映画「バグジー」あらすじ,ネタバレ,レビュー
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あらすじ
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マフィアの男が砂漠=ラスベガスにカジノホテルを建てることを夢見た!ワル仲間から募った100万ドルの計画もやがて600万ドルへ。男は…されるも街はカジノ街へ発展。
アカデミー賞二冠に輝きノミネートだけでも数多、事実を描いた秀作である今作。
この男の真意、今は誰も知ることは出来ないが想像は出来る。人に寄っては“ロマン溢れる”なんて言う人もいるだろうが、作品からはロマンは感じられなかったtoikun。監督バリー・レヴィンソンのベンジャミン・シーゲルの描き方は正直“アタマの足りないバカ男”ではないか?それでも何か愛は感じられる。
バグジーを演じたウォーレン・ベイティは1992年に今作で共演したアネット・ベニングと結婚。コレには凄くロマンを感じる事が出来る。
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ストーリー・ネタバレ
1940年代アメリカ。
マフィアの実力者であるベンジャミン・“ベン”・シーゲルは人々から恐れられバグジーという蔑称により蔑まされていた、彼自身は“虫ケラ”の愛称をモチロン好まなかったが…。子供の頃からの友人マイヤー・ランスキーと共に率いるバグジーの勢力は凄まじいモノ、金をかすめ取った手下は何の躊躇も無く殺した…。
そんなバグジーには俳優をやっている友人ジョージがいた。それなりの“地位”にあるジョージに連れられてハリウッドの撮影現場を訪れたバグジーは歌手であり女優としても羽ばたこうとするヴァージニアという女性に一目惚れする。彼女の芸名はフラミンゴ。とても美しい女性。バグジーの“仲間”の女であったがバグジーはヴァージニアをモノにするために“努力”し次第に彼女はバグジーに惹かれていく。
いい年であり裏稼業の実力者であるバグジー、もちろん妻がいて2人の幼い娘はいる。妻子を思っていないワケでは無い、ただ女が好きなのだ…。
バグジーは金を盗ったというこれまた裏稼業のミッキー・コーエンに会い金を返すように言った。だがそこで盗った金が一部仲間にちょろまかされていたことが分かり、その事の“対応”からミッキーとつるむようになるバグジー。それは自分に物怖じをしないミッキーの男気に惚れたと言えるかも知れないが分からない…。
そんなバグジーがあるときにネバダ州ラスベガスを訪れた、ミッキーとヴァージニアと共に。そこには彼が運営する賭場があった。そのショボさからヴァージニアは“潰してしまえ”などと言い、バグジーもそう思ったのか閉じることを決意した帰り。広大な砂漠の広がるこのラスベガスに車を止めたバグジーは一人砂漠の中に足を踏み入れた。そして車に戻ったバグジーは思いついた“名案”をヴァージニアとミッキーに話す。“ココにカジノホテルを建てよう!”呆れたヴァージニアに置き去りにされるバグジー、そしてミッキーであったが…。
それからバグジーはその“夢”を叶えるためにマイヤーをはじめマフィアの仲間に金を募った。バグジーが最初に話したのは“100万ドル”。マイヤーも呆れていたのだが彼も含めて皆金を出した。何せこの“賭博”は違法ではない。真っ当なビジネスとして行えるのであるのだから。
女好きであり、そして癇癪持ち。自分の思い通りに物事を推し進めたいバグジーはホテルの設計にまで口を出し建設費用は次第に膨らんでいった。
またヴァージニアに金の管理を任せていたバグジーだったが、それを監視させていたミッキーから驚くべき事を聞く。“ヴァージニアがスイスの銀行口座に200万ドルを入れているぞ!”とても信じられないバグジーがいた。
そもそもバグジーは中々妻に離婚の事を言えないでいた。妻が悪い女である事も無い、自分の2人娘の立派な母親である。離婚を言い出せないことがヴァージニアにとっては気に入らなかった。幾度も衝突をした。そして苦渋の決断で妻に離婚を切り出した。そんな過程もあってヴァージニアは金を盗ったのかも知れない…。
100万ドルの夢が600万ドルにまで膨らんだ。流石に友人であるマイヤーも苦言を呈すが、彼のために100万ドルを渡し、またバグジーは自身の持ち物や不動産を売り払い金を工面した。足りない金はホテルの株券を売ってまで。その売った株券の数は一説には現物の300%に達したとか…。
ホテルの着工から竣工まで色々あった。仲間を裏切った友人殺したことにより殺人罪で逮捕されたりもした。それもまぁ例によって例のごとく無罪になったのだが“夢”は止まらなかった。
そしてクリスマス、待ちに待ったオープンである。天候も悪くハリウッドスターは来ない。停電により“華やかではない”オープニングセレモニーも中断となり、バグジーは再オープンを約束してホテル“フラミンゴ”を休業とした。そう、ヴァージニアの芸名を冠したホテルを…。
