映画「ディアボロス/悪魔の扉」あらすじ,ネタバレ,レビュー
あらすじ
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負け知らずの若い弁護士がスカウトされニューヨークへ。依頼人の利益の為に不都合な真実は抹殺。やがて仕事に没頭する余り妻が病んでいく。
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説明:
ストーリー・ネタバレ
アメリカ・フロリダ州。若手弁護士のケヴィン・ロマックスは検事時代も含めて“黒星”のないとても優秀な弁護士だった。そんなケヴィンがとある教師の弁護を担当することに。生徒に性的イタズラをしたとして告訴されたのだ。生徒の真実味のある証言を聞き、またその間の教師の奇妙な手つきから有罪を確信したケヴィン。怒りに燃え休廷中にトイレに立つととある記者にこう言われた。“とうとう黒星か…?”ケヴィンは女生徒を激しく責めて勝訴した…。心には“ ”があったのだろうか…?
勝訴を妻のメアリー・アンと共に祝うパーティの最中、とある男が声をかけた。男はニューヨークを牛耳ると言っていい法律事務所ミルトンの弁護士でケヴィンをスカウトしに来たのだ。最初は信じられないケヴィンだったが途方も無いオファー金額を見ることにより、ソレが現実味を帯びてくる。
ケヴィンに父は居なかった。母アリスは父親と結婚せずにケヴィンを生んで育ててきた。ニューヨーク行きのことを告げるケヴィンを最後は笑って送り出す信心深いアリスだった。
ニューヨーク、ニューヨーク。
妻のメアリー・アンも乗り気な気分だった。ケヴィンが最初に担当したのは陪審員選び。小さな仕事だったが自分の経験と勘を信じたのだった。
超高級タワーマンションに住むケヴィンとメアリー・アン。ここはミルトン法律事務所の所長ジョン・ミルトンが購入したモノで、本来は役職付きのモノだけが住むことが出来た。だがケヴィンに役職は無い。それだけ事務所の期待が大きかった。
事務所で初めてジョンに会ったケヴィン。まだ面接段階だと言うジョンであったが、そうは思えない期待がケヴィンに対してあった。事務所の弁護士達との初顔あわせの時にケヴィンは目にしていた妖艶な弁護士クリスタベラに再び目を奪われるのであった。
ケヴィンの初めての弁護はとある宗教家の“動物惨殺事件”。これはニューヨークの法律でも明らかに衛生法違反なのであるが、宗教家に会ったケヴィンは男の信仰を知りそれを“大上段”に掲げて検察と戦った。そして見事無罪を勝ち取るのであった。
ジョンに褒められるケヴィン。男は身なりは貧しいが相当な金持ちだと告げられる。そう、金持ちだと…。
ケヴィンは仕事で忙しくなっていた。メアリー・アンのことにかまけて居られなかった。ケヴィンの同僚の妻達との“合わない”交流、相対したジョンの“異様さ”、寂しさもあり次第にメアリー・アンは精神に支障をきたしていった…。
ケヴィンは更に仕事にのめり込んでいった。今度弁護するのは家族を銃殺した疑いがかけられた男アレックス。状況証拠だけでアレックスの有罪は明らかな様に思えた。そんな裁判にジョンはケヴィンを指名して、アレックスはケヴィンに頼む。
言葉は悪いがクソ忙しい。だがおかしくなっていくメアリー・アンが快方に向かえばと子供を作ることに決め身体を重ねるケヴィン。だが彼の目に映ったメアリー・アンはクリスタベラの様に見えるのであった…。
ケヴィンは母アリスをニューヨークへ呼び寄せた。そしてマンションで顔を合わせたアリスとジョン。アリスの目に映ったジョンとは…。大して話しもせずに切り上げたアリスがいた。
翌日アリスは予定を繰り上げて帰ることをケヴィンに告げた。そしてメアリー・アンのこともフロリダの家に引き取ると提案した。だがケヴィンにはそれが受け入れられなかった。アリスは一人帰っていった。
アレックスの弁護方針とはこうだ。アレックスは浮気していて事件現場には居なかった…アレックスの会社の女性と裁判の“予習”をするのだった。そんな忙しく夜勤をしていたケヴィンが事務所の裏方的な人物エディ等が書類をシュレッダーにかけているところを見てしまった。最初は状況が分からなかったがエディから“内緒にしろ。司法省が目を付けているから”と言われるケヴィンだった。
ジョンに誘われてボクシングのタイトル戦に行ったケヴィン。その後は女性達とバーで“会食”。電話でメアリー・アンと話すケヴィンはケンカになるのであった。
メアリー・アンは相当キテいた。それは幻覚が見える程に…。ジョンには今回は降りて妻を大切にしろと言われるが、ジョンはその申し出を断ったのだった。
裁判の期日の最中あのエディが殺されるという事件が起きてしまったが裁判は続く。ケヴィンは“黒”と思ったアレックスの“白”を勝ち取るのだった。
その後、メアリー・アンの限界が来た。酷い自傷行為。その傷を見て、また彼女のジョンと寝たという“妄言”を聞いたケヴィンは精神病院に彼女を入院させた。
エディの事務所を挙げた葬式の時、ふとアレックスにフロリダで無罪にした教師の幻覚を見たケヴィンは教会から文字通り逃げ出した。そんなケヴィンを司法省の男が張っていたが話しを聞かないケヴィン。そして男は“偶然の”交通事故により死亡した…。
幾分か時が経ちメアリー・アンを気遣い入院する彼女を訪ねるケヴィン。母アリスが来ていた。メアリー・アンの病状は回復しておらず鏡の破片で喉をカッ切って死んでしまった。それを見ていて防げなかったケヴィンの思いは幾許か…。そしてアリスから衝撃的なことを告げられる。父親がミルトンであると…。
