映画「目撃」あらすじ,ネタバレ,レビュー
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あらすじ
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名うての大泥棒ルーサーは大富豪のサリバンの家に泥棒にはいる。宝石や金をいただいて帰ろうとしたら人の影が。酔った男と女が入ってきてじゃれあっている。だが次第に暴力的になった男は、女を殴る。身を守ろうとした女がナイフを男に突きおろす、という寸前で二人の男が入ってきて女を撃ち殺す。彼らはシークレットサービス。女はサリバンの若妻。そして男は、アメリカ大統領リッチモンドだった。遅れてきた大統領首席補佐官グローリアは証拠隠滅を指示。これらをすべてマジックミラーの裏で見ていたルーサー。シークレットサービスに見つかるが辛くも逃げ失せた。
海外逃亡を考えた彼だが、大統領のサリバンをいたわる記者会見を見て、真実をあかそうと絶対的権力である大統領に立ち向かうことを決意する。
事件の指揮に当たるのはセス刑事。捜査をしていくとルーサーが疑わしい。彼を逮捕しようと思ったセスはルーサーの娘ケイトに協力を求める。二人の待ち合わせを計画し、そこを逮捕しようというわけだったが、証拠隠滅のためのシークレットサービスと、復讐のためのサリバンの雇った殺し屋に狙われる。
その場は収まったが次はケイトが狙われる。怒ったルーサーは、最後の思い切った手段へと打って出る!
監督・主演は「アメリカン・スナイパー」の監督クリント・イーストウッド!ジーン・ハックマン演じる大統領はビル・クリントンより質が悪い!
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説明:
クリント・イーストウッドの娘
ストーリー・ネタバレ
かつては戦場でアメリカのために戦う軍人だったルーサー・ホイットニーは傷を負って退役、帰国後は幾分か荒れて何度かの逮捕歴が出来たものの、以降、大泥棒となりその泥棒の罪では服役することはなかった。警察はルーサーの犯行と見て何度も彼を引っ張るが証拠を挙げられずにルーサーは釈放。正に名うての大泥棒だ。だが私生活は“よろしいもの”ではなく、娘のケイトとは服役のために彼女が幼い時から離れ離れとなっていた。大人になり検察官となったケイトだが父親であるルーサーのことを尊敬はしていなかった。
そんなルーサーが美術館に通って絵画を模写することを趣味とするのには理由があった。それは新たな“仕事”の為だ。現在のアメリカ合衆国大統領リッチモンドを担ぎ上げた80歳の大富豪サリバンの豪邸の絵を模写すると、彼はその豪邸へと忍び込んだのである。ルーサーは地震の年齢にもかかわらず最新のセキュリティ・システムに強く、ソレが張り巡らされた玄関から堂々とシステムを破って侵入。マジック・ミラーの裏側に金庫を見つけるとそれも開けて中から札束と宝石を手に入れたルーサー。だがその時屋敷に男と女が入ってきた!ルーサーはマジック・ミラーを閉めてそのミラー越しに男女を観察した。
男女は身体の関係を持つものと思われたが、男の趣味はハードなものであり、次第に暴力的となり女を殴ってしまう。逆上した女は男を殴ると男も頭に血が昇り女の首を絞めようとする!女はナイフを手にすると男の腕に突き刺して男はよろめいた。女は男にとどめを刺そうとナイフを振り上げると部屋には入ってきた2人の男により射殺されてしまった…。
男はアメリカ合衆国大統領リッチモンドであり、女はサリバンの2番目の若妻クリスティだった。サリバンはクリスティや家族と共に旅行に出たのだがクリスティは体調が悪いと言って帰宅して、リッチモンドと密会をしたのである。リッチモンドの女癖は悪名高く恩のあるサリバンの妻にも手を出した。そして殺されそうになったところを救ったのは大統領警護官=シークレット・サービスのビルとティムだった。
部屋に大統領首席補佐官のグロリアが入ってくると惨状に目を覆った。だが直ぐに大統領の保身を考えたグロリアは“大統領の痕跡”をシークレット・サービスに消すように指示、そしてクリスティを殺したのは泥棒のせいだとしようとした。証拠を持って屋敷を後にしようとするリッチモンド大統領たちだったが、肝心のナイフを現場に忘れたことに気付きシークレット・サービスが屋敷へと戻った。ここでルーサーが見つかってしまう!彼は証拠のナイフを懐へと入れると窓から脱出。暗視スコープを装備して追ってくるシークレット・サービスから逃げるルーサーは用意していた車に乗りこの場を後にした…だがナンバーはティムに見られてしまうが…。
