映画「ダーティー・コップ」(2016)あらすじ,ネタバレ,レビュー
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あらすじ
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ラスベガス市警のストーンがとある事実に目をつけた。麻薬の売人が20万ドルという現金一括納付で保釈をされているという。
相棒のウォーターズと売人を調べるストーンは、売人のアジトに分厚い金庫がある事を突き止めた。
ドラッグマフィアのことである、金庫の中には大金やドラッグが山程あると踏んだストーンは、余り乗り気のしないウォーターズを仲間に引き入れ、2人で“金庫の中身を強奪する計画”を立てる。
万全の準備をして金庫のあるアパートに乗り込んだストーンとウォーターズ。そこには山程の高価な宝石がある。“簡単なヤマ”だと思われた。しかしそこには女がいて…。
新宿シネマカリテ等で開かれているカリコレ2016で先行プレミア上映されるアクション・スリラー。スケジュールはカリコレ2016公式サイトに詳細な記載があるが、このページでも記述する。
カリコレ2016:
新宿シネマカリテ:8月2日(火)、5日(金)、14(日)の3度上映。
中川コロナシネマワールド:8月10日(水)、27日(土)の2度の上映。詳しくはカリコレ2016公式ページの地方開催ページからドウゾ。
シネ・リーブル梅田:8月11日(木)、19日(金)の2度上映。同じく、詳しくはカリコレ2016公式ページの地方開催ページにスケジュールがあるのでご覧下さい。
カリコレ2016でのプレミア上映後は、8月20日(土)より角川シネマ新宿他にて全国順次ロードショー。
公式サイトにはキャストのニコラス・ケイジ、イライジャ・ウッド、スカイ・フェレイラの紹介の他、監督のベン・ブリュワーとアレックス・ブリュワーの紹介、そして映画の作風にあった加工をした画像等が溢れているので、公式サイトだけで十分に本作の“かほり”が伝わるのでドウゾ!
ニコラス・ケイジというアカデミー賞俳優と、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのイライジャ・ウッドの“悪徳刑事コンビ”の衝撃の結末を見逃すな!
配給:KADOKAWA
なお2016年秋、ニコラス・ケイジの最新主演作が早くも登場!映画「ペイ・ザ・ゴースト ハロウィンの生贄」はホラー映画。ハロウィン当日に子供が失踪してしまう大学教授を演じたニコラス・ケイジ。無事に失踪した息子を取り戻すことが出来るのか?要注目!
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ストーリー・ネタバレ
アメリカ、ネバダ州。かつてベンジャミン・シーゲルという“バグジー”という蔑称で呼ばれたマフィアが命をかけて砂漠の街をカジノ街にしたと言われるラスベガス。
ラスベガス市警(LVPD=Las Vegas Police Department(※本作では“LVMPD”ではない))でコンビを組むベテランのストーン警部補と若手のウォーターズ巡査部長は、小銭の為に“些細な悪事”を働く刑事=ダーティーコップだ。まぁ、この“裏の顔”は他の刑事も“当然”持っていて、皆、問題にならない程度の金を署や悪党からくすねていた。
ウォーターズは娼婦と一晩を明かし、ストーンは父親と暮らす実家で何時もの様に朝を迎えた日。
バディであるストーンとウォーターズが“緊急通報=911”で駆け付けたのは郊外にある住宅であった。男が警察によって縛られていて警官達が捜査をしている。それぞれ専門が違うので別の視点から事件に向き合うストーンとウォーターズ。
事件現場であるのに、ストーンは同じく悪徳刑事であるハリス警部に、オークションに出される予定の警部が気になっているトラクターを手に入れる様に持ちかけられた、勿論見返りは金だ。
一方、住宅の中で女性鑑識と調べていたウォーターズだったが、クローゼットを開けると隠れていた男が逃げ出していった。
いささか緊張感に欠けるラスベガス市警…
この後。
ストーンはハリス警部に頼まれた通りオークション会場を訪ねると、顔が利くオークショニアに金を握らせてトラクターをゲットした。だがストーンはこのオークション会場で、彼にとって人生を左右する事実を知ることになる。
高級車の部品の奥深くからコカインが出てきたのだ。それは“まだいい”。逮捕された麻薬マフィアの車を調べる為に、車がオークション会場の整備工場に持ち込まれたのだが、そこには逮捕された売人の調書もあったのだ。興味本位でストーンがソレを覗くと驚くべき事が分かる。
・只の売人なのに、20万ドルもの大金の保釈保証金を払って既に保釈されている。
・保釈金受領書には保釈金を払った人物の名前が書かれていない。
この事が、心に引っかかったストーン。実家に戻り老父に自分が何をすべきかを尋ねるストーン。
警官なら何をすべきかは分かるだろう?
ストーンはこの晩、ウォーターズに電話をしてレストランで落ち合った。そして売人の調書を見せると、“只の麻薬の売人が20万ドルを匿名の人物に払ってもらい釈放された!”という事実を突きつけた。ストーンの狙いは勿論金である。ストーンと同じ“小悪党”のウォーターズはそこまで大きなヤマを踏みたくはない為に去ろうとするがストーンが引き留めた。
・20万ドルもの大金を末端の売人を釈放させる為に捻出できる麻薬マフィア、その男を見つけて金を頂こう!
