映画「ザ・ファーム 法律事務所」(1993)あらすじ,ネタバレ,レビュー
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あらすじ
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ロースクールから小さな法律事務所に就職した優秀弁護士。クライアントにマフィアが。マフィアと守秘義務の板挟みに苦労しながらも法律家として活路を見出す弁護士=トム・クルーズ。弁護士はマフィアの秘密も守らなきゃいけない。大変だよね☆
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説明:
ストーリー・ネタバレ
ハーバードのロー・スクール(法科大学院)を優秀な成績(何と上位5%!)で卒業予定のミッチ・マクディーアは法律事務所への就職の為に飲食店のバイトをしながら就職活動中。ミッチ自身は優秀であるが母はトレーラーハウス暮らしで兄レイは故殺で服役中…就職活動では兄の存在を隠しているミッチ。その成績から全米各地の法律事務所から引く手数多なミッチが選んだのはメンフィスの小さな法律事務所ベンディーニ&ロックだった。大学院在学中は教育ローンも借りていたが学生結婚して教師として家計を支えてくれていた妻アビーと共にメンフィスへ引っ越しし意気揚々と仕事(…まだ州の弁護士資格を取っていないので勉強中だが…)を始めた。
同僚のパーティーに行ったミッチとアビーだが会場の友人の家には誰も集まらなかった。理由は同僚弁護士2人がケイマン島に出張中に事故死してしまったから…。ミッチがレストランで試験勉強をしているとウェイン・タランスともう一人の男が近くの席に座り、ミッチに死んだ弁護士のことで話しかけてきた。41人しかいない弁護士事務所で10年間で4人が死んでいると打ち明けたウェイン。“また会おう”、そう言って立ち去った2人はFBI捜査官だった。ミッチはコンピュータで調べると確かに今回の事故も含めて4人死んでいる…。何かを思ったミッチであったがベテラン弁護士のエイヴァリーと共に出張でケイマン島へ飛んだ。
島でエイヴァリーが会ったのは事務所が税金対策をしている男。事務所が高額な料金を取っていることもあり他の弁護士事務所に任せると言った男だがエイヴァリーは丸で脅す様に迫った。ミッチはただクライアントを逃さないために男を説得して、男との契約は続くことになった。
エイヴァリーとダイビングをしてケイマン島での出張を楽しむミッチが夜になりビーチを歩いていると暴行されそうになっている女性を見つけた。男は直ぐに逃げていき女の怪我の手当てをミッチがしていると何か良い雰囲気になり一夜の関係を持ってしまうミッチがいた。
島から戻ったミッチは長らく接触を断っていた服役中の兄レイに会いに行った。FBIの事や法律事務所での“4人の事故死”などを相談すると、レイは服役中に知り合い現在探偵をしている男エディを紹介してくれた。ミッチはエディの探偵事務所を訪ねるとエディと彼の秘書タミーが向かえてくれ事情を話したミッチ。エディは“法律事務所を調べる”と仕事を引き受けた。
法律事務所を調べるエディの元を怪しい男2人が訪ねた。その男達は誰の依頼で法律事務所を嗅ぎ回っているかエディに聞いた。はぐらかそうとするエディを銃で脅すがエディの反撃もあって彼を殺してしまう男達。その状況を“体験”したデスクの下の秘書タミーであった…。
ミッチが法律セミナーに行く事になった。パンフレットにあった“メッセージ”、ウェイン・タランスが接触してきた。式典後ウェインに促されて公園に行くと司法省の男デントン・ヴォイルズが居て話すことになったミッチ。エディが殺されたこと、ベンディーニ&ロックがマフィアの資金洗浄をしていることなどを告げられる。そしてモロルト兄弟が率いるシカゴのマフィア組織モロルトファミリーを潰すために協力して欲しいと持ちかけた。この“協力”とはマフィアの資金が何処にあるのか等の資料を手に入れて渡せというモノ。マフィアと言えども依頼人の秘密を暴露すれば弁護士資格を失ってしまう…。協力しなければ弁護士事務所の立ち入りの時に他の弁護士と共に逮捕すると脅すデントン。協力すれば弁護士ではなくなり証人保護プログラムによる別人としての暮らし…。
