映画「コップランド」あらすじ,ネタバレ,レビュー
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あらすじ
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ニューヨークの隣にギャリソンという街がある。ここは“コップランド”と呼ばれていて、その名の通りニューヨーク市警の警官がたくさん住んでいた。ある日、この街で警官のバビッチが誤って黒人少年を射殺してしまった。彼の叔父で“コップランド”を作ったレイはこの事件をもみ消そうと画策し、バビッチを死んだことにして逃がす。この“警官の街”では日常的に不正が行われていたのだ。この街で働く保安官のフレディは片耳の聴力を、女性を助けたことで失い、ニューヨーク市警にあこがれながらも、保安官に甘んじていた。
そんな彼に内務調査官のモーが現れ、事件捜査での協力を求める。最初は協力をしなかった彼だが、次第にこの街の異常な状況に嫌気がさしモーのところにいくが捜査が終わったと突き放す。だが、モーはフレディが騒ぎを起こし問題に注目が浴びることを狙っていたのだ。
フレディは単身、捜査をはじめる。一度はレイに逃がされたバビッチだったが状況が転じて命を狙われ隠れていた。フレディはそのバビッチの居所をつきとめ、一緒に警察に行こうとしたところレイの仲間に襲われバビッチが連れさらわれてしまう。だが、本気で怒ったフレディはレイのところに乗り込んでいく。
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ストーリー・ネタバレ
アメリカ、ニュージャージー州ギャリソン群。ニューヨークに隣接するこの街。その昔、ニューヨーク市警のレイ・ドンランが街を造った。この街に多くのNYPDの警官が移り住み街の住人はほぼ警官、それ故に“コップランド(警官王国)”と呼ばれる…。
警部補となっているレイはこの街の長のようなもの。頭が上がらないという関係ではないが、仲間と呼べるほどフランクな関係ではなく、レイの命令があればそれは聞かねばならない…。またこの街は犯罪発生率が低い。それは“警官が多いから…”もあるが“人口の大部分を占める警官が犯罪を犯してもソレを見逃す…”というもの。事実、この街に住む警官達はレイの口添えでマフィアに金を借りて土地を買って家を建てていた…。
この“コップランド”にフレディ・ヘフリンという保安官がいた。いい年をしながら妻はおらず、頭を使うことは苦手、正義を愛するが自身もパーキングメーターのコインを漁る…。そんなフレディは片耳が聞こえなかった。その為に警官になりたかったのだが保安官に甘んじ、警官に転職しようと10年間で3回も応募するが通らない…。彼のこの耳の障害は若い時に川に事故で沈んでしまった女性を助けたために負ってしまったものだった。悔いてはいないが、もう一度同じ場面に出くわしたら彼の考えは変わっていたかも知れない。
フレディは街の警官達に愛されていた。この“コップランド”を守っているという事もだが、警官達の悪事を見て見ぬ振りをしてくれているから。
だがしかしこの街に大きな事件が起こった。火事場に飛び込み3人を救い英雄となった若者刑事バビッチが黒人青年2人を殺してしまったのだ。青年2人はバビッチの車に彼らの車をぶつけてきて挑発してきた悪漢なのだが、ハンドルをロックする器具を拳銃と間違えたり、運悪くタイヤがパンクしたためにその音が銃声と聞こえてしまったのだ。バビッチは殺してしまった…。
警官達が駆けつけた。その中にバビッチの叔父であるレイもいた。彼は仲間のジャックやフランクと共にレイを助けるために“工作”をした。青年達の車に銃を置いたのだ。だが駆けつけていた消防スタッフに見破られてしまう…。
