映画「L.A.コンフィデンシャル」あらすじ,ネタバレ,レビュー
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あらすじ
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バド・ホワイトは女に対する男の暴力が嫌いなロス市警の刑事。警察の暴力的な部分を受け持っている。ジャック・ビンセンズはマスコミのシドに警察の状況を流して彼から麻薬などの情報を仕入れている。そしてエド・エクスリーは正義に燃える警官だったが、警察内部の暴力沙汰で仲間の刑事に不利な証言して、仲間からつまはじきにされた。バドは特に相棒のステンズランドを免職され恨んでいた。
そんな中、カフェで男女6人が殺されていたのが発見されロス市警は捜査に乗り出す。殺された中にステンズランドがいたためバドは執念で捜査する。有力情報により3人の黒人青年が割り出されて逮捕された。しかし、彼らは逃げだしエドが居所を突き止めるも応戦されやむなく殺してしまう。バドは捜査途中、売春宿を経営している富豪パチェットの売春婦リンに恋をする。
解決したかに思えた襲撃事件にバドは不審を抱き捜査を続ける。エドもジャックと共に捜査をする。そして事態は急変する。事件の真相をつかみかけたジャックが殺されたのだ。このことによりついに黒幕の全貌を知ったエドは対立していたバドと協力してさらなる捜査に着手する。
果たして襲撃事件の真犯人とは?そして、この事件の裏に潜むものは?
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説明:
ストーリー・ネタバレ
1950年代のアメリカ、カリフォルニア州ロサンゼルス。
悪の限りを尽くしたギャングスター、マイアー・H・コーエン(aka ミッキー・C)が捕まったのはアル・カポネと同じ罪状の脱税。ミッキー・Cの逮捕によって彼の部下たちがそれぞれ覇権を求めて動き出した。
このロサンゼルスの治安を守るのがロサンゼルス市警。
バド・ホワイト巡査は男が女に暴力を振るうのが大嫌いな男。相棒のステンズランドと共に仮出所した男を見張っていると男は妻に手を出し始めた。バドは鉄拳を食らわして戒めた。
ジャック・ビンゼンズ巡査部長はテレビドラマで俳優に刑事の仕草を教えていて仕事よりもそちらに熱を上げている。ビンセンズはゴシップ誌の記者シド・ハッジェンスと仲が良く、金で情報を売るなど協力している。
そしてエド・J・エクスリーは父の後を継いで刑事になった。父は殺されていて、エドは逃げてしまった犯人を“ロロ・トマシ”と名付けていた。彼は人からは“政治屋”と見られ出世が得意な方らしい…。
ある時、バドの相棒ステンズランドが拘置中のメキシコ人犯罪者に暴力を振るってしまい、それが公になってしまった。署長、地方検事エリス・ロウ、そしてダドリー・スミス警部は事態収拾の為に市警の刑事たちを呼んだ。
バドは相棒を売らないという。エドは正義の為に目撃したステンズランドの暴行を証言するという。ジャックはテレビドラマを餌に…。この事でエドは警部補に出世した。
ダドリーはステンズランドの事でバドを呼び出し、“警察の裏の役目”をするように持ち掛けた。それからミッキー・Cの部下たちが次々に何者かに殺されるという事件の記事が新聞を賑わせるのであった。
恩給を得られる年を前にステンズランド達数人の刑事がロス市警を去った。仲間を売った事でエドは目の敵にされてしまう。そんな中、カフェレストラン“ナイト・アウル”で銃撃事件が発生した。犠牲者はステンズランドを含めて10人余り。最初に駆けつけたエドは現場の惨状を目の当たりにする。ダドリーがこの事件を指揮する事になった。
ダドリーの元で開かれた捜査会議。現場でマーキュリー・クーペが目撃されたという事で登録されている同車、そして犯人とみられる3人の黒人青年を追う事になった刑事達。
バドは金持ちの男パチェットのところへやって来た。彼の裏の稼業は売春宿の経営。パチェットの売春婦の一人リンの居場所を尋ねるバド。そしてバドはリンが売春をしている置屋にやって来た。客としてやって来ていた市議会議員を追い返すとパチェットの事について尋ねるバド。リンは何も明かさなかった。
エドはジャックと組んでマーキュリー・クーペの持ち主である3人の黒人青年のところにやって来た。ソコには他の刑事が来ていてライフルを発見していた。中に踏み込んだエド達は黒人青年3人を逮捕した。
留置場ではエドが3人を落とす事になった。エドは3人を上手く脅して真犯人の居場所を突き止めた。