このオープニングセレモニーの前、マイヤーは他のマフィア仲間との集まりでヴァージニアの“横領”を告げられており“ホテルのオープニングセレモニーが上手くいかなければバグジーを殺す…”とまで言っていた。友達を切りたくない…だが庇いきれない…。
マイヤーの部下に会うためにロスに向かうことになったバグジー。そんな彼にヴァージニアは自分の横領を遂に告白した。以前に問い詰められた時は明には言わなかったのだが、今回ばかりは何かを感じたのであろう。金の小切手を見せるもバグジーはそれを破り捨て“取っておけ”といい一人ロスに向かった。
結末・ラスト
そしてバグジー・シーゲルは戻らぬ人となった…。
フラミンゴホテルに居るヴァージニアを訪ねた男達はバグジーの死を告げてホテルを任せるように言った。悲しみにくれるヴァージニアがいた。
その後、200万ドルはマフィアの手元に戻り、ヴァージニアはオーストリアで自殺したという…。
バグジーが100万ドルで見た夢は600万ドルもかかった。彼亡き1991年、ラスベガスは1000億円を超える金を生んだ。ラスベガス、砂漠のオアシス。
レビュー・感想・解説・評価
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名監督バリー・レヴィンソンが描く伝記的作品。アカデミー賞2冠に輝くなど非常に評価が高い今作でアカデミー作品賞・監督賞にノミネートしたレヴィンソン。彼は「レインマン」で監督賞に輝いており、他にオスカーノミネート作品として「ジャスティス」(脚本賞)、「ダイナー」(脚本賞)、「わが心のボルチモア」(脚本賞)がある。彼の作品は「ウワサの真相 ワグ・ザ・ドッグ」、「死を処方する男 ジャック・ケヴォーキアンの真実」をレビューしている。テレビ映画ながら「死を処方する男 ジャック・ケヴォーキアンの真実」は非常によくできた作品であり考えさせられるものがある。
イタリアの名監督ジュゼッペ・トルナトーレ作品の音楽を手掛けることの多いエンニオ・モリコーネが本作の音楽を担当しアカデミー賞にノミネート。2016年はそのトルナトーレの極上ミステリー&ラブストーリー「ある天文学者の恋文」でも情緒的な音楽を聴かせてくれる。
以下、主要キャストを箇条書きで。
・製作・脚本・監督などにも携わるウォーレン・ベイティがタイトルロール…といえるのか…だがそのバグジー=ベンジャミン・シーゲルを演じる。彼に関してアカデミー賞を挙げるととてつもなくスペースを取るのだが挙げてみる。「俺たちに明日はない」(作品賞・主演男優賞ノミネート)、「シャンプー」(脚本賞ノミネート)、「天国から来たチャンピオン」(作品賞・監督賞・主演男優賞・脚色賞ノミネート)、「レッズ」(監督賞受賞・作品賞・主演男優賞・脚本賞ノミネート)、「ブルワース」(脚本賞ノミネート)。アーヴィング・G・タルバーグ記念賞も受賞している。ベイティ主演の「ディック・トレイシー」は正直つまらなかったのだが今作はよかった。
・ヒロインに扮するは今作が縁でベイティと結婚することになったアネット・ベニング。アカデミー賞を挙げると「グリフターズ/詐欺師たち」(助演女優賞ノミネート)、「アメリカン・ビューティー」(主演女優賞ノミネート)、「華麗なる恋の舞台で」(主演女優賞ノミネート)、「キッズ・オールライト」(主演女優賞ノミネート)。今作と同年の「心の旅」では添え物に止まっていたが、「アメリカン・プレジデント」では大統領=マイケル・ダグラスを魅了していた。他に「マーズ・アタック!」など。
・今作でオスカーにノミネートしたくせ者系=タランティーノ一家だったり…なハーヴェイ・カイテル。つい最近見たのは「ライジング・サン」、「アサシン 暗・殺・者」、「ピアノ・レッスン」(全裸になっている!)、「サン・ルイ・レイの橋」。
・カイテルと共にオスカーにノミネートしたのはベン・キングズレー。「ガンジー」でのアカデミー主演男優賞は忘れることはできない。「セクシー・ビースト」、「砂と霧の家」でもアカデミー賞にノミネートしている。2016年の「アウトバーン」では同じく「羊たちの沈黙」などのアンソニー・ホプキンスとアカデミー主演男優賞俳優の対決を!
・「ボブ&キャロル&テッド&アリス」のオスカーノミニー、エリオット・グールドが裏切り殺される男を演じている。後にジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、ジュリア・ロバーツ、マット・デイモン、アンディ・ガルシアといったオールスターキャストの「オーシャンズ11」、「オーシャンズ12」、「オーシャンズ13」でダニー・オーシャンの仲間を演じることになる。
・“俳優”役にジョー・マンテーニャ。ウディ・アレン監督作の「アリス」では人妻ミア・ファローと恋に落ちる…なんてロマンチックな役だった。
で、バグジーファンに朗報。Rotten Tomatoes(ロッテン・トマト)をチェックしていたら、『KILL ME, DEADLY(原題)』(Rotten Tomatoesへ飛びます)でジョー・マンテーニャが何と“バグジー・シーゲル”を演じる事に!!!マンテーニャファン、ベンジャミン・“バグジー”・シーゲルファン必見だ!
