映画「ハスラー2」あらすじ,ネタバレ,レビュー
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あらすじ
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四半世紀ぶりに疾風のエディがスクリーンに帰ってきた。名手が若者にビリヤードを教え成長を見守る。やがて若者と勝負をして勝つがそれは彼が本気を出していなかったから。その事を知った名手はトーナメントを棄権し男と男の真剣勝負をするのであった。
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説明:
ストーリー・ネタバレ
昔は腕利きのハスラーであったエディ・フェルソンは酒場で彼女のジャネルに自分が仕入れた酒を売る駆け引きをしていた。酒場にはビリヤード台があり知り合いのジュリアンが賭けビリヤードをやっていた。だが彼は相手に負けてばかりでエディは彼に金を与えてジュリアンはその金で賭けをやっていた。あまりに早く負けるジュリアンに相手のことが気になったエディが覗いてみると、相手をしていたのはビンセントという若者だった。ビンセントには彼女であるカーメンが付いていた。カーメンと一頻り話してビンセントの腕も気に入ったエディは2人をレストランに誘った。
レストランで3人で話す。ビンセントはまだ足りないものがあると言うエディ。そして店を出た。家でジャネルを抱きながら、ビンセントのことを考えているエディがいた。
次の日、酒場にいるエディをカーメンが訪ねてきた。エディはカーメンに一緒に旅に出ないかと誘う。カーメンは身の上をエディに話す。そしてエディはオモチャ屋で働くビンセントを訪ねる。そして、6週間後のアトランティック・シティで開かれるビリヤード・トーナメントに参加、それまでの間に修行して稼ごうともちかけるエディ。決められないビンセントに時間をあげた。
その次の日の夜、エディを訪ねるビンセント。エディはバラブシュカで出来た極上のキューをビンセントにあげた。とまどうビンセントだがそれを受け取る。そして3人で6週間後のトーナメントのために旅に出た。条件は、エディが掛け金を出しビンセントが勝った場合はその6割を受け取り、旅の費用は全て彼持ち。
街のビリヤード場を見つけては訪ねる3人。エディはビンセントに対し、強い奴には負けて、弱い奴に勝って儲けることを教えるが、なかなか言うことをきかないビンセントに手を焼く。エディはまるで子守のように感じていた。ビンセントも勝てる相手にわざと負けるセルフコントロールは出来ないとエディを突っぱねるところもあった。
そんなこんなで街を周りそしてビリヤード場を周り、カーメンの協力もあってビンセントを少しずつコントロールするエディ。気分が良くなったエディは自分でカモを探して自分でプレイをする。そんな彼が、一番気をつけていたハスラーの手に引っかかったのだ。エディはカモられた。酷く落胆したエディはビンセントとカーメンに金を与えて、自分の足でアトランティック・シティに行くように言い、袂を分かつ。
年から目が悪くなっていたエディは眼鏡を作り自分のプレイで稼ぎ始める。そしてアトランティック・シティに到着した。
トーナメントはナインボールで行われる。順調に勝ち続けるエディ。ビンセントとカーメンも現れて、ビンセントもトーナメントで勝ち続けた。エディは街にジャネルを呼び、彼女から特性のチョークをもらう。
そして準々決勝。エディ対ビンセント。ビンセントは痛恨のミスをした。そしてエディは勝った。人目の付かないところで心からのガッツポーズをするエディであった。
結末・ラスト
次の日。そんなエディを訪ねたビンセントとカーメン。そしてエディに大金を渡す。なんとビンセントは痛恨のミスをワザとした。そして彼らはエディの勝ちに金をかけていたのだ。自分の目をかけた男に勝ったことで感じた喜びが一瞬のうちに崩れたエディ。彼は準決勝を棄権した。
そしてその後ビンセントと男と男の対決をするエディであった。
レビュー・感想・解説・評価
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「ハスラー」から実に4半世紀経ったなか、あの“疾風のエディ”が帰ってきた。ウォルター・テイヴィスの小説を元に、マーティン・スコセッシが監督したビリヤードを軸としたドラマ。
エディを演じるのは、前作と同じポール・ニューマン。彼が前作でノミネートに終わったアカデミー主演男優賞を見事受賞した。エディが目を付ける男ビンセントにトム・クルーズ、ビンセントの彼女にメーリー・エリザベス・マストラントニオ、他にジョン・タトゥーロやエディをカモにするハスラー役で後の「ラストキング・オブ・スコットランド」でアカデミー主演男優賞を受賞したフォレスト・ウィテカーの姿も見える。