そして刑事達はソコへ急行した。捕らえられている女性を救ったバドは無抵抗の犯人を射殺した。エドがその事を指摘すると殴り合いになるがダドリーが二人を戒めた。
しかし事件は解決せずに黒人青年3人は逃げ出した。エドは同僚と共に彼らの隠れ家に行くと抵抗されてやむなく3人を射殺する。その事で彼は武勲章を贈られるのであった。
事件は解決。エドは出世し、バドはダドリーの元で裏稼業を行いロスの犯罪の芽を摘み取り、ジャックはテレビドラマという優雅な世界へ…。
ある日、バドがリンの元を訪ねた。彼女に惹かれていたのが身体の関係を持つバドだった。
ジャックはハッジェンスの頼みで検事のエリスをハメる事に手を貸す。男とも関係を持つ検事に若手俳優を紹介して関係をもっている場を写真に収めるというもの。時間通りにジャックがモーテルに行くと俳優のマットは死んでいた…。
エドは捕らえられていた女性を訪ねていた。だが彼女の証言から黒人青年3人の無実が分かる。彼らは女性を捕らえて暴行しただけであり、女性が報復の為に青年が“ナイト・アウル”の殺人事件の犯人だと嘘をついていた…。
ステンズランドが殺された一件が気にかかるバドは独自に調べていた。鑑識の話しから事件の犠牲者の女性の家を訪ねたバド。地下室から遺体を発見、身分証の名はリーランド・ミークスだった。
次いでエドも犠牲者の家を訪ね地下室の遺体を発見し収容した。そして唯一味方になってくれるであろうジャックと話し、父親が殺された話しと犯人を“ロロ・トマシ”と呼んでいる事を告げ協力を求めた。モーテルで死んだ若手俳優の件が気にかかるジャックはエドと一緒に動く事にした。
ジャックはバドの後をつけている。そしてバドがミッキー・Cの部下ジョニー・ストンパナートのところへやって来た。バドがジョニーを揺さぶると、バドが床下で発見した遺体の男リーランド・ミークスが大量の麻薬を手にいれた事が分かった。リーランドはヤクを捌いたのか?どうして殺されたのか?
エドとジャックはジョニーの話からパチェットのところへやって来た。パチェットは何も語らなかった。
そこでリーランド・ミークスの身元が分かった。リーランド・“バズ”・ミークスは元刑事でありステンズランドと共に働いていて悪評があった。そしてバズとステンズランドの上司がダドリーであった。その事を知ったジャックがダドリーの元をを訪ねると彼に殺されてしまった。息を引き取る前にジャックは“ロロ・トマシ”と語った…。
翌日のジャック殺しの捜査会議後、ダドリーは“ロロ・トマシ”というジャックと交友関係があった人物についてエドに尋ねる。“ロロ・トマシ”は彼がジャックに教えたものでジャックと面識があるわけはない…。
ダドリーは狡猾であった。犯罪撲滅と称して新聞記者シド・ハッジェンスを拷問にかけたのだがその拷問をしたのがバドである。今回の拷問はバドを陥れるもので、ハッジェンスとダドリーは組んでいた。ダドリーがハッジェンスを使って、エドとリンが関係を持っている写真を撮って、それをバドに見せて彼にエドを殺させようとした。案の定怒り狂ったバドはシドの元に向かった。そしてダドリーは口封じの為にハッジェンスを殺した…。
バドはまずはリンの元に向かい彼女に一回だけ手を挙げた。そしてエドのいる警察署にやって来て彼を暴行!だがエドは自分の考えている事件を語る。“ダドリーが黒幕。ステンズランドはヤクを捌こうとして殺された。黒人青年達は前科があったので良いように使われた。彼らの家にあったライフル銃は先に来ていた刑事達が置いたもの…。”水と油のような関係のエドとバドが手を組んだ。
結末・ラスト
検事エリス・ロウの元を訪れたエドとバド。検事を俳優の件で脅すエド。そしてバドは暴力で検事に語らせた。ダドリーとパチェットの目的が“ロス暗黒街の支配”だと言う検事。
エドとバドがパチェットの屋敷に来るがパチェットは殺されていた…。
そして市街のモーテルで落ち合ったエドとバド。ハメられたのだ。彼らが逃げ込んだモーテルは囲まれた。ダドリー達と激しい銃撃戦となるエドとバド。エドはダドリーを撃ち殺して事件を終わらせた。
検事や署長の前で自身が調べた真相を明らかにするエド・J・エクスリー。警察がひっくり返るような出来事…。だが彼は世間には公表せずに2つめの武勲章を得た。そしてバドはリンと共にアリゾナへ。エドとバドが交わした握手の意味は…。
レビュー・感想・解説・評価
