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映画『little odessa』「リトル・オデッサ」<1994年:アメリカ>

ATTENTION:T's Theaterでは映画作品のあらすじだけでなくストーリーのネタバレを結末まで記載しています。映画レビューはストーリーの下方にあるので映画をご覧になっていない方はお気を付け下さい。

映画「リトル・オデッサ」あらすじ,ネタバレ,レビュー

作品データ

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原題:

little odessa

邦題:

リトル・オデッサ

原題訳:

アメリカ、ニューヨーク州、ニューヨーク市、ブルックリン区にあるブライトン・ビーチの通称

製作年:

1994年

製作国:

アメリカ

上映時間:

ジャンル:

犯罪もの ドラマ

監督:

ジェームズ・グレイ

主演:

ティム・ロス エドワード・ファーロング

あらすじ

この映画にはtoikun以外のレビューはまだありません。

通称リトル・オデッサという地域をおん出たゴロツキのジョシュアは遠くの地で殺人を犯し、次にボスに命令されたのは故郷の地でのイラン人宝石商の殺害だった。

もう長い間リトル・オデッサには戻っておらず、前に弟ルーベンと会った時は彼が小さかった時だ。リトル・オデッサに帰り大きくなった弟ルーベンと再会するジョシュアだが、母親が脳腫瘍だと聞かされる。また彼が街を出た理由のひとつでもある、暴力を振るう父親アルカディは弟にも暴力を振るっており…。

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詳細作品データ[写真画像付き]IMGs' COPYRIGHT notations

主要登場人物

Main Cast:メインキャスト:役名:
Tim Rothティム・ロスリトル・オデッサを飛び出したゴロツキ、ジョシュア・シャピラ
Edward Furlongエドワード・ファーロングジョシュアの弟ルーベン・シャピラ
Maximilian Schellマクシミリアン・シェルシャピラ家の家長でジョシュアやルーベンに暴力的な父親アルカディ・シャピラ
Vanessa Redgraveヴァネッサ・レッドグレイヴジョシュアとルーベンの母親で脳腫瘍を患うイリーナ・シャピラ

アカデミー賞

Winner:受賞:
Noneなし
Nominee:ノミネート:
Noneなし

スタッフ(製作・監督・脚本・撮影・音楽)

Producer:製作:
Paul Websterポール・ウェブスター
Director:監督:
James Grayジェームズ・グレイ
Writer:脚本:
James Grayジェームズ・グレイ
Cinematographer:撮影:
Tom Richmondトム・リッチモンド
Original Music:音楽:
Dana Sanoダナ・サノ

キャスト・出演者

Cast:キャスト:役名:
Tim Rothティム・ロスリトル・オデッサを飛び出したゴロツキ、ジョシュア・シャピラ
Edward Furlongエドワード・ファーロングジョシュアの弟ルーベン・シャピラ
Moira Kellyモイラ・ケリージョシュアの元カノ、アラ・シュスタヴィッチ
Vanessa Redgraveヴァネッサ・レッドグレイヴジョシュアとルーベンの母親で脳腫瘍を患うイリーナ・シャピラ
Paul Guilfoyleポール・ギルフォイルリトル・オデッサのロシアン・マフィア、ボリス・ヴォウコフ
Natasha Andreichenkoナターシャ・アンドレイチェンコアルカディの若い愛人ナターシャ
Maximilian Schellマクシミリアン・シェルシャピラ家の家長でジョシュアやルーベンに暴力的な父親アルカディ・シャピラ

注目俳優(カメオ出演or下積み時代)

Cast:キャスト:役名:
説明:
Mina Bernミーナ・バーンアルカディの母親
David Vadimデヴィッド・ヴァデムルーベンの友人サシャ
Dmitry Preyersドミトリ・プレイヤーズサシャの悪仲間ヴィクター
Michael Khmurovマイケル・クムロフサシャの悪仲間ユーリ
「リトル・オデッサ」トレーラー

