映画「マイケル・コリンズ」あらすじ,ネタバレ,レビュー
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あらすじ
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アイルランドを大英帝国から独立させるためにマイケル・コリンズは仲間と共に戦っていた。だが“イギリスに忠誠を尽くすこと”でアイルランド自由国政府を許可してもらうと言う必死の妥協を受け入れられないものもいた。そして同グループ内の内戦が始まりマイケルは…。
今は広くアクションスターとなっているリーアム・ニーソンだが「ダークマン」や今作は毛色が違う。
ニーソン自身のアイデンティティーを求めている作品、監督のニール・ジョーダンを始めとしたアイリッシュ達が自分自身のルーツを追い求めている作品だ。
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ストーリー・ネタバレ
1916年アイルランド・ダブリン。長きにわたる大英帝国の支配から逃れようと、アイルランド人は行動を起こした。世に言う”イースター蜂起”である。この蜂起を率いるのはマイケル・コリンズであった。だが圧倒的な武力の前にマイケル達は屈服、白旗を揚げるのであった。この蜂起のあと、マイケルがボスと仰ぐデ・ヴァレラや他の多数のアイルランド人が捕らえられた。そして捕らえられたアイルランド人のかなりの数が殺された。
1918年。出所したマイケルは再びアイルランドのために行動を開始する。マイケルの親友であるハリーもまた同じだった。彼らはデ・ヴァレラの元、アイルランドの”内閣”を作り活動していた。そんなマイケルをつきまとう警官がいた。彼の名はブロイ。ブロイはマイケルの行動を監視するどころか、イギリス側の情報を教えてくれたのだった。その情報から内閣の大臣が捕まると知ったマイケルはデ・ヴァレラにそのことを言うが、デ・ヴァレラは隠れるのは嫌だと言い、逮捕されてしまった。
精神的な支柱を失ったマイケルだったが、なんとか活動していた。イギリスから新たな武力を持った人間がやってくることを知ったマイケル。彼は同胞にその奴らを殺すように命じる。またデ・ヴァレラの奪還も果たした。
だがイギリスも負けてはいなかった。英国情報部のエリートを送り込んできたのだった。イギリスは顔の割れていないマイケルの素顔を追う。やがて、情報部がマイケルに内通しているブロイのことをかぎつけ、ブロイは殺されてしまった。
デ・ヴァレラは”アイルランド軍”としてのイギリスへの攻撃をマイケルに命令する。その攻撃も圧倒的武力の前に崩されてしまうのであった。
そんな中、イギリスが休戦を呼びかけてきた。デ・ヴァレラはマイケルに、イギリスと交渉しに行くように言う。政治には余り自身がないマイケルだったが、デ・ヴァレラの命により行く。
マイケルが帰ってきた。彼が持ち帰った条件とは、”イギリスに忠誠を尽くすこと”でアイルランド自由国政府を許可してもらうことだった。マイケルに出来たせめてもの条件だった。このことに納得できないデ・ヴァレラら反対派達。これを議会の議題にあげるが、賛成派が僅かに反対派を上回った。そのことにより、デ・ヴァレラはマイケルと共に行動することを辞める。そんなデ・ヴァレラにハリーも着いていき、マイケルと袂を分かつのであった。
結末・ラスト
マイケルとデ・ヴァレラ達の内戦が始まった。その内戦で、ハリーが死んだ。それを悲しむマイケルの姿があった。
やがて、デ・ヴァレラが交渉のテーブルにつこうとマイケルに言ってきた。マイケルは田舎町のウエスト・コークに行く。だが、そこではデ・ヴァレラの配下の者たちが待ち受けていた。マイケルの考えを知り涙するデ・ヴァレラであったが、心を鬼にしてマイケルを殺害するのであった。
時は過ぎた。アイルランド共和国大統領デ・ヴァレラは、マイケルを殺したことを悔いていたのであった。
レビュー・感想・解説・評価
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アイルランド出身のニール・ジョーダンが監督をした歴史もの。ジョーダンの監督作品はトム・クルーズ、ブラッド・ピット豪華共演作品「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」、結末に賛否両論!?なジョディ・フォスター主演作品「ブレイブ ワン」など。
・祖国独立のために命を賭ける男達を演じるのはアイリッシュ、マイケル・コリンズにリーアム・ニーソン。ニーソンはマーティン・スコセッシ監督作品「ギャング・オブ・ニューヨーク」にアイルランド人役でゲスト的出演をしている。
・マイケルの親友ハリーにエイダン・クイン。
・警察の情報を流すブロイには、ニール・ジョーダンと数々の仕事を共にしたスティーブン・レイ。
・そしてデ・ヴァレラの役にはイギリス人のアラン・リックマン。このデ・ヴァレラという指導者の名前はアメリカへのアイルランド移民を描いた映画「ブルックリン」でも登場する。「ラブリーボーン」などのシアーシャ・ローナンがアカデミー主演女優賞にノミネートした映画なのだが、彼女などアイルランド系移民の女性陣が囲むアメリカの食卓において、“デ・ヴァレラの目の手術が…”と出てくる。因みにシアーシャ・ローナンはアイリッシュだ。
話しは逸れたがtoikunがとても大好きなリックマンは2016年1月に死去した。追悼としてtoikun青春のロマンス映画「愛しい人が眠るまで」とリックマン初監督作品「ウィンター・ゲスト」をレビューした。あぁリックマンは「大統領の執事の涙」でロナルド・レーガン大統領を演じていた。白さと顔のパーツ、似ていた!