以前、刑事が不正を働き逮捕されたのだが裁判の結審の前に拘置所で殺されたという事件があった。バビッチはそれを恐れたのだ。彼を助けるためにレイ達は“バビッチが川に飛び込んだ”ことにし、匿った。モチロン死体など上がるわけもなく、“バビッチの葬式”が開かれ大勢の警官が参列するも誰一人としてその事を口にはしなかった…。
だがしかし“刑事の自殺”では世論が収まらなかった。内務調査部が動き始めたのだ。その捜査官モー・ティルディンは相棒を連れて“コップランド”を訪れ、警察学校同期のレイに話しを聞く。レイはモーのことが鼻持ちならなかった。それは彼が仲間を調べる内務調査官という事もあって…。
モーはフレディに近づいた。モーはモチロンこの街の警官達が不正を行っていることなど知っていた。それを見ているフレディに話をして貰おうと考えたのだ。喋ろうとしないフレディに、モーは自身の連絡先を渡した…。
だが直ぐにニューヨーク市長が捜査の終結を言い渡した。これは市長選で警官票を得るためである。世論など知ったことか…。これに対してモーは酷く怒るが従うしかなかった…。
“故人”となったバビッチは街を離れて暮らすことになっていた。だがこれが許される状況ではなくなった。それは川に飛び込んで死んだはずなのに死体が上がらないことはオカシイという上の“思惑”があったのだ。
今まで築いた自身の名誉を失いたくないレイは仲間と共にバビッチを殺そうと考え始めた…。そして殺そうとするがバビッチは逃げ出した…。
一方、この街にフレディが耳を犠牲にして助けた女性リズが夫の刑事ジョーイと共に住んでいた。フレディはリズに対して恋心を抱いていたが彼女が結婚したためにソレを心の奥底に沈めていた。ジョーイがレイの妻と浮気をしていることをリズから相談を受けていたフレディ。愛する女性には幸せになってもらいたいと、リズとジョーイの仲を取り持とうとする。
そのジョーイもまたレイからバビッチを殺すために力を貸すように言われていたが“これ以上の悪事は…”と断る。その為なのかとある事件で命の危機に瀕したジョーイは助からなかった、レイ達が“遅れた”為に…。
この状況下、何とバビッチがフレディの所にやって来た。“助けて欲しい…”、だがそこにはフレディの友人フィッグス刑事がいたために逃げてしまうバビッチだった。
フィッグスはフレディの親友と呼べるものだったのかもしれない。彼を下に見ることのないフィッグス。そして“物事を違う視点から見てみろ!”とアドバイスまでする。だがこのフィッグスも不正をした。火災保険狙いで爆弾処理班からもらった機材で家を燃やしたのだ。彼の恋人モニカ・ロペスが犠牲になってしまったが、コレは不可抗力だった。
様々なことがフレディの脳裏を駆け巡る。彼は嫌気がさしてニューヨークのモーがいる内務調査局を訪れた。しかしCASE IS CLOSED。モーはフレディを突き放した。実はモーには思惑があった。フレディに騒いでもらって事件をつまびらかにしたいと。その思惑通り積み上げられていた“レイ達の資料”を持ってフレディは立ち去った…。
保安官事務所。新任の女性同僚は街を離れると言った。そしてまた残り一人の同僚の妻は妊娠中、協力してもらえそうにない。フレディは単独で調べ上げ、“レイを挙げるべきだ!”との決心をする。そしてバビッチの叔母=レイの妻ローズにバビッチの居場所を聞いて彼の元に向かったフレディ。“助けたい”、この言葉でバビッチは投降した。
保安官事務所の拘置部屋で一晩を明かしたバビッチ。フレディは彼をモーのところに送り届けなければならない。同僚は妻を思い去った。友人フィッグスも街を出た…。
結末・ラスト
一人でバビッチを護送しようとしたフレディが襲われた!襲った刑事フランクの銃声がフレディの聞こえる方の耳元で響き転げ回る!バビッチはレイのところに連れて行かれた!