ストーリー・ネタバレ

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アメリカのとある地。

若いゴロツキのジョシュア・シャピラはボスの言いなりとなって殺しを請け負っていた。顔色ひとつ変えずにベンチに座るターゲットの男を殺したジョシュアがボスに連絡を取ると、次の標的はイラン人宝石商と言われるジョシュア。しかもそのイラン人がいるのは、リトル・オデッサと言われる、ニューヨーク市ブルックリン区にある地域ブライトン・ビーチの通称であり、彼の故郷であった。

なぜそこが“リトル・オデッサ=Little Odessa”と呼ばれるのかというと、ロシア系やウクライナ系の移民が多く住んでおり、ウクライナにはオデッサと呼ばれる都市がある事から、“リトル・オデッサ”と呼ばれているのだ。

ジョシュアも又ユダヤ系のロシア人移民の子供であり、父親アルカディと母親イリーナの母国語は英語ではない。

では、何故ジョシュアは家をおん出てゴロツキをやっているのか?それは彼の父親アルカディとの関係が大きく影を落としていたのだ。アルカディは幼いジョシュアに“容赦はあるが”、とても適切とは言い難い暴力を振るっていたのだ。ソレがジョシュアの性格形成に悪影響を及ぼして地元リトル・オデッサでも“ワル”となり、結局は故郷を飛び出してしまったのだ、幼い弟ルーベンを残して…。

そんなジョシュアが仕事の為にブライトン・ビーチ=リトル・オデッサに戻って来た。

リトル・オデッサのシャピラ家。高校生であろう、学生となったルーベンは勉学に興味がないのか2ヶ月も学校をサボっており、街のキオスクで日銭を稼いでは映画館でツマラナイ映画を鑑賞するという生活を送っていた。また、ルーベンの母親、つまりジョシュアにとっても母親であるイリーナは脳腫瘍を患い思うようには動けない生活を送る。そしてまた、ジョシュアとルーベンの父親であるアルカディは、地元ロシアン・マフィアのヴォウコフから借金をしては愛人ナターシャに会って、彼女の為に使っていた。ただアルカディは父親、そして夫としての自覚はあるようで、病に苦しむ妻イリーナの面倒をよくみたり、ルーベンに躾と称して、ジョシュアに施したモノと同じ程度の暴力を振るっていた。

家族と会うつもりはなく、仕事である殺しをする為だけにリトル・オデッサに戻ったジョシュア。そんなジョシュアの“帰還”をルーベンの友人サシャが知った。メトロポール・ホテルに滞在するジョシュアのことをルーベンに話したサシャだった。

家を捨てた兄に直ぐに会いに行くつもりはなかったルーベンだが、夜になり母親イリーナの病状の悪化を見ると、ソレを知らない兄に伝える為か、自転車を飛ばしてメトロポール・ホテルへとやって来た。ルーベンは兄ジョシュアを見つけると声を掛けるが、ジョシュアはそれが弟ルーベンだとは直ぐには分からなかった。それだけ、ジョシュアがリトル・オデッサを離れていたと言うことだ…。母親の脳腫瘍を伝えるルーベンだが、ジョシュアは気にする素振りを見せずに、ルーベンに帰るように伝えた。

一方、ジョシュアは標的を殺害する為に、自分を知っているサシャを見つけ、彼の悪友ヴィクター&ユーリと連むことにした。

雪の降る日に“兄弟として”会ったジョシュアとルーベン。母親が脳腫瘍で永くないと知ったせいであろう、実家を訪ねることにしたジョシュア。実家でジョシュアを迎えたのは彼の祖母である。家を出たジョシュアに対して優しい言葉をかけることはなかった祖母。そしてまた、それは父親アルカディもだった。ルーベンがジョシュアを連れてきたと知った父アルカディはルーベンを殴り、2人に出て行けと言った為に、昔を思い出したジョシュアは激昂し、ルーベンは家に残された。

ジョシュアは昔この街にいた時の恋人アラと再会した。だが彼女は複雑そうだった。

ある日、目つきが気に入らなかったのか、公衆電話で話していた男を射殺したジョシュア。だが殺された男は何とこの街を牛耳るロシアン・マフィア、ヴォウコフの手下であった。息子が殺されたことは、直ぐにヴォウコフへと報告が上がったが、今のところ誰が殺したのかは手掛かりがない。