よく調べてみると『VIRGINIA HILL: MISTRESS TO THE MOB(原題)』(Amazonへ飛びます)ではハーヴェイ・カイテルがバグジーを演じているんだから面白いもんだ。
・イタリアの伯爵の奥さん(だよね!?)を演じるのはビビ・ニューワース。「冷たい月を抱く女」ではビル・プルマンを疑うけど切り札になった刑事を演じていたなぁ。お美しい☆
toikunの作品としての評価は余り高くなかった今作だが別に評価をしていないわけではない…どっちだよぅ!?ハ・ハ・ハー。今作中で“BASED ON A TRUE STORY”って書かれているわけでもなく、どこからどこまで脚色しているのか不明ではあるのだが。このベンジャミン・シーゲルという男に関してはコチラのWikiPediaを参考にドウゾ!
なーんの知識も無いタダの映画好きのtoikunにとってはとても夢のある話し。っても、今作に関して“夢があるなぁ”って感じはしないのだが。ただのバカだろう…と正直思う。でも実際にこれがラスベガスになるわけで…考えてみりゃあスゲェ面白い。
ご本人が“合法”って思う理由として、当時から合法的な賭博ってあったのかねぇ、教えて欲しいよぅ。最近見た「幸福の条件」でデミ・ムーアさんとウディ・ハレルソンが行ったのもラスベガスだったなぁ…メッカだなぁ…toikunだったら直ぐに金が消えるなぁ…。
こう言うのをロバート・デ・ニーロ的って言ってしまうとイケないのかもしれないけど、ベイティの怒りっぷりはデ・ニーロの演技に通じるものがあって、“ある程度”怖い。鬼気迫る感じはなかったけど。
…ストーリー本当に掻い摘まみまくり。本来は金への無頓着ぶりを出すために家や車を買ったところや、子供の誕生日を祝おうとするところ、癇癪持ちを表す弟への怒りや同業さんへの暴行など、人間性を深く掘り下げている部分を書くべきだったんだろうけど…スミマセン。
このバグジーという男がセリフ(?)を連呼したり自分を映したフィルムを映したりするところに監督レヴィンソンが描きたかったバグジー像ってのがあるんだろうねぇ。
toikunが創造するって部分が上記のストーリーネタバレに多かったのだが、正直その創造があっていたのか…!?その点において見る者の感じ方イロイロありそうだなぁって思った今作でした!
Have Fun!
2015/12/12
2016/07/18
2016/09/17
バグジー・シーゲルやラスベガスについて追記。
日本のディスカバリーチャンネルで放送された『深層究明XファイルS2:ラスベガス』においてバグジー・シーゲルが少しだけ語られている。
ラスベガスに詳しい人物は語る。『EL CORTEZ HOTEL(エル・コルテス)』がシーゲルが初めて所有したカジノだと言う。それはネバダ州でカジノが合法化された1931年から14年後つまり1945年の事。当時カジノが合法化されていたのはネバダ州だけ。
カリフォルニア州知事アール・ウォーレンやロサンゼルス市長フレッチャー・ボウロンがロサンゼルスの違法賭博に規制を強めマフィア達がラスベガスへとやって来た。シーゲルもロサンゼルスからやって来た1人。ストリップ地区にある『フラミンゴ』は『エル・コルテス』の次にシーゲルが手掛けたカジノ(本作で語られるカジノ)。
フラミンゴは開業直後から経営に行き詰まり組織内で反感を買い、開業の翌年に何者かに暗殺される。組織はフラミンゴの経営をシーゲルではない人物に委ねたかったらしい。またシーゲルは組織の金を横領していたとも言われるが詳細は不明だという。
組織犯罪に関する調査ファイルを所有するFBIだがシーゲルのファイルだけでも3000ページはあると言われる。
現在のフラミンゴホテルは改築を繰り返された建物であるそうだ。そして現在はマフィアはラスベガスの街から姿を消したが、イカサマ師が居るという…。
AND MORE.
カジノへの出入り禁止者リスト=ブラック・ブックと呼ばれるそう…。
面白いのはこの番組のおっちゃんがシーゲルの事を“バグジー・シーゲル”と呼んでいる、つまり蔑称を普通に使ってるって事。ソレだけ“バグジー・シーゲル”という古称が有名なんだろうが…。
2019/04/20
by toikun.
『映画ファン』さんのレビュー・評価
投稿日時:20??/??/?? 15:59:46
4点/10点満点中★★★★☆☆☆☆☆☆
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