ルーサーは身の危険を感じ海外へと高飛びしようと考えた。その前に娘ケイトに会おうとジョギング中の彼女に話しかけるが“また泥棒をしたの?”などと拒絶をされてしまう。
大富豪の妻殺人事件を捜査するのは殺人課のセス・フランク警部補だ。まずフランクはマジック・ミラーに疑問を持った。その様な“性的嗜好”があるのかをサリバンを呼び寄せて尋ねるフランク。サリバンは、“80歳という高齢のために妻の期待に応えることは出来ない。妻からはマジック・ミラー越しに他の男性との行為を見て欲しいと言われるが見る事はなかった。”と素直に語った。フランクはマジック・ミラーの先、金庫室の椅子に座っていたのがサリバンだと考えたがそれは違った。では誰が見ていたのであろうか?フランクが同僚と共に捜査をする中でシークレット・サービスのビルが彼を訪ねた。ビルはとても有能な刑事だった事が認められてシークレット・サービスに昇格したのだ。ビルは、サリバンが大統領にとっては父親のような人物であるため、心配していると情報提供を求めた。フランクは“伝説的”な元同僚に会って何も疑わずに情報を渡すことを承諾。だがビルの本当の目的はルーサーの始末…。
ルーサーは偽造パスポートをその筋の女性に発注していた頃、娘ケイトは新聞の一面からサリバンの妻殺しに父親が関係あるのではと考える。またサリバンは旧約聖書を信じているので“目には目を…”と考え、復讐のために殺し屋のマッカーシーを雇っていた…。
フランク警部補は見事な侵入の手口からFBIに協力を求め、その資料からルーサーの名前を得ていた。同僚と話すフランクの考えは“ルーサーが犯人!”で纏まっていた。フランクはルーサーが絵を模写している美術館へと足を運んだ。ルーサーは表向きはフランクを歓迎して一緒に食事をする二人。フランクはカマをかけるがルーサーはソレには引っかからなかった。そしてまた、“大統領の犯行”という真実を言うことはなかったのである。
ルーサーは、何時ものように娘ケイトが不在の家に忍び込んで娘を思うと、翌日には空港へと出向いて海外へと逃亡しようとした。だがバーにあるテレビではリッチモンド大統領の姿があった。白々しくもサリバンのことを気にかけるフリをして彼の肩を抱き演説する大統領に怒りが燃え上がったルーサーは高飛びを止めたのだ。
怒っているルーサーはホワイトハウス見学会に変装をして紛れ込んで“手紙”を残した。それに気付いたグロリア首席補佐官は大統領には知らせずにシークレット・サービスのビルとティムを集めると、事件の終結=ルーサーの殺害を命じるのであった。だがビルの心には自責の念があった…。
フランク警部補は怪しいと考えるルーサーを捕まえるために検事として仕事をしているケイトを訪ねて協力を求めた。ルーサーは警察の包囲網をかいくぐって消えていたのだ。だからケイトから父ルーサーに電話をして貰って直接二人が会ったところでルーサーを捕まえようと考えたのだ。説得のためにケイトと一緒にルーサーの家を訪れたフランク。ルーサーの家には長い間会ってなかったケイトの多くの写真があったのだ。“父は何時も気にかけていてくれた…。”ケイトは安全を保証するというフランクに協力して父の留守電にメッセージを残した。そもそも、フランクもケイトもルーサーが殺人を犯したとは思ってはおらず、侵入した屋敷で殺人を目撃したと考えているフランク。ルーサーの身の安全を考えて保護を兼ねて捕まえようとしたのだ。
メッセージを聞いたルーサー・ホイットニー。ルーサーが必ず来ると確信しているフランクは部下を集めて二人の待ち合わせ場所であるカフェを取り囲む。またこの情報を信頼しているシークレット・サービスのビルに流したフランク。これによりビルもやって来るが、もう一人のシークレット・サービスのティムはライフルを車の中で構えていた。そしてまた、どこからかこの状況を嗅ぎつけたサリバンの雇った殺し屋マッカーシーも又ライフル銃のスコープで見ていた…。
こんな状況下でルーサーは娘ケイトの前に姿を現した。警察が待っていることなど分かっていたが“娘が来てくれと言ったから…”とやって来たのだ。だがティムやマッカーシーの凶弾がルーサーを狙う!しかし何とか運良くこれを切り抜けたルーサーは姿を消した。フランク警部補はと言うと誰がルーサーの命を狙ったのか周りを部下に捜査させるが手掛かりは見つからなかった。
