映画「ザ・クリミナル 合衆国の陰謀」あらすじ,ネタバレ,レビュー
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あらすじ
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女性新聞記者がテロ報復に出たアメリカの疑惑と隠れ住むCIA女性職員の事を記事にした。記者は大陪審にかけられ情報提供者を証言するように求められるが彼女は明かさず収監される事に。幼い息子とは離ればなれ、夫も心が離れ浮気…。情報源の秘匿…。
WikiPediaによれば、製作会社が完成直後に潰れちゃったそうでプロモーション活動ほぼなし、アメリカ劇場公開なし…。すごく勿体ないと思った事実にインスパイアされた作品。
主演は「アンダーワールド」シリーズのケイト・ベッキンセイル。“対する”は「クラッシュ」でのオスカーノミニーのマット・ディロン。ディロンは憎々しいです、ホント。
各々、右だの左だの中庸など政治的な見解があるでしょうが、観られた方、アナタは何を感じましたか?
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ストーリー・ネタバレ
アメリカ合衆国大統領が遊説中に狙撃されたという暗殺未遂事件によりアメリカはソレに関わったとベネズエラを空爆した。大統領はCIA=アメリカ中央情報局の調べによりベネズエラの関与と判断したのだ。果たしてCIAのその“調査”とは信用に足るものなのか…。
アメリカの新聞サン・タイムズ紙の女性記者レイチェル・アームストロングは小説家の夫レイと息子ティミーという掛け替えのない家族がいる。そんなレイチェルが大スクープを自身の新聞社でぶち上げた!それは“ベネズエラは今回の大同量暗殺未遂事件に対して何も関わっていない”と言うこと、そしてそれがとあるCIAエージェントからもたらされたという情報。レイチェルは情報源の秘匿の為にそのCIAエージェントを明かさず、また彼女は息子の同級生の親エリカ・バン・ドーレンがCIAエージェントであることもすっぱ抜こうとしていた。サン・タイムズ紙の編集長ボニーの賛同も得られレイチェルはこのネタを新聞に掲載した…。
この記事は瞬く間に全米を駆け巡り一躍時の人となった記者レイチェルとCIAエージェントのエリカ。マスコミがエリカの家に駆けつけると直ぐさま彼女の夫と娘アリソンは逃げる様に違う場所へ移っていった。
この状況を良しと思わないのはモチロン政府機関、特にCIA本部である。CIA長官の下パットン・デュボワがレイチェルの元を訪れた。CIAは誰がレイチェルの情報源であるかを突き止めたい。パットンは情報源を口にしないレイチェルを大陪審にかけると告げた。
さぁ、大陪審である…。憲法で規定されている“表現の自由”を論拠にしてパットンをかわそうとするレイチェル。だが政府の秘密を売ったCIAエージェントは犯罪を犯したことになると言うパットン。この秘密はCIAエージェントしか知り得ないものなのか…。息つく間もなく今度は地方裁判所に呼ばれたレイチェル。パットンはどんな手を駆使しても彼女から情報が得たかった。サン・タイムズ紙法務部担当のエイヴリルは著名弁護士アルバート・バーンスタインを呼び、彼がレイチェルの担当となった。
この裁判の判事ホールと知り合いだというアルバートだったがホールはレイチェルに厳しく…いや法律に則るとそれは当然のことであろう、情報源を口にしないレイチェルの法廷侮辱罪を認定して拘置所に収監した。
パットン、またCIAはエリカがレイチェルに秘密を漏らしたのではと疑いうそ発見器にまでかけるがシロであった。またCIA長官自らがエリカの元を訪れて尋ねるが、その口調や態度に怒ったエリカはCIAを退官すると言って去ってしまった。実はエリカがベネズエラに居てテロについて調べていたのだ。そして彼女の導き出した答えは“ベネズエラはテロには関わっていない”と言うもの。これを報告するが高官達は取り上げようとしなかったのだ。これに怒ったエリカが秘密の暴露をしてしまった…そうCIAは踏んでいた…。
