしてもピーターの演奏は巧くは行かず止まってしまう…。そこで立ち上がったピーターは聴衆に引退を告げ、徐に新チェリストのアン・リーを紹介、彼女が席に着いた。退くピーターへスタンディングオベーションが送られた。
客席にアレックスと共に座りステージを見つめるピーター。
演奏の再開、その前にダニエルは楽譜を閉じた。暗譜をしない事をロバートに指摘されていたのだ。ダニエルは“チャレンジ”した。他の3人も同様に楽譜を閉じると演奏は始まった。
弦楽四重奏団フーガの新しい門出。彼らの演奏はきっと聴衆を…だろう…。
レビュー・感想・解説・評価
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劇場用映画初監督となるヤーロン・ジルバーマンが紡いだ音楽もののドラマ。WikiPediaに今作の情報があるのでご覧頂きたい。
最近「デンバーに死す時」、「ミッドナイト・ガイズ」でクリストファー・ウォーケン“づいて”、「ノーバディーズ・フール」でフィリップ・シーモア・ホフマンの馬鹿面を“拝見”したので見ようと思った今作。
フーガの4人を順不同で紹介する。
・老年の男を演じるのはクリストファー・ウォーケン。「ディア・ハンター」でオスカーを得た彼は後も活躍して、トム・ハンクスとレオナルド・ディカプリオの快作「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」でもオスカーにノミネートした。先日「マクベイン」というベトナム戦争あがりの男が借りを返す為にコロンビアの民主化に協力…という作品をリレビューした。劇中18年間の時代の隔たりがありベトナム戦争時のウォーケンは髪型ペタン、18年後は髪の毛を立てている…という面白い“変化”を見ることが出来た。2016年11月には動物コメディ映画「メン・イン・キャット」が公開。相手役は「アメリカン・ビューティー」などのアカデミー賞俳優ケヴィン・スペイシーだが、彼は猫になってしまい、ウォーケンはペットショップの店長!
・そして浮気をしてしまう男を演じるのは故フィリップ・シーモア・ホフマン。デビュー作の「セント・オブ・ウーマン 夢の香り」では憎たらしいガキだったが、「カポーティ」でオスカーを得て、後に「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」、「ダウト~あるカトリック学校で~」、「ザ・マスター」でもオスカーノミネートを果たす演技派となった。
・ヴィオリストを演じるのはキャサリン・キーナー。「マルコヴィッチの穴」でオスカーにノミネートしたキャサリンは、「カポーティ」でホフマンと共演、そして同作でもオスカーにノミネートした。
・最期に自信家の第1バイオリンを演じるのはマーク・イヴァニール。Wikipediaの作品リストを見ても「シンドラーのリスト」、「ターミナル」、「グッド・シェパード」を見ているのだが、印象に残っていない…orz、でも今作ではそん税関を発揮している。
・そしてとても美しい女優イモージェン・プーツ。toikunにとって初見となるが彼女はきっとこれからのtoikunの映画人生を彩ってくれるだろう。2016年には「聖杯たちの騎士」という作品が公開。
前述に“ウォーケンとホフマンを見たので…”と書いたが「ピアノ・レッスン」を見て、音楽ものをもう一つ見てみようと思ってもいたからの今作だ。
見て良かった、良作。ただ、和解や更なるもめ事もあったであろう、ツアー初日にこぎ着ける所の描写をして欲しいと思ったのだがね。これはきっと監督ジルバーマンが想像しろって言っているのだろうけど、レンジが広すぎてチョット無理だった(汗)
エロティックなシーンがあってそれが起伏となるが、いざこざも含めて静かに感じる今作の演出。ウォーケン=老人の作品らしいと感じて、“老人映画”が好きなtoikunはホクホクである(苦笑)
以下、WikiPediaの引用となるが今作の情報を。
“監督のヤーロン・ジルバーマンによれば、3つの実在の弦楽四重奏団の逸話やテーマをストーリーに反映させているとのことである。その1つは、40年の歴史を持つグァルネリ弦楽四重奏団のエピソードで、楽団の最年長者のチェリストが引退を表明した際に他の3人が解散するか否か悩んだ末に後任を入れて数年間は活動を続けたというもので、この楽団は最終的には解散したそうである。また、イタリア弦楽四重奏団からは、男性3人と女性1人の楽団内でその女性が男性の2人と交際していたとの噂や、暗譜による独特の演奏スタイルも本作で使われている。更に、ニューヨークを拠点にしているエマーソン弦楽四重奏団でヴァイオリニストの2人が第1と第2を交互に弾いていることもストーリーに盛り込まれている”
WikiPediaより抜粋
うむ~、今作の製作過程に好感を持った。出演者が実際に楽器を弾いているかの情報は得られなかったものの、デニーロ・アプローチという言葉もある、ある程度はキャストが弾いているものだと思うと…すごい…って思いたいtoikunであった。
2015/11/11
2016/10/21
2016/11/14
by toikun.
『映画ファン』さんのレビュー・評価
投稿日時:20??/??/?? 15:59:46
4点/10点満点中★★★★☆☆☆☆☆☆
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