アラがルーベンを通して、ジョシュアとまた会いたいと言っていた頃、ジョシュアは、サシャ、ヴィクター、ユーリと一緒に彼らの店で連み、標的のイラン人アーマド・パーレビについて話していた。イラン人を殺す為にヴォウコフから銃を手に入れるようにサシャ達に話すジョシュア。そしてまた電話ボックスで殺した男がヴォウコフの部下であった事を知っていたジョシュアは“時期に気付かれ追われるだろう”と話した。

深夜に父親アルカディが愛人と会っているところを目撃したルーベン。その後、昼間のアラのアプローチから、ジョシュアを誘って3人で映画を観に行く。その後車で話すジョシュアとアラ。ジョシュアが殺したのはヴォウコフの部下ではなく息子だった…。

ジョシュアは父親に“休戦”を申し入れ、実家の母親に会いに来た。酷く容態の悪そうな母親を抱きしめるジョシュアがいた。そして話をするジョシュアと母イリーナ。彼女はジョシュアがリトル・オデッサを去ったことを怒ってはいなかった。

またジョシュアは久しぶりにアラと関係を持ったが、何かを抱えて居るようであった。

アルカディの母親の80歳のパーティが店で盛大に開かれた。そこにやって来たのはヴォウコフだった。金が今手元になく融通が利かないアルカディはヴォウコフに借金をして、その代わりに息子ジョシュアが殺されても文句を言わないと誓うのだった。

ある深夜。ジョシュアを筆頭に、サシャ、ヴィクター、ユーリは標的であるイラン人の家に押し入って、車で連れ去ると人目のつかないところでその男を射殺した。偶然、一連の状況を見ていたルーベンは、ジョシュア達が去った後、その場に残された拳銃をそっとポケットにしまった。

帰宅したジョシュア。学校に2ヶ月言っていなかったことを、学校からの手紙により父親アルカディに気付かれた。だが暴力を振るったのは1発だけで、兄ジョシュアの様にはなるなと説教をするのだった。その夜にシャピラ家を訪れたジョシュアはルーベンを連れ出すと、彼の顔のアザに気付いた。

本当に怒ったジョシュアは、愛人といた父アルカディを車に乗せ、雪の残る原っぱへと連れ出すと拳銃を突きつけた!覚悟を決めるアルカディだが、ジョシュアが引き金を引くことはなかった。

そしてその頃、シャピラ家では母親イリーナがルーベンの目の前で倒れてしまい、救急車が呼ばれた。イラン人を殺したことでリトル・オデッサを去ろうとしていたジョシュアだが、サシャがイリーナの訃報をジョシュアに知らせた。そしてジョシュアは出席しなかったが、イリーナの葬式が開かれた。

結末・ラスト

その後にヴォウコフの部下に襲われるルーベン。ジョシュアの居場所を探している!ルーベンはサシャに会って、兄ジョシュアの大体の居場所は分かるが住所までは不明だ。兄を助ける為に兄を探すルーベン。

ジョシュアはアラの家にいた。そこにはヴォウコフの部下が近づく。ルーベンはここに兄がいると分かって急ぐ!だが意外な人物もやって来た、それはサシャだ。殺し屋がアラを殺し、ジョシュアは逃げようとする。やって来たルーベンが以前手に入れた拳銃で殺し屋を倒した!しかし、勘違いしたサシャがルーベンを殺してしまった…。サシャは身を案じてその場を後にし、ジョシュアは弟ルーベンの遺体をシーツに包むと、火にくべて火葬するのであった。

今、ジョシュアが思っていること。それは在りし日の弟ルーベンと母イリーナとの語らいだった。もう二度とすることの出来ない、母と弟との語らい…。

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レビュー・感想・解説・評価

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リトル・オデッサ
toikunの評価:5/10★★★★★☆☆☆☆☆

ジャンルとか全然違うけど、「KIDS/キッズ」という映画と似たようなテイストを感じたtoikunですよ!