収監されたレイチェルは1度は息子ティミーと夫レイの訪問を受けるが、息子に影響があったらとティミーの面会を断っていた。ティミーとは電話でだけ話す日々、そして夫レイの訪問も少なくなり…
収監が100日を超えた頃、彼女がピューリッツァー賞にノミネートした。そして著名テレビジャーナリスト、モリーのインタビュー中継を受けることになったレイチェル。最初は素直にインタビューに答えるレイチェルだったが、モリーの“その質問”に怒ったレイチェルは言い返してしまった。
今までは連日の様にテレビ・新聞を賑わせてきたレイチェルであったが、これ以降報道はメッキリ減っていった。喋らない内は拘置所から出られないし、サン・タイムズ紙には1日1万ドルの罰金が…。それでもレイチェルは“報道陣は情報源を守る”という事を胸に戦っていた。
レイチェルの記事によってCIAエージェントだと暴露されたエリカもまた一人戦っていた…だが彼女は国を憂う極右組織の男に殺されてしまったのだ…。
戦うレイチェル、彼女の夫レイは何をしているのかというと女性と浮気していた。寂しさというのが勿論あったのであろうが許されることではない。偶然女性と一緒に居るレイに出会ったアルバートはその事をレイチェルに告げるのであった…。
編集長ボニーと会ってエリカの死も聞かされたレイチェル。彼女が思うのはエリカの幼い娘アリソンのことであった。
収監期間だけが延びるレイチェルをパットンが訪ねた。弁護士アルバートも一緒に居る中、今度は“自分の名前を言ってもいいぞ”とCIAエージェント達が記した宣誓書を見ることを強いられる。彼女はそう意図しなかったが一人のエージェント=副大統領首席補佐官の名前が“出てしまい”、その男リージェンスが大陪審に呼ばれた。リージェンスは酔ってしまいエリカがCIAエージェントであることを喋ったと証言した。だが“ベネズエラの件”は誰が発端なのかまだ分からない。
面会で久しぶりに会ったレイチェルとレイ、身体を重ねるもその後レイチェルは聞かされたレイの浮気の事を彼に話してイザコザとなってしまった。
拘置生活も347日目となったレイチェルは他の拘留されている女と喧嘩となってしまった。彼女は顔などに痛々しい傷を負ってしまう。それを見た弁護士アルバートは大陪審にて彼女のジャーナリスト魂について深く弁舌したのだった。
356日を超えた頃、大陪審とは別の地方裁判での判事ホールが弁護士アルバートと検察官パットンを呼び出した。まだ出されていない大陪審の判決を知ったというホール。判決はレイチェルの敗訴。だがレイチェルは何よりもジャーナリスト魂の元に情報源を守っていると知ったホールは、レイチェルを釈放すると口にする。“このまま収監していても決して喋らないだろう。”パットンは反論するが聞き入れない判事だった。
結末・ラスト
レイチェルは釈放された。編集長ボニーの運転する車で帰宅しているとパットンが捜査官を連れて現れて2人を止めた。そしてレイチェルを再び連れて行ってしまった。
“喋らないと5年は刑務所暮らしだぞ!喋れば2年にしてやる”そう脅すパットンに条件を出したレイチェル。久しぶりに息子ティミーとの再会である。束の間の再会も直ぐに終わってしまったが…。
その“条件”の元となる情報源を明かすという事をしなかったレイチェル。彼女が刑務所に送られるバスに乗りながら思いだしたのはエリカ・バン・ドーレンの娘アリソンが口にした“家族の話”だった。そうレイチェルの記事の情報源になったのはアリソン・バン・ドーレン…レイチェルは決してその名前を口にすることはなかった…。
レビュー・感想・解説・評価
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映画の冒頭に流れる“事実を元にしたフィクション”…。コチラのWikiPediaに実在の事件について書かれているのでご覧頂こう。
「ザ・コンテンダー」や「わらの犬」の監督ロッド・ルーリーの手がけるミステリー・スリラー。
・主演のジャーナリストに扮するは「アンダーワールド」シリーズの主人公ケイト・ベッキンセイル。ケネス・ブラナー監督の「から騒ぎ」に出ているなんて気づきもしなかったなぁ1993年の作品。もう一度見てリレビューしよう。他に怖い怖い「モーテル」でのヒロインなど。