耳を押さえフレディはレイの家に向かった。敵が拳銃を向ける!フレディは反撃するが危ない!そこにフィッグスが現れて加勢してくれた。レイ達は倒れバビッチは無事であった…。被弾したフレディを抱きかかえるフィッグス。彼らはバビッチを連れてニューヨークの内務調査局へとやって来た。
司法取引をしたバビッチ。フレディは仲間を売ったことを街の警官達から恨まれるが、彼はまだこの街を守っている…。
レビュー・感想・解説・評価
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以下、拙い1998年のレビュー。
オールスターキャストで送る警官もののドラマ。この映画、主人公フレディを演じるのはシルヴェスター・スタローン。彼は近年マンネリ気味のアクションばかりの自分を変えようと、この映画への出演を熱望した。本来はこのキャストでは出演料が莫大なものになりさらに主演にスタローンでは無理なはずだったが、自分の出演料を五十万ドルという彼にしては凄く少なくしてやっと出演できた。彼のこの“賭け”はこの映画を見てくれれば見事に成功したと言えるだろう。
さて、このドラマではスタローンがいわゆる負け犬的な役を演じている。決してヒーローではないのがこれまでとは大きな違い。体重を増やしてぶくぶくにするなど、彼の熱意が伝わってくる。ほかのビッグネームも彼に主演の座を堂々譲っている。決して演技的に引けを取っていない。やはり最終的にtoikunが感じたことは“演技”だった。この映画はそれを十分魅せてくれるものだった。
1998/11/06
拙すぎるので2016年に追記☆
後の「17歳のカルテ」、「アイデンティティー」、「ナイト&デイ」等のジェームズ・マンゴールド監督作品。
以下、挙げるべきキャストを箇条書きで。
・負け犬ライクな主人公のシェリフに扮するはご存じアクションスター、シルヴェスター・スタローン。「ロッキー」でアカデミー主演男優賞・脚本賞にノミネートしている。
・“敵方”の刑事親分を演じるのがハーヴェイ・カイテル。「バグジー」のオスカーノミニー。カイテルに関してはイロイロとレビューを書いてる…orz。最近レビューしたものに「ニキータ」のリメーク「アサシン 暗・殺・者」、「ピアノ・レッスン」など。
・怪優レイ・リオッタが主人公の親友的な役柄を演じている。リオッタはマンゴールドの「アイデンティティー」で怖い顔を魅せてくれる!まぁ、彼の場合は何時も怖いのだが…「コリーナ、コリーナ」みたいな役どころは素晴らしかった!そうそうレビューはしていないが「ハンニバル」じゃあアンソニー・ホプキンス=ハンニバル・レクターに脳みそを…ってグロいシーンもあった!
・名優ロバート・デ・ニーロが幾分か「バックドラフト」と似ている役柄を演じる今作。スタローンとは「リベンジ・マッチ」でボクシングしています!「グリフィン家のウェディングノート」じゃあ下ネタ言いまくりだった!「ゴッドファーザーPARTⅡ」と「レイジング・ブル」のオスカーウィナー!
・敵さんとして「ターミネーター2」のT-1000が忘れられないロバート・パトリック。「ダイ・ハード2」でも敵さんの一人だった。
・「ゆりかごを揺らす手」が良かったアナベラ・シオラは助けられた女性役。「運命の逆転」、「マイ・フレンド・フォーエバー」など。
・カイテルの役どころの奥さん役に「レイジング・ブル」のオスカーノミニー、キャシー・モリアーティ。
・今は亡きジョン・スペンサー、目立つ役ではないが上司の役柄。「ザ・ロック」じゃショーン・コネリーにいいように言われたりしてた。「交渉人」だと署長役で良かったな!
・女性保安官としてスタローンと組んだのはジャニーン・ガラファロー。「いとしい人」ではカメオ出演…ベット・ミドラー(の役)とテレビ対談!
さてさて、お久しぶり!
すっごい印象が良い今作。前のレビューにも“太った”って書いたけど、これはきっとデニーロ・アプローチよろしく!って感じだったんだろうね!当時はアクションスターだけの印象だったのだからtoikunのスタローンへの思いがかわった作品となった。その後見た「シェイド」ではギャンブルの名手だったし上手く脱却って感じなんだろうね。変わらずアクションでも魅せるが。
それを見守るリオッタとデ・ニーロ、そして敵さんとしてのカイテル。こんな演技派達が“ようこそ!”って言っているんだから、今作の意義は大きい。ただ彼のお腹をワザとクローズアップさせたカメラワークは嫌らしくは感じましたけど…。
チョット面白い視点で見ると、今作ではデ・ニーロの領域、「リベンジ・マッチ」だとスタローンの領域。「レイジング・ブル」を考えても同作は「ロッキー」の印象があるスタローンの領域であることは否定できない。ウズウズしちゃうよねぇ。
負け犬演技、お楽しみに!そしてもうご覧になった方どうでしたか?
2015/01/01
2016/06/14
by toikun.
『映画ファン』さんのレビュー・評価
投稿日時:20??/??/?? 15:59:46
4点/10点満点中★★★★☆☆☆☆☆☆
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