夜になりケイトの身を案じたフランク警部補は彼女の家を訪ねた。家を見晴らせると話したフランクは“自分は独り身”と連呼して彼女の気を誘おうとしたが、ケイトの“思い”は別のところにあった。フランクが家から出るのを何度も確認したケイトは“隠れている父親”ルーサーに話しかけた。ルーサーは大統領の犯行など、真実を娘に明かした。そして娘への思いを幾分か語るルーサー、彼らの距離は少しだけ縮まった。
ある時、グロリア首席補佐官にプレゼントが届けられた。大統領の名前があるカードを見て嬉しくなったグロリアが包装紙を開けると高級ネックレスが入っていた。グロリアはそれを身につけて大統領の開く晩餐会にやって来た。感謝の念を語るグロリアだがリッチモンドは身に覚えがなかった。だがネックレスは身に覚えがあった。それはかつてクリスティが付けていたモノ…つまりルーサーが屋敷から盗んだ宝石だったのだ。グロリアをダンスに誘ったリッチモンドは来客に気付かれないようにその事を話した。“脅迫…。”翌日、リッチモンドはルーサーの娘ケイトを殺して自分達の前にルーサーが姿を現すように仕向けようとした。
シークレット・サービスのティムにより乗っている車と共に崖から転落させられるケイト。ルーサーは娘の危険を感じてやって来たが遅かった…。娘は生きているのか?ケイトは生きていた。病院へ運ばれたケイトを再度ティムが襲うが娘を守ったルーサー。
結末・ラスト
そして、怒りが沸点に達したルーサーはサリバンの運転手に化けて彼に近づいて真実を話した。証拠を求めるサリバンに“事件当夜のナイフ”を渡したルーサーだった。
シークレット・サービスのビル・バートンはフランク警部補が訪ねた時は既に自殺を遂げていた。彼の遺書には“I'm So Sorry.”とあった。そしてフランクはグロリア首席補佐官を逮捕した。肝心のリッチモンド大統領はと言うと…ホワイトハウスを訪ねるサリバンの手には“あの時のナイフ”が握られていた。父親とも思える友人を招いたリッチモンドだが…。
大統領の自殺を報じるアメリカのニュース番組があった。サリバンは、“ナイフで大統領が自殺をした”と報道陣に話した。果たして真相は…!?
病室のケイトの傍らには父ルーサーの姿があった。全てを悟ったフランク警部補が訪ねてきて何かケイトとの関係が進展しそうなことを予期するルーサー。そしてペンを持つと娘の顔をキャンバスに描く父親の姿があった…。
レビュー・感想・解説・評価
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WOW、これを前回観たのは18年前!殆ど覚えていなかった(汗)まだT's Theaterを起ち上げる前で記事を貯めていた頃だ。
では18年前の感想を。
渋く、演技派と呼ばれる人たちが共演する犯罪もの。例によってイーストウッド監督・主演である。なかなかいい映画で、自分たちの感情が共感する作りをしている。ハックマンの敵役はホント、敵に思えるのである。
ちょっと不満シリーズ(なぜシリーズ?)。スコット・グレンが演じるシークレットサービスはあんなに自責の念に駆られていたのになぜケイトを狙ったのか。また、サリバンが殺し屋を雇うのは納得できない。いくら金持ちでもねぇ。そんでもってシークレットサービスは暗視ゴーグルが標準装備なのだろうか…。
1998/09/04
変なところに目が入っていたなぁ。サリバンという男は何故旧約聖書を重んじるのか理由は語られないけどソコまで“不満”には思わなかった2016年。
では、スタッフ・キャスト紹介から。
「許されざる者」でアカデミー作品賞・監督賞を受賞したクリント・イーストウッドの監督・主演作。イーストウッドは後に「ミリオンダラー・ベイビー」でもアカデミー作品賞・監督賞を受賞している。なお、本作ではイーストウッドの実の娘アリソン・イーストウッドとキンバー・イーストウッドがチョイ役出演している。
イーストウッドの関連作品では人によっては気持ち悪いセクシー系映画「白い肌の異常な夜」、当時の恋人ソンドラ・ロック共演の「ガントレット」、助演に回った「パーフェクト・ワールド」などをレビューしている。でも一番好きなのはお爺ちゃん映画「スペース カウボーイ」☆