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アカデミー賞2部門受賞、他7部門にノミネートするなど高い評価を得た作品。原作はジェームズ・エルロイの小説“L.A.四部作”の第三部。日本では文春文庫から上下巻に分かれた“LAコンフィデンシャル”として文庫本が出版されている。上下巻計800ページの大作…。
監督を務めるのは「爆笑!?恋のABC体験」や「イン・ハー・シューズ」の監督カーティス・ハンソン。「爆笑!?恋のABC体験」は日本ではDVDが出ていないのでビデオを買ってレビューをしたtoikun。主演のトム・クルーズは同作を消したいのか…?
以下、キャストを。
・クレジットはトップであったが助演的な役柄の刑事を演じたのは「ユージュアル・サスペクツ」と「アメリカン・ビューティー」でアカデミー賞を受賞したケヴィン・スペイシー。他に「セブン」なんて極上スリラーでは名前のない“ジョン・ドゥ”という犯人役。「摩天楼を夢見て」は豪華俳優陣がリーマンを演じていた。「交渉人」もまた極上スリラーだったし、「ペイ・フォワード 可能の王国」はアルコール依存症が一つのキーになっていて、患者であるtoikunがとても好きな作品。
・肉体派刑事を演じたラッセル・クロウにとっては出世作となった。「インサイダー」でアカデミー主演男優賞にノミネートすると、その翌年「グラディエーター」で同賞を受賞、そしてその翌年「ビューティフル・マインド」でも同賞にノミネートした。
・クロウと同じく本作が出世作となったガイ・ピアースが処世術に長ける刑事を演じる。「英雄の条件」なんてサスペンス、良いですよね。英国王ジョージ6世を演じてアカデミー主演男優賞を受賞したコリン・ファース、その「英国王のスピーチ」ではピアースがファースの兄エドワード8世を演じていた。このガイ・ピアースの2016年10月の出演作として、前述「英国王のスピーチ」で共演したコリン・ファースが主役を演じる「ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ」があり、ピアースは実在のベストセラー作家であるF・スコット・フィッツジェラルドを演じている。ピアースとファースの演じる役柄の関係は小説家と編集者。フィッツジェラルドは精神を病む妻がいて…。
・悪玉の刑事を演じるのが「ベイブ」のオスカーノミニー、ジェームズ・クロムウェル。続編も作られた同作は動物映画としては名作だ。「クィーン」というヘレン・ミレンが今の英国女王エリザベス2世を演じてアカデミー主演女優賞に輝いた映画ではクロムウェルはエリザベス2世の夫エディンバラ公フィリップを演じている。toikunはおじいちゃんが好きなんだけど、クリント・イーストウッド、トミー・リー・ジョーンズ、ドナルド・サザーランド、ジェームズ・ガーナー主演の「スペース カウボーイ」が大好き。クロムウェルは彼らを“敵視”していた。
・娼婦リンを演じてアカデミー賞に初ノミネート・初受賞を果たしたキム・ベイシンガーは当時はまだアレック・ボールドウィンと結婚していた。アカデミー賞授賞式にはアレックもモチロン来ていて、彼女の受賞が分かると“イエイイエイ”と喜んでいた。toikunはアレックが凄く好きなので覚えている。アレック共演の「ゲッタウェイ」はスティーヴ・マックイーンの同名映画のリメイク作品。「リベンジ・マッチ」と言う映画はおじいちゃんシルヴェスター・スタローンとロバート・デ・ニーロのボクシング映画なのだがアレックとの娘アイルランド・ベイシンガー・ボールドウィンと共演している。
・余り悪巧みは見えなかったが売春宿経営の男に「グッドナイト&グッドラック」のオスカーノミニー、デヴィッド・ストラザーン。大ヒットアクションシリーズの第三弾「ボーン・アルティメイタム」では黒幕です。スティーヴン・キングの原作を元にした「黙秘」、ジョン・グリシャムの原作を元にした「ザ・ファーム 法律事務所」など。
・新聞屋さんを演じたダニー・デヴィートは性格俳優。製作した「エリン・ブロコビッチ」でアカデミー作品賞にノミネートするなど製作に携わる作品が多い。アカデミー作品賞を受賞した「愛と追憶の日々」、ティム・バートンのブラックSFコメディ「マーズ・アタック!」、ジョン・グリシャムの原作を元にした「レインメーカー」などに出演している。
・検事役のロン・リフキンは「交渉人」では悪の親玉です。ラストにケヴィン・スペイシーに騙されちゃった…。
・オープニングだけ姿を見せたギャングスターに扮するはポール・ギルフォイル。彼もまた「交渉人」に出演しているが序盤で殺されている。「のら猫の日記」は本当に良いドラマ映画だった!