・ジャーナリストを追いつめる役には人種もの「クラッシュ」のオスカーノミニー、マット・ディロン。1983年の「アウトサイダー」ではトム・クルーズを始め数々の(当時の)若手スター共演で魅せてくれた。他に「誘う女」でニコール・キッドマンの“誘った生徒”に殺されちゃったりしてます。
・編集長役に「TINA ティナ」のオスカーノミニー、アンジェラ・バセット。他にアカデミー賞2部門にノミネートされた「ボーイズ'ン・ザ・フッド」や「Mr.&Mrs.スミス」での声の出演、そしてアクション大作「エンド・オブ・ホワイトハウス」ではシークレットサービス長官として出演。2016年5月28日公開の続編「エンド・オブ・キングダム」にも出演しているが惜しくも命を…。
・最初は著名なだけで信念など持ち合わせていないのでは?等と勘ぐってしまったがその著名弁護士を演じたアラン・アルダは「アビエイター」のオスカーノミニー。ウディ・アレン監督作品「世界中がアイ・ラヴ・ユー」など。
・ストーリー欄では余り挙げなかったが新聞社の法務部担当を演じたのは大ヒット医療ドラマシリーズ『ER緊急救命室』のジョン・カーターを演じたノア・ワイリー。確か最初は研修医だったよねぇ…でも主演を張るまでになって。最近リレビューしたトム・クルーズv.s.ジャック・ニコルソンという映画「ア・フュー・グッドメン」では若々しい軍人役だった。
・“隠れCIAエージェント”を演じたヴェラ・ファーミガは「マイレージ、マイライフ」のオスカーノミニー。主人公ロバート・デ・ニーロが殺されて途中退場となる「15ミニッツ」は重要な目撃者だった。
・CIAエージェントであってるよね?カフェ?レストラン?でエリカを心配していた男性を演じたのは「レッド・オクトーバーを追え!」で凄い“耳”を披露していたコートニー・B・ヴァンス。
前述したが冒頭の“事実を…”から考えさせられる作品だろうなとは想像したがこういう風に描かれたものとはねぇ。情報源秘匿ムービーはアンマリ見たことないかも?浮かばないなぁ。
レイチェルとエリカという2人の女性に“向けられる”スリラー、そして誰が情報提供者なのかという観客に対するミステリー。このスリラー2つとミステリーという要素が上手く絡み合って観客を抜群に惹きつけてくれる。エリカという女性がCIAエージェントだという事でも物語の展開が様々想像出来る点で良い設定・演出。
toikunが最初に思ったアラン・アルダ演じる弁護士が“思ったよりも”主義主張を貫いてくれて物語が骨太に描かれる。同じ法務関係という点ではノア・ワイリーはチョット薄いがね。髪の毛もチョット薄くなって(地毛?)幾分か眼光鋭くなった様に見えてもジョン・カーター先生に威厳を求めるのはまだ早かったか…。これはあくまで『ER緊急救命室』を知るtoikunの感想ですが…。付け加えるならエリク・ラ・サル演じるベントン先生の声を充てていた大塚明夫さんに“コラ、カーター!”って突き放して言って欲しい感じです。
普通に良く出来たスリラー映画。十分満足出来るので期待してみて欲しい。
一つ邦題の付け方について。“ザ・クリミナル”=犯罪者でしょ。それに“合衆国の陰謀”…若干コンスピラシー・セオリー=陰謀論を押しすぎていませんか?そんな“conspiracy theory”は「陰謀のセオリー」の原題です!
最後にプチ映画で英語。「パニック・フライト」で覚えた“shove it up your ass”が序盤のレイチェルとエリカの初対決シーンでエリカ=ヴェラ・ファーミガの口から聞く事が出来ました。“くそったれ!”って意味です。「7月4日に生まれて」でも聞き取れました、ラーニング終了!もっとスラング覚えたい!
2016/02/12
2016/03/09
by toikun.
『映画ファン』さんのレビュー・評価
投稿日時:20??/??/?? 15:59:46
4点/10点満点中★★★★☆☆☆☆☆☆
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