・抑えた演技で暗い映画に一輪の花を咲かせるのは、「プリティ・ウーマン」、「シークレット・アイズ」などのジュリア・ロバーツ、彼女がマイケルと婚約をするキティを演じる。
・リーアム・ニーソンと共に「ギャング・オブ・ニューヨーク」に出演したブレンダン・グリーソン。「乱気流/タービュランス」は怖い役!
・「ミッション:インポッシブル3(M:i:III)」などのジョナサン・リース・マイヤーズも端役ながら出演している。
・ソームズという人物を演じるチャールズ・ダンスは93年のファンタジーSFアクション「ラスト・アクション・ヒーロー」の敵役で光った。2016年には9月30日に「高慢と偏見とゾンビ」、翌10月1日には「世界一キライなあなたに」が公開され、両作品とも印象的な父親役だ。
この映画、DVDの特典にあるのだが、ニール・ジョーダンが長らく温めてきた映画だそうだ。その甲斐あってか、内戦を描く暗いものではあるがとても良くできていると感心できる。アイリッシュの監督がアイリッシュの俳優を用いての映画、それだけで熱意が分かる。ただピアース・ブロスナンが出演していないのは、007を考えてのことだろう。
英語が分かるわけではないが、訛っていることは分かる。それによって俳優達の熱心さが伝わる。「シンドラーのリスト」で一躍有名になったニースンも良いし、お気に入りのリックマンも素晴らしい。
toikunが初めて買ったセルDVDであるこの作品。あれから9年余り経ったが、その良さは色褪せてはいなかった。
“アイリッシュもの”としてハリソン・フォードとブラッド・ピット共演の「デビル」がある。“アイリッシュもの”としてしまうには違う気がするが…。
“アイリッシュもの”の追記としてカンヌ国際映画祭パルム・ドール賞を受賞した「麦の穂をゆらす風」をレビューした。1920年~数年のアイルランドを描いたもの。役者が登場するわけではないが“マイケル・コリンズ”という名前も聞かれる。「ブルックリン」でのデ・ヴァレラの事もあり、いかにアイルランドの人たちにとってマイケル・コリンズとデ・ヴァレラが大きい存在なのかが垣間見て取れる映画の一コマだ。他にも名前だけでもマイケル・コリンズやデ・ヴァレラが登場する映画があったら、このページに記載したいと思う。
何か、子供の頃は本当にアイルランドに関して偏見を持っていた気がするtoikun。家系からバラエティ番組を見ることを殆ど許されなかった、しかも時代劇以外はNHKオンリーの家で…小学生時代、18時~20時はNHKのニュースのみ。で、偶に“テロ”が報道されたわけです。暴力は100%許されない、それは大前提として(も)、本作や「麦の穂をゆらす風」を見ると“大前提が揺らぐ”と思ったtoikun。今、一番に観たい映画のジャンルは“アイリッシュもの”と言える。
2007/04/10
2015/11/21
2016/05/18
2016/09/15
by toikun.
『映画ファン』さんのレビュー・評価
投稿日時:20??/??/?? 15:59:46
4点/10点満点中★★★★☆☆☆☆☆☆
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コメント:
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