17年前、1999年に初めて観た時の感想。
全米の映画賞という賞のとても高い評価を受けたサスペンス。舞台は50年代のアメリカ・ロサンゼルス。若い二人の対照的な刑事に扮するのはガイ・ピアース(エド)とラッセル・クロー(バド)。
とても良い評価というふれこみで見たけど、toikunはあまりそれほどとは思わなかった。なぜだか分からないが、それでもこの主演の二人はとても際だった存在として光っていた。この二人を支えた脇役のおかげかもしれない。劇中、ピアースは出世に走ったと非難され、自分でもそういっているが、toikunはそう思わない。彼はただ理想に燃えていただけだと。
50年代は知らないけど、とても現代的なものに感じた映画だった。
この映画でリンを演じたキム・ベイシンガーがアカデミー助演女優賞を受賞。とてもきれいだったことが印象に残った。これで彼女のキャリアもすごいものになるんだろうぁ。
1999/02/06
以下、2016年の感想。
んー、評価が変わった!以前は3点/5点満点てつけて、10点満点に評点を変えてから5点/10点満点としていた。だが今回で7点/10点満点となった。昔はT's Theaterを起ち上げたばかりでペーペーだったけど良さが分かったと言う事で成長した?
ってtoikunが良いと思ったのは脚本じゃなくて俳優達の演技なんだけど。ケヴィン・スペイシーが出演している関係上、彼がアカデミー助演男優賞を受賞した名作スリラー「ユージュアル・サスペクツ」とどうしても比べてしまっていたtoikun、ジャンルが全く違うのに。製作年もチョット近いし。当時友人と話し合ったのだが彼もまた本作を気に入ってはいなかった。また語り合いたいなぁ、アカデミー賞授賞式をビデオに撮って渡してくれた彼。
水と油と言ってもガイ・ピアースも清廉潔白ではない。ピアースとクロウの対比が良い味を出している。
そして蜂の巣になるモーテルに「ガントレット」で同じく蜂の巣になるバスを思い浮かべた。同作は70年代製作で同年代の映画。おお、昔?ってカンジ。
女を守る事に命を賭けてきたバドがリンに手を上げる…面白い描写だし、また不器用な男。
以下、変な映画で英語。toikunは同性愛を肯定していて差別の意味はありません。
84分過ぎにジャック(=ケヴィン・スペイシー)のセリフで“homocide(ホモサイド)”って出てきます。これは“homicide(殺人)”と同性愛の“homo”をかけている。アメリカでの原題の意味として差別用語で大っぴらには使えないみたいだが、50年代という時代を感じさせる語句として挙げてみた。
なお、レビュー欄の始めに書いたジェームズ・エルロイの“LAコンフィデンシャル”(←L.A.コンフィデンシャルではない)を購入したので時間があったら読破して映画本作との違いを書いてみたいと思います。
2016/04/03
2016/09/21
by toikun.
『映画ファン』さんのレビュー・評価
投稿日時:20??/??/?? 15:59:46
4点/10点満点中★★★★☆☆☆☆☆☆
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