救いのない本作の監督と脚本の執筆を手掛けたのは、本作が劇場用長編映画初監督・初脚本執筆作品であったジェームズ・グレイ。後の「裏切り者」と「アンダーカヴァー」で、カンヌ国際映画祭のパルム・ドールにノミネートするなど相当な実力派監督。そして本作ではヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞を獲得している。

製作総指揮のクレジットにニック・ウェクスラーを見つけたが、彼は「15ミニッツ」の製作だったり「自由な女神たち」の製作総指揮を担当している、名プロデューサーだ。

キャストを。

・主人公のゴロツキ兄ちゃんを演じたのは「ロブ・ロイ/ロマンに生きた男」でアカデミー助演男優賞にノミネートしたティム・ロス。「レザボア・ドッグス」、「パルプ・フィクション」、「フォー・ルームス」だったり、この頃はクエンティン・タランティーノ組と言って良かったなぁ。他にウディ・アレン監督作「世界中がアイ・ラヴ・ユー」、ホラー映画「ダーク・ウォーター」では落ちぶれ弁護士、toikunがアカデミー賞授賞式の歌曲賞パフォーマンスでスゴク感動した「グローリー/明日への行進」では人種差別を公然と口にする知事役として憎々しく魅せた。

・弟役の“この人”は「ターミネーター2」が劇場用長編映画デビュー作のエドワード・ファーロングくん。この時の母親役はリンダ・ハミルトン。「母の贈りもの」の母親役はキャシー・ベイツ。で、本作ではヴァネッサ・レッドグレーヴ…誰が彼の道を誤らせたのかいずれコラムを書きたいよ。他に「グラスハープ 草の竪琴」など。toikunは好きな子役さんだったな。

・元カノのアラを演じたモイラ・ケリーは「ビリー・バスゲイト」が劇場用長編映画デビュー作だったのねぇ、今度又観てみて探してみる!ニコール・キッドマンがセクシーな映画。他に「娼婦ベロニカ」など。

・病気の母ちゃんに扮したのはイギリスの名女優ヴァネッサ・レッドグレイヴ。今のところ「ジュリア」で唯一オスカーを受賞しているがノミネート作品は「ハワーズ・エンド」等数多い。本作では結構若い母ちゃんに見えたけど、2年後製作のアクション映画「ミッション:インポッシブル」の武器商人はおばちゃんだったなぁ…。他にアガサ・クリスティを演じた「アガサ 愛の失踪事件」や、「英雄の証明」というシェークスピア悲劇では字幕がスゴク文語体!「大統領の執事の涙」は超良作品☆チョイ役だったけど。

・息子を売ったパパさんに扮したのは「ニュールンベルグ裁判」(1961)でアカデミー主演男優賞に輝いたマクシミリアン・シェル。「戦争のはらわた」、「遠すぎた橋」など。

・そしてこの人を忘れちゃいけない、ロシアン・マフィアを演じたポール・ギルフォイルさん。最近助演で観まくり。「素顔のままで」というおバカコメディ、「ミセス・ダウト」という良作コメディ、他どちらも大好きな「交渉人」「パーフェクト・カップル」など。

さて。

もう20年程前の作品だけど、多分初見じゃない、内容は覚えてなかったけど。だってエドワード・ファーロングが気になっていた時代だし。

まぁヴェネチア国際映画祭が好きそうな映画だよね、イメージ的に。ただそれが万人に面白可笑しいかというと決してソウではなく、きっと途中で観るのを放棄する人も出ちゃうような作品?だと思う。

願わくは、最初出て行っちゃった描写を、最初に描くか、後に丁寧に描いて欲しかった。そしてToo Muchな悲劇性はtoikunには合わなかった。

芸術家肌な人好みの映画…とけなしまくっちゃってるけど、暴力反対の意思表示だけは好きですよ。

さぁ、締めくくる。本作でも良い母ちゃんじゃなかったね、エドワード・ファーロングくん☆

スンマセン、もうちょい。「バスキア」って映画も本作と同じテイストだよね?

2016/08/07

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『映画ファン』さんのレビュー・評価

投稿日時:20??/??/?? 15:59:46

4点/10点満点中★★★★☆☆☆☆☆☆

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