事務所に帰社後、事務所のボスのオリヴァーやエイヴァリーにFBIから接触があったことを告げるミッチ。上司達は“折り合いが悪い”からだと言うだけであった。
帰宅したミッチは、事務所により盗聴器が仕掛けてあるとデントンに言われていたので分からない様にアビーに話すと彼女は取り乱してしまう。ミッチは弁護士を止めずに済む方法を探す…。
そのミッチに今度は探偵事務所の秘書タミーが接触してきた。タミーの敵を討ちたいという旨を感じたミッチは彼女にも協力してもらおうと考える。
反撃の機会をうかがうミッチに今度は法律事務所の裏方的存在の男デヴァシャーが声をかけ、“ビーチでの情事”の写真を見せて脅してきた。事務所を裏切れば例え“一夜の過ち”とはいえ浮気を暴露されてしまう…。
弁護士試験に受かたミッチ。任命式に出席して宣誓後晴れて弁護士となったミッチはレストランでアビーに自分の不貞を告白した。幻滅したアビーはミットと距離を置くのであった。
タミーに協力してもらってマフィアとの関係などを暴く資料をコピーしてもらうミッチ。この資料が“出たら”彼は弁護士資格剥奪。そんなミッチがとあるクライアントを訪ねた時に事務所が不正に依頼人との作業時間をつり上げていることを知ったミッチ。事務所が行っていた郵便詐欺と弁護士料金の水増し請求に目を付けたミッチはタミーにコピーしてもらった資料を破棄。弁護士資格も失わない道を模索し始める。
ミッチはFBIのウェインに会って協力するかわりに兄レイの釈放、そして150万ドルもの大金の口座への入金をするように持ちかけた。最初はそんな協力など出来ないと言うウェインだがミッチは暴言を録音して逆に“脅した”のだった。
自分の“作戦”の事を妻アビーには話せないミッチ。彼女は実家に帰ると言いだすのであった。
続けていた小学校教師も今日が最後と出かけたアビーをエイヴァリーが訪ねた。どうやら彼はアビーに気があるらしい。彼の出張への同行を誘われるがアビーは何も言わなかった。ただエイヴァリーは“この出張は日帰りする”と言っていた。ソレを聞いたアビーは、前に作戦の断片=エイヴァリーの出張中にその出張先の資料を奪う…というのを聞いていたので急いでミッチと動いているタミーに電話。彼女は“協力”することに…。
ミッチの兄レイが釈放されFBIに尾行・監視されるが姿を消した、タミーの“昔の人”の協力により。
そしてアビーは出張先のエイヴァリーに会い誘いかける彼の酒に睡眠薬を入れた。滞在先で口説こうとするエイヴァリーは眠ってしまう。その隙にアビーは法律事務所の不正が書かれた資料をやって来ていたタミーに渡してコピーする。ミッチはと言うと事務所の不正を告発するためにクライアント達に“資料を機関への提出”の許可を必死でお願いしていた。
翌日、法律事務所のデヴァシャーはレイの釈放を知った。脅しの要素が一つなくなったのだ。そしてまた日帰りだったエイヴァリーに女が接触したと知ったデヴァシャーはエイヴァリーに電話。エイヴァリーはアビーが近づいてきた狙いなどを知る。彼はアビーを逃がすと、消されてしまうのであった…。
最後の資料を手にするために事務所にやって来たミッチをオリヴァー・ランバート等が呼び止めた。ミッチは逃げ出したが彼をデヴァシャーや彼の部下が追う!資料を持ち廃ビルに逃げ込むミッチだがデヴァシャー達の手には拳銃が!だがミッチは何とか敵を倒した。
結末・ラスト
法律事務所からミッチを消したいと持ちかけられやって来ていたマフィアのモロルト兄弟。彼らの滞在するホテルに何とミッチがやって来た。そして郵便詐欺や料金水増し請求の追求のために協力して欲しいと持ちかけた。“マネロンなど弁護士だから知り得た秘密はバラさない”、そう言ってある意味脅しをかけたミッチに協力するモロルト兄弟。
そしてベンディーニ&ロックの不正に関わった弁護士達は訴追されることになった。
ミッチを訪ねたウェインはマフィアの壊滅に協力しなかったことを怒るものの、彼の作戦には感心するのであった。1件=5年の懲役。250件あるので1250年の懲役に多額の罰金が科せられたのだから…。