結末・ラスト
ジョンと対峙するケヴィン。拳銃でジョンを撃つが彼は全く無傷。コレは一体?ジョンは語り出した。“人類創成から生きてきた。私を表す言葉は沢山あるが、その一つに悪魔という名前もある…。”クリスタベラが現れた。彼女もジョンの子供。ジョンはケヴィンとクリスタベラの間に子供を作って“自分たちの世界”を強固なモノにしようと考えた。ケヴィンはジョンの手に落ちるのか!?クリスタベラと口づけを交わした後でケヴィンは自分の頭を打ち抜いた…。文字通り怒りに燃えるジョンの姿はやがてケヴィンの姿に…。
と、ココでフロリダの事件でトイレに居たケヴィンが自分を取り戻した。コレは一体何だったのか?傍聴席には正常なメアリー・アンの姿がある。ケヴィンは正義を貫いて教師の弁護を辞めるのであった…。
思いがけないケヴィンの言葉に休廷後、満足感が顔に表れるケヴィンはメアリー・アンと抱き合った。帰る間際、先のトイレでの記者が話しかけてきた。“電話で話そう”、その約束後その場を離れたケヴィン達を見送った記者はジョンであった…。“虚栄心、私の最も好む罪だ”…微笑むジョンが居た…。
レビュー・感想・解説・評価
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Andrew Neiderman(アンドリュー・ネイダーマン)の小説を『Teenage Father(原題)』でアカデミー短編賞に輝いたテイラー・ハックフォードが監督した作品。彼には「愛と青春の旅だち」や「黙秘」などの素晴らしい作品群がある。
どちらが主演とすればいいのだろうか解釈は様々あると思うが…順不同、箇条書きでキャストを紹介する。
・若手弁護士を演じるのは「スピード」や「マトリックス」のアクションスター(とは言いたくない程素晴らしい役者)キアヌ・リーブス。「ビルとテッドの地獄旅行」なんておバカな映画から、ケネス・ブラナー監督・主演の「から騒ぎ」、ナイススクリーンカップルのサンドラ・ブロックと再共演となった「イルマーレ」も良かった。本年はアナ・デ・アルマスというこれからが楽しみな女優さんと共演した「ノック・ノック」と「エクスポーズ 暗闇の迷宮」が公開されたリーブスさん。後者は人によって感想が全く異なると予想できる映画。2016年11月にDVDが発売と言うことだからご覧になって是非ともT's Theaterへご投稿を!
・そして弁護士の父親だと分かる“悪魔”には「セント・オブ・ウーマン」でやっとアカデミー賞を受賞したtoikunの大好きなアル・パチーノ。彼に関して今年2015年は良く作品を見たなぁ。一番良かったのは「天国の約束」。「ニュー・シネマ・パラダイス」を彷彿とさせた。他に「訣別の街」じゃあニューヨーク市長、難しい役なハズだった。「ディック・トレイシー」ではマフィアさん…「ゴッドファーザー」とはジャンルが違うが…。「ミッドナイト・ガイズ」では「RED/レッド」を更に老化させた…言い過ぎ。
・後の「モンスター」でオスカー主演女優賞を受賞したシャーリーズ・セロンがヌードも魅せる熱演。ジョン・アーヴィングの有名原作小説を映画化した「サイダーハウス・ルール」など。なお他の女優達もヌードを魅せるが、ソッチ方面が苦手な人は注意だ。
・弁護を頼むクレイグ・T・ネルソンは「カンパニー・メン」を今年見たがベン・アフレックやトミー・リー・ジョーンズ、クリス・クーパーを解雇しちゃったり…。「トム・クルーズ/栄光の彼方に」じゃあアメフトコーチだった。
・ジェフリー・ジョーンズは殺されちゃう事務所の人。「レッド・オクトーバーを追え!」、「エド・ウッド」など。
・妖艶なコニー・ニールセン…。ジョン・トラヴォルタの「閉ざされた森」など。
・本作ではクレジットがなかったのだが、貧乏な身なりだが実は金持ちの宗教家を演じたデルロイ・リンドーは「サイダーハウス・ルール」や「ゲット・ショーティ」などでは比較的出突っ張りの助演俳優。
などなど、まぁよく見かける素晴らしい役者達が“悪魔”を盛り上げる。
登場人物のジョン、ケヴィン、メアリー、アリス…toikunは単純な名前だなぁと思ったのだがもしかしたらハックフォードが込めたキリスト教的意味合いがあるのかもしれない。頷くことが出来る知識のある方が羨ましい。
SFをジャンルに含めるか迷ったのだが、そんな映像的要素が多々含まれている。ホント内容は衝撃的だよね。toikun的には2度目の鑑賞となるわけだが全く覚えていなかった。最後の最後まで。“大逆転”という言葉は違うけどそんな展開、大変驚き納得しようと考えたが無理だ。評価は真っ二つと思う今作だ。
邦題である“ディアボロス”を辞書で引いてみるとギリシャ語で“悪魔”だと分かる。“デビル”にしなかったのは、もしかしたら今作と同年のハリソン・フォード、ブラッド・ピット共演作品の「デビル」があったからかも知れない。「デビル」の原題は『THE DEVIL'S OWN』。似ているな。
パチーノの演技に対して「ライアー ライアー」のエンドロールのNG集でのスージー・カーツの言葉、“Over Actor!”と言うのを改めて贈りたくなったパチーノが本当に本当に好きなtoikunが居た。
2015/10/13
2015/12/16
2016/06/03
2016/09/21
by toikun.
『映画ファン』さんのレビュー・評価
投稿日時:20??/??/?? 15:59:46
4点/10点満点中★★★★☆☆☆☆☆☆
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