映画「ブルーに生まれついて」あらすじ,ネタバレ,レビュー
© 2015 BTB Blue Productions Ltd and BTBB Productions SPV Limited. ALL RIGHTS RESERVED.
原題:
邦題:
原題訳:
製作年:
製作国:
上映時間:
ジャンル:
監督:
主演:
あらすじ
この映画にはtoikun以外のレビューはまだありません。
1950年代に一世を風靡したジャズ・トランペット奏者チェット・ベイカー。1966年に公演で訪れたイタリアでは投獄されてしまう。映画出演が決まったことからハリウッド・プロデューサーの力によりアメリカへ帰国できたチェット。
撮影に入ると、共演女優のジェーンと心を通わせるが、映画を撮り終えることは出来なかったチェット。それはドラッグによる借金を売人に払っていなかったことにより、酷い暴行を受け、顎が砕けるほどの酷い怪我を負ったから…。
顎の怪我はトランペットを吹くことも難しいもので、吹いてみるとトランペットの中を口から吐き出した血が流れてしまうほど。
そんなチェットだが愛し合うジェーンと共に、再びジャズ・トランペッターとして光を浴びるためにヘロインを止め更正する事を誓う…。
2016年10月に監督した試写会では大反響だと聞いたドキュメンタリー映画「シーモアさんと、大人のための人生入門」が公開予定のイーサン・ホークが主演の伝記映画。伝説のトランペット奏者チェット・ベイカーを演じる。
2016年9月現在、公式サイトではグレイアウトされているが、インタビューではこう答えている。
“ブルース・ウェーバーの「レッツ・ゲット・ロスト」を観て変わったよ。”この映画を観るまでチェット・ベイカーへの興味などなかったと語っている。
本作のメガホンをとるのは『That Beautiful Somewhere(原題)』に次ぐ劇場用長編映画となったロバート・バドロー。そのバドローはイーサン・ホークに関してこう語る。
“私たちがイーサン・ホークに行き当たったとき、彼はすでにチェット・ベイカーについての豊富な知識を持っていて、過去に自分でもチェット・ベイカーの映画を作ろうとしていた。”
これ程までにチェット・ベイカーという人物に興味を抱く監督と演者が携わったドラマのタッチは、2016年7月公開の故エイミー・ワインハウスを追ったドキュメンタリー映画「AMY エイミー」に通じるものを感じた、そう、ドキュメンタリー映画のようだと。
チェット・ベイカーの事は名前しか知らなかったtoikunだが、ホークが彼にダブったように感じた。
公式サイトに記載の公開劇場一覧を見ると、現在のところ“その数”は13劇場。とてもファンの多いイーサン・ホーク主演作なので、どこまで反響を呼び公開劇場が増えるか今から非常に楽しみだ、“反響を呼べる映画”だから。
11月26日(土)より、Bunkamuraル・シネマ、角川シネマ新宿他全国公開。
本作のラスト、“あるチェット・ベイカーの行動”、toikunは完全には否定できなかったが、アナタは何を思う?
配給:ポニーキャニオン
感想・レビューを書いてみませんか?投稿フォームはコチラ[下にあります]
ストーリー・ネタバレ
ジャズ・トランペッター、チェット・ベイカー。
1966年、ライブのために訪れたイタリア・ルッカでは投獄されてしまい、彼はイタリアのプロデューサーに助けられてアメリカへと帰国した。何故、映画界のプロデューサーがチェットを助けたのか。それは彼を主演とした自伝映画を計画していたからだ。
1954年にニューヨークのジャズクラブ、バードランドにトランペット奏者として登場した白人のこの男は、殆どが黒人という観客の前で演奏をした。演奏後、白人ジャズ・トランペッターに対する黒人観客の歓声と拍手が鳴り止むことはなかった。男ははこう言って、謝意を表した。
Thank you. Thank you very much.