帰宅した妻アビーの協力を知ったミッチ。“これっきり?”と聞くミッチに“離れたくない”と返すアビー。彼らのヨリは戻った。ボストンに向け2人は新たな旅立ちをするのであった…。
また、消えた兄レイはFBIからの75万ドルが入金された口座を“持ち”、タミーと共に洋上に出るのであった…。
レビュー・感想・解説・評価
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以下拙い1999年のレビューをまず…。
ジョン・グリシャムの原作を元にシドニー・ポラックが映画化、トム・クルーズ主演によるスリラー。マクディーア夫妻を彼とジーン・トリプルホーンが演じ、同僚のエイヴァリーをジーン・ハックマンが演じる。またタミーを演じたホリー・ハンターがオスカー助演賞にノミネートされる。
法廷ものの多いグリシャムの作品だが今回は法廷は出てこない。いつもながら見事なスリラーに仕上がっているのはポラックの確かな腕のおかげだろう。
ただ一つ気になったのがジーン・ハックマンの存在だ。初めて見たとき、何とも言えずこの映画に“入っていない”なぁと思ったのだが、今回もそれは変わらなかった。この映画、どうもこの違和感だけが気になってしょうがない。作品としても155分を一気に見せてくれる素晴らしい映画だけに“のどに刺さった骨”は痛すぎる。
ポール・ソルヴィノがモロルト兄弟の一人の役でカメオ出演している。
1999/09/20
2016年、3度目の鑑賞でせめて見ることが出来る俳優紹介とレビューを…と思います。
製作・監督した「愛と哀しみの果て」でアカデミー作品賞・監督賞に輝いた社会派シドニー・ポラックがジョン・グリシャムの“法律事務所”を映画化したスリラー。ポラックのアカデミー賞ノミネート作品を挙げると「ひとりぼっちの青春」(監督賞)、「トッツィー」(作品賞・監督賞)、「フィクサー」(作品賞)、「愛を読むひと」(作品賞)。現在ポラックの監督作品は他にレビューしていないが彼が関わった作品として「コールドマウンテン」(製作)、「アイズ・ワイド・シャット」など。
・主演のエリート学生→弁護士を演じるのは「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」等のトム・クルーズ。大スターのクルーズは受賞はないが「7月4日に生まれて」、「ザ・エージェント」、「マグノリア」の3度アカデミー賞にノミネートしている。
・奥さんを演じるのはケヴィン・コスナーの大憤死作品「ウォーターワールド」のヒロイン、ジーン・トリプルホーン。同作を何れはレビューするつもりだが製作年が同じレニー・ハーリン監督の「カットスロート・アイランド」も同じく…だった。
・「フレンチ・コネクション」と「許されざる者」のオスカー俳優ジーン・ハックマンが女性に現を抜かすベテラン弁護士役。「俺たちに明日はない」、「父の肖像」、「ミシシッピー・バーニング」でもオスカーにノミネートしているハックマン。彼に関しては「スケアクロウ」、「訴訟」、「ボディ・バンク」、「目撃」、「トワイライト 葬られた過去」、「エネミー・オブ・アメリカ」など。
・「アポロ13」、「トゥルーマン・ショー」、「ポロック 2人だけのアトリエ」、「めぐりあう時間たち」の4度のアカデミー演技賞ノミニーのエド・ハリスがFBI捜査官として出演。「摩天楼を夢見て」、「ザ・ロック」、「目撃」など。
・「ピアノ・レッスン」のアカデミー主演賞女優ホリー・ハンターが探偵秘書を演じているがホリーにとって1993年は当たり年。だってその「ピアノ・レッスン」でアカデミー賞受賞、そして今作で助演賞ノミネートするのだから。
・事務所の経営者的存在のハル・ホルブルックは「イントゥ・ザ・ワイルド」のオスカーノミニー。
・兄ちゃんを演じていたデヴィッド・ストラザーンは「グッドナイト&グッドラック」のオスカーノミニー。スティーヴン・キング原作の「黙秘」、「L.A.コンフィデンシャル」、「ボーン・アルティメイタム」など。toikunは彼が好きだなぁ。「エイトメン・アウト」をレビューしたい!