やはり怖じ気づくウォーターズだったが、ストーンはウォーターズに有給休暇を取らせ、20万ドルで釈放された売人の後をつけさせた。売人はホテルの制服を着て家から出てきてカジノホテルでボーイの仕事に就いている。ウォーターズだけではなくストーンも“特別勤務”で“ホテル従業員”として売人を張る。だが倉庫に行って妙なトラックを見つけたストーンが、周りにいた男たちにその場から締め出されてしまった。
トラックを怪しんだストーンは、そのトラックを追い、途中でウォーターズと合流。ホームレスに写真を撮らせてトラックが入った建物の写真を手に入れたのだ。
ストーンとウォーターズは、“捜査令状”を持っているフリをして出かけ、ウォーターズが店を調べると、先のトラックが入った建物には“厚さ90cm”もある冷凍庫が納入されたことが分かる。
・それは冷凍庫ではなくて絶対に金庫だ!
・金庫には金やら麻薬やら山程入っているだろう!
そう踏んだ2人。ストーンは“90cmもの厚さの金庫”を破る為にドイツ・ケルンの業者に“50cmのダイヤモンド・ドリル”を発注する。だがそのドリルは1万ドルと非常に高価であり、“小銭稼ぎの悪徳警官”には到底手が出るハズのない額であるが、“警官として回る運命の歯車”を変える為に2人は…。
[ストーリーは導入のみ]
・準備万端のつもりで乗り込んだストーンとウォーターズだったが、建物には女がいた!
・事件の鍵を握る女によって、2人の計画は…。
・ニコラス・ケイジ自体がいつも“ジョーク”を言うが、本作でも彼の放つユーモアにはニヤリ。
・そして、推し量るべきはイライジャ・ウッド演じるウォーターズの心境。
・“金と死”、表裏一体の結末の中で彼らが迎えるのは果たしてどちらの…!?
レビュー・感想・解説・評価
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ベン・ブリュワー(ベンジャミン・ブリュワー)とアレックス・ブリュワー兄弟によるクライム・スリラー。ベン・ブリュワーには日本未公開『Beneath Contempt(原題)』という監督作があるが、アレックス・ブリュワーにとっては本作が劇場用長編映画初監督作品である。なお、ベン・ブリュワーは本作の脚本も執筆している。
何時もの様に、挙げるべきキャストを紹介する。
・劇中にファーストネームでも呼ばれるストーン警部補を演じるのは「リービング・ラスベガス」でアカデミー主演男優賞を受賞したニコラス・ケイジ。ご存じの方は多いと思うが名監督フランシス・フォード・コッポラの甥っ子である。彼は他に「アダプテーション」でもオスカーにノミネートしている。90年代は「ザ・ロック」、「フェイス/オフ」、「コン・エアー」などアクション“づいて”いたなぁ。…本作でもニコラス刑事(苦笑)。「天使のくれた時間」や「フローズン・グラウンド」などが面白い。
・デビッドというファーストネームや偽名まで使うことになる相棒ウォーターズに扮するは「ロード・オブ・ザ・リング」3部作のイライジャ・ウッド。古い作品だが「危険な遊び」や「ノース ちいさな旅人」は大好きだ。特に「ノース ちいさな旅人」、日本ではDVD未発売だから、とても良作品なのに観られない人が多いのは残念だ。他にオールスターな「シン・シティ」など。
・“鍵を握る女性”とだけこのページに記載したが、固有名詞が出てこないこの女性を演じるのは、歌手兼モデル、そして女優であるスカイ・フェレイラ。イーライ・ロス監督のホラー作品「グリーン・インフェルノ」後、2016年の映画『Elvis & Nixon(原題)』では「ユージュアル・サスペクツ」と「アメリカン・ビューティー」の2つのオスカー像を持つケヴィン・スペイシーと共演。本作での「リービング・ラスベガス」のケイジと共演したことにより、2人のオスカー俳優と共演したことになった。将来がとても楽しみなスカイだ。
・そして、この人も固有名詞が出てこなかった様に思うが、ストーンの父親役として出演しているのは大御所のジェリー・ルイス。「キング・オブ・コメディ」や「ナッティ・プロフェッサー/クランプ教授の場合」など。長いキャリアでアカデミー演技賞のノミネートはないが、アカデミー賞のジーン・ハーショルト友愛賞を受賞している。
さて。何と言うか軽快な音楽で始まり、同じ音楽で終幕する。同じ音楽なのに、最初と最後で感じる印象がこれ程違うとは、中々興味深く、ブリュワー監督兄弟も意図して同じ曲を用いたのであろう。
多く製作費をかけた印象を持つことの無い作品ではあるが、登場人物の心理描写は“とても”、“酷く”伝わり、これまた興味しろい。
劇中に、字幕で“探偵ごっこをしているんじゃないんだから…”等と出てくるが、台詞として『Nancy Drew』と出てきて、これは小説『少女探偵ナンシー』やこの小説をテレビドラマ化、映画化した「美少女探偵ナンシー・ドリュー」等から取られているのであろう。台詞を聞いて食指が動いちゃうなぁ。
妙な感想はココまでにして。
最後に、資料のベン・ブリュワーとアレックス・ブリュワーの発言で締めくくる。
欲望っていうのは、巧みに僕らを誘い込んで一旦入り込んでしまうと、そこからは絶対ぬけだせなくなるんだ。
例え些細な事でも、アナタが誘惑に駆られた時…。本作では誘惑は極端ではあるが、この状況に直面した時、アナタはどうする!?
2016/07/29
by toikun.
『映画ファン』さんのレビュー・評価
投稿日時:20??/??/?? 15:59:46
4点/10点満点中★★★★☆☆☆☆☆☆
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