この後バーに行った男は初対面の女と一緒にタバコを吸うと、自宅へと連れ込んだ。そして、男は人生で初めてヘロインという薬物に手を出してしまった。この時、男の妻が帰宅すると激怒して行きずりの女を追い出すと、夫の薬物を見て…。
という映画を撮っていたチェット・ベイカー。そして共演の女優ジェーン、やがてチェットと深い仲となる女性である。時に、1966年のアメリカ・ロサンゼルスの話しである。
その後、チェットは、セットに来ていた旧知のプロデューサーであるディック・ボックと再会。麻薬をピッタリ止めたと話すチェットは、ボックにまたレコードを一緒に作ろうと持ちかけられるのであった。
監督の演出の話しの後で、チェットはジェーンを食事に誘う。彼女はこう言う。
俳優とは食事はしないわ。
チェットはこう返した。
僕は俳優じゃあない。
2人はボーリング場へ出かける。そしてこんな危険な会話を交わす2人、チェットの前歯は一本折れてなくなっているが…。
何故、どん底に落ちちゃったの?
知りたいか?幸せになりたいなら、ヤクは最高だぞ。
デート後に外を歩く2人が暴漢に襲われた!
借金を踏み倒す気か?
暴漢は、チェットが薬物を手に入れるために借金をした男たちだった。暴漢はジェーンを狙うことはせず、チェットだけを徹底的に痛めつけた。この怪我により、主演映画の撮影は中止となった。
チェットの入院する病院。傍らにはジェーンがおり、チェットを見守っている。そこへプロデューサーのボックが現れてこう言い放った。
13年間、面倒をみてきたが…。
ジェーンは、再びチャンスをくれるように、こうフォローした。
5週間待って!
メタドン療法がチェットからヘロインを遠ざける為に用いられることになった。メタドンは作用がヘロインに似ている為にヘロイン中毒患者に使われる。その代わり、鎮痛剤を用いることは出来ない。顎が砕かれ、歯を全て失ったチェットにとって、これが良いことなのか…。
退院したチェットは、空のバスタブの中でトランペットを吹こうとするが、顎の怪我もあり、吐き出した血がトランペットの中を伝って先から外に出る…。
ライブが出来る店へ出向いたチェット。男たちに貶されてもトランペットを吹こうとするが、散々な有様でこう言われてしまう。
この店はまだ早い。修行して出直せ!
チェットの家。気を失っているチェットのランニングシャツは血がベッタリと付き、彼の腕には針の付いた注射器が刺さったままであった。帰ってきたジェーンはチェットを見て慌てふためくものの、注射器を抜き取った。意識を取り戻したチェットがこう語る。
稀代随一のラッパ吹き…
果たしてこのラッパ吹きの未来とは…!?
[ストーリーは導入のみ]
・チェットがヘロインを止められるかを見張る監察官
・チェットは愛するジェーンと共に実家へ…
・メタドン療法もあり少しずつだが回復し、ディック・ボックに大舞台を用意して貰う…
・イーサン・ホークが他の映画の合間に練習できるようにチームはトランペットを購入!
・チェット・ベイカーの歌う楽曲のボーカルは全てイーサン・ホークが歌った!
・チェット・ベイカーについての映画を作ろうと監督ロバート・バドローが声を掛けたイーサン・ホークが既にチェットに関して映画を作ろうとしていたという偶然!
・作られるべくして、作成された成熟した伝記ドラマ、是非、劇場へ足を運んでご覧下さい!
公開は11月26日(土)より。公開劇場情報などパーフェクトな映画情報は公式サイトへドウゾ!
2016年9月現在公式サイトでは未公開のプロダクション・ノートを資料から記載したが、下方のレビュー欄にも少しだけ掲載しているのでご覧下さいね。
レビュー・感想・解説・評価
感想・レビューを書いてみませんか?投稿フォームはコチラ[下にあります]リンクについて
~~~(矢印と破下線のリンク)は、T's Theaterでレビューしている映画作品や紹介している俳優等、全て内部リンクです。
アカデミー賞に4度ノミネート、その内2度が演技賞のノミネートというイーサン・ホークが本作で選んだ役柄は実在のトランペット奏者チェット・ベイカー。資料に因れば、ホークは、彼と作品を多く撮っているリチャード・リンクレイター監督とチェット・ベイカーについてのプロジェクトを起ち上げようと考えていたという。そんなホークにロバート・バドロー監督が声を掛け、本作が作られた!