・直ぐに死んじゃった探偵=ゲイリー・ビジーは「沈黙の戦艦」では五月蠅い人だったし、「ブラック・スキャンダル」でハゲ姿を魅せたジョニー・デップが先にハゲを演じた「ラスベガスをやっつけろ」ではデップを誘ってくる警官!とても個性派なビジーの息子ジェイク・ビジーも俳優で「エネミー・オブ・アメリカ」にも出ている。
・フクヨカな法律事務所の事務員を演じていたマーゴ・マーティンデイルは「ミリオンダラー・ベイビー」でヒラリー・スワンクの母親だったし「ノーバディーズ・フール」じゃあポール・ニューマン達住民が通う酒場の女マスターだった。
・白髪で長髪そしてブルーアイの男トビン・ベルは「ソウ」シリーズの役者さん。「冷たい月を抱く女」も。
・マフィアの兄弟の兄ちゃんはジョー・ヴィテレッリ。ロバート・デ・ニーロがマフィアの親分を演じた「アナライズ・ミー」でもマフィア役。ホントそれらしいよね!
・「ディック・トレイシー」等のポール・ソルヴィノはマフィア兄弟の弟役。娘さんミラ・ソルヴィノは「誘惑のアフロディーテ」のオスカーウィナー!
ふぅ。
今作でアカデミー作曲賞にノミネートしたデイヴ・グルージンの音楽は、物語を全く重たくさせない軽快なモノ。内容・ジャンルを知らなければきっと展開を勘違いする程である。ただこの軽快さがラストの兄ちゃんと秘書の“ランデヴー”…に繋がっている。それで結局この兄ちゃんは指名手配は取り下げられたんだよね?
最初はFBIに協力しようと思っていたが作戦を思い立ったと言うことで最初にコピーした資料を破棄させる=ってのは少々見るモノを混乱させるって言うか煙に巻いているというか。そんなに簡単に180度かわる展開だったら、最初から弁護士の地位を守りつつ…って考えて“作戦”を思いついた方が良かったとも思えるが。
ジーン・ハックマンについて。前回レビューでも書いたハックマンの“入っていない感じ”は今回の鑑賞でもまた感じました。大物風に描いたらハックマンv.s.クルーズ…ってなっちゃうからアレだけど、ハックマンは誰もが認める大物だし“女好きのベテラン弁護士”よりもうチョット重めの感じでも良かった。つまり、見せ場がない。
バカ女風に描かれるホリー・ハンターのアカデミー助演賞ノミネートに至った皆の評価ってのは感じられなかった。これは「グリフターズ/詐欺師たち」でアカデミー助演賞にノミネートしたアネット・ベニングが演じたバカ女でもそう感じた。
演技の評価って難しいよね。どこかのページで書いたが去年・今年とアカデミー演技賞に黒人俳優がノミネートしなかったことが話題になってます。日本人のtoikunは単純に“ソレって目立った人が居なかったのでは?”って思いますが。自分では偏見などないつもり。「大統領の執事の涙」や「グローリー/明日への行進」等泣いたしね。
最後にジョン・グリシャムについて現在の所、彼の原作を元にした映画「ペリカン文章」、「レイン・メーカー」をレビューしています。
法廷ものが大好きなtoikunでした☆
最近“パナマ文章”というモノが騒がれてまして“Tax haven(タックスヘイブン)”=租税回避地なんて騒がれてますが本作で描かれるケイマン諸島もまたソレですね…。おそロシア…。
2016/02/08
2016/04/10
by toikun.
『映画ファン』さんのレビュー・評価
投稿日時:20??/??/?? 15:59:46
4点/10点満点中★★★★☆☆☆☆☆☆
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