なお、本作には原作が存在する。デイヴィッド・バルダッチによる『Absolute Power』。日本では『黙殺』として最初に出版されたが映画化に際して『目撃』と改題されたとWikiPediaにある。なお原作も含めてデイヴィッド・バルダッチの小説はコチラのAmazonにある。
クリント・イーストウッド以外のキャストを。
・リッチモンド大統領を演じるのは「許されざる者」でアカデミー助演男優賞という「フレンチ・コネクション」に続く2度目のオスカーを獲得したジーン・ハックマン。現状、「ムースポート」(2004)以降の出演作はないハックマンだが引退しているのだろうか?レビュー作品としてアル・パチーノ共演の「スケアクロウ」、可笑しな映画プロデューサーを演じた「ゲット・ショーティ」、2016年はタックスヘイブンが“流行った”がソレも描かれるトム・クルーズ主演の「ザ・ファーム 法律事務所」、大作スリラー「エネミー・オブ・アメリカ」など。
このリッチモンド大統領、映画ではアラン・リッチモンドなんて字幕があったけど、発音は“アレン”て言っているからアレン・リッチモンドが正しいのでは?英語字幕を見てみたけどウディ・アレンと同じだったし…。
・ポスターに現れる3人目の男…これは「ザ・ロック」と同じだったけど警部補を演じるのはエド・ハリス。「アポロ13」など4作品でオスカーにノミネートしている名優は「ザ・ファーム 法律事務所」でハックマンと共演している。今年はWOWOWのサスペクツ・ダイアリー すり替えられた記憶が良かったかな。他にオールスターだけどつまらなかった「摩天楼を夢みて」など。
・本作ではチョット中途半端な“自責の念”を抱えるシークレット・サービスにスコット・グレン。「ボーン・アルティメイタム」ではCIA長官。他に可哀想な麻薬王を演じた「トレーニング デイ」、犯人を演じた「バックドラフト」、「羊たちの沈黙」など。
・娘役のローラ・リニーは「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」など3度のオスカーノミニー。イーストウッドの監督作品「ミスティック・リバー」にも出演。2016年は「ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ」に出演。他に「真実の行方」など。
・もう一人のシークレット・サービスのティムを演じるのはローラと「アメリカを売った男」で共演しているデニス・ヘイスバート。「メジャーリーグ」シリーズなど。あぁ、本作では人間性の欠片もないよ(泣)
・大統領首席補佐官を演じたのは「インドへの道」、「夫たち、妻たち」のオスカーノミニー、ジュディ・デイヴィス。「ローマでアモーレ」ではウディ・アレンの妻役。また1990年のウディ・アレン監督作品「アリス」ではジョー・マンテーニャの妻役だった。
・本作が最後の劇場用長編映画出演作となった故E・G・マーシャルがサリバンという富豪の役どころ。レビュー作としては「逃亡地帯」、「隣人」など。懐かしいなぁ…。
・殺し屋役のリチャード・ジェンキンスは「扉をたたく人」でアカデミー主演男優賞にノミネート。「ホール・パス/帰ってきた夢の独身生活<1週間限定>」ではお爺ちゃんプレイボーイ役が良かった。他にスコット・グレン共演の「シルバラード」など。
さて。
本作を改めてみて、流れる音楽に大きな違和感を感じた。合わないよぉ、例えばルーサーが娘の家に忍び込んだ時に感動の音楽とか。どれもこれも不適切であり、気になった。
褒めるとすれば、シーンの間にある登場人物たちのそれぞれの心情を現したような短いカットが織り込まれているところ。敢えて短くしたという編集の妙が感じられる。
そう、52分過ぎの“Great Thief”って出てきたんだけど、Thief=泥棒でしょ?Greatって付けるもんなのかなぁ?
しっかしスペシャル・プロシキューター=特別検察官のケネス・スターもビックリの大統領が居たもんだ(苦笑)最後は大統領はサリバンに殺されたのかどうかは見る人の判断に委ねた格好だが、あなたはどう思われますか?
2016/11/21
by toikun.
『映画ファン』さんのレビュー・評価
投稿日時:20??/??/?? 15:59:46
4点/10点満点中★★★★☆☆☆☆☆☆
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