本作のメガホンをとるのは、2016年現在、日本ではリリースされている監督作品がまだないロバート・バドロー。短編作品『Dream Recording』を監督したバドローは同作にチェット・ベイカーの要素を用いたという。本作ではバドロー自身が脚本を執筆し、製作も務めている。
キャストを。
・劇中で“稀代随一のラッパ吹き”と自身を言ってしまう主人公チェット・ベイカーを演じるのは、「ビフォア・サンセット」と「ビフォア・ミッドナイト」でアカデミー脚色賞にノミネートし、「トレーニング デイ」と「6才のボクが、大人になるまで。」でアカデミー助演男優賞にノミネートを果たしているイーサン・ホーク。「ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)」を含めた「ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)」シリーズで早くからtoikunの心を掴んだ。他に「ガタカ」なんてSFも面白いし、「テイキング・ライブス」なんてスリラーも良い。
・チェットの恋人、女優ジェーンを演じたのはジェフリー・ライトの妻としても有名なカルメン・イジョゴ。toikunがアカデミー賞授賞式の歌曲賞パフォーマンスを観ていて涙を流した「グローリー/明日への行進」ではマーティン・ルーサー・キング・ジュニアの妻として登場。他に「バーニング・クロス」ではサイコな敵に見せしめで殺される主人公の妻、「ブレイブ ワン」では刑事の元妻の弁護士。レイフ・ファインズが主人公の“違う”「アベンジャーズ」など。
・主人公を突き放したり、協力したり、結局は力になってくれるプロデューサーを演じるのはカラム・キース・レニー。評価の高いガイ・ピアース主演の「メメント」、そして「ケース39」など。
さて。
toikunは黒人の文化だと思っていたジャズ。白人であるチェット・ベイカーが黒人の観客の囲む中で、センターに立ちトランペットを吹くことに違和感を覚えてしまう、50年代~60年代の話しであるし。実在の編集者マックス・パーキンズを描いた「ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ」という映画は30年代~の時代背景なんだけど、主人公の2人の白人が、黒人の人たちが楽しむジャズ・バーに行くというので、人種的な問題が描かれるのか???と思ったが、それは描かれず、意外に本作も含めて人種的偏見はないよねぇ。チェット・ベイカーに対して、“修行してこい”とか様々な厳しい言葉がかけられるのは事実なのだが、その裏に黒人の白人に対する怒りは見出すことはなかったtoikun。怒りではないが、馬鹿にしている感はあったかな。
作品としては虚無感が支配をしている感じ、かな。
それと、本作を観た後のファンに問いたいことがあって、それはラストの事。チェット・ベイカーのファンは彼がどの様に生きたかはご存じであろうから深くは驚きはしないだろうが、彼を知らない映画ファンはどう思うであろうか?
なお、前述したが“PRODUCTION NOTE”に関しては、後日“精査して”記載をしたいと思う。
取り敢えず最後に。劇中、チェット・ベイカーがとあるライブ会場に立つが終わった後にこう言われてしまう。
もう少し練習してから来てくれ!
この後、“チェット・ベイカーだぞ!”と言われる男性だが、それだけオーラがなく、演奏も…だったドン底を見たチェット・ベイカー、本編での最後は!?
2016/09/28
by toikun.
『映画ファン』さんのレビュー・評価
投稿日時:20??/??/?? 15:59:46
4点/10点満点中★★★★☆☆☆☆☆☆
ホームページ
コメント:
(コメントをどうぞ。)
T's Theaterへのお問い合わせフォームはコチラ(別ページで開きます)