初老を迎えたニューマンが実に渋く描かれている。彼を引き立てるスパイスがクルーズであるからだ。これはこの映画のニューマンと、「レインマン」で共演したダスティン・ホフマンにオスカー主演賞がいったことで彼が“ラッキーボーイ”と呼ばれるようになることからも分かる通りである。
確かに彼はラッキーボーイだ。ギラギラしたビンセントを”当時の自”かと思えるような演技で魅せるクルーズは万物を照らす太陽である。交わる者を虹色に輝かせている。それが目に見えて分かる映画である。
前作は白黒であったがためか、それほど玉にフォーカスをあてたシーンが多くはなかったが、今作は多い。確かに白黒だと、球にフォーカスあてても何色が入ったのか分からないから盛り上がりはない。いい演出だ。
この映画が公開された当時の日本はバブル景気の始まりと呼ばれる時代であった。そしてこの映画のクルーズを真似たパフォーマンスをする若者がビリヤード場にあふれたという。それを体験した人はこの映画を見て懐かしむのも良いだろう。またお年を召した方はニューマンに自分を重ねるのも一興である。
2007/04/17
キャストや監督だけ補足しておく。
監督のマーティン・スコセッシはその長いキャリアで現在の所「ディパーテッド」での監督賞しかアカデミー賞を受賞していない。「ギャング・オブ・ニューヨーク」の監督賞などノミネートならば枚挙に暇がないが。T's Theaterでのスコセッシに関するレビュー作は前述「ギャング・オブ・ニューヨーク」(監督)、「グリフターズ/詐欺師たち」(製作)、「真実の瞬間(とき)」(出演)など。
なお、先日2016年3月5日に池上彰のテレビを観ていたがハリウッドでの赤狩りの話しが出たが「真実の瞬間(とき)」はそれを描いた作品である。ロバート・デ・ニーロが主演している同作を先日やっとこさ観ることになり、もう15年以上も前のアカデミー賞授賞式でスコセッシとデ・ニーロがエリア・カザンの名誉賞プレゼンターとして壇上に上がった意味が分かったtoikunであった。エンタメ性は皆無であり暗くなるし政治の主義主張の問題もあるが偶にこういう作品を観てみるのも良いだろう。
主演の疾風のエディに扮するは故ポール・ニューマン。「ハスラー」でノミネートのみに終わったアカデミー主演男優賞に初めて輝いたニューマン。その前年にアカデミー名誉賞を受賞していたのはどう捉えるべきだろうか。なおアカデミー賞に関しては他に第66回アカデミー賞でジーン・ハーショルト友愛賞を受賞している。コチラのWikiPediaに同賞の記述がある。
toikunが知るニューマンの一番古い作品は「ハスラー」だ。だが初めて彼を観たのは「スティング」か「タワーリング・インフェルノ」だったのでお爺ちゃんというイメージが残る。「スティング」、ロバート・レッドフォード共演でとても面白かった。観たことがある方、ラストで引っかかりましたか?「ロード・トゥ・パーディション」はトム・ハンクス主演で他にも豪華キャスト共演で面白いのだが、田舎のお爺ちゃん映画「ノーバディーズ・フール」なんて映画も面白い。アクションスターブルース・ウィリスは負け組社長(アクション映画ではないが“夢”で彼が窓を突き破っている(苦笑))だし「カポーティ」のオスカーウィナーである故フィリップ・シーモア・ホフマンは若いしで非常に良作品である。
前述した“万物を照らす太陽”的な存在トム・クルーズがギラギラな若者を演じる。7月4日に生まれて、「ザ・エージェント」、「マグノリア」の3度アカデミー賞にノミネートしているスーパースタークルーズ。特に「ザ・エージェント」でのスポーツエージェント役は“トム・クルーズ自身を演じている”と評判で大本命であった。主演する大ヒットアクションシリーズの第5弾「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」は(も)非常に面白かった。未見の方が居ましたら…の話になるが当時の奥さんニコール・キッドマンとの共演作「アイズ・ワイド・シャット」は名匠スタンリー・キューブリック監督の遺作。女性の裸のシーンが多々出てくるが興味があったら手に取ってみて下さい。
ビンセントの彼女役でオスカーにノミネートしたメアリー・エリザベス・マストラントニオは劇場公開作は2000年以降極端に少ない。「乙女座殺人事件」、「訴訟」、「隣人」、そして「天国の約束」をレビューしているが大して記述していないので彼女のページには行く必要ないです。“死ぬ死ぬ詐欺”なアル・パチーノ、彼のルーツであるイタリア、そのイタリア系移民を描いた「天国の約束」は名作「ニュー・シネマ・パラダイス」を思い出したtoikun。カメオでナレーターをやっていたアレック・ボールドウィンの声に気付いたtoikunの彼への愛は強い!
良いところが無かったようなジョン・タトゥーロはロバート・デ・ニーロ監督作品「グッド・シェパード」等に出演する演技派に成長ってもよいお年。なお同作はCIAの起ち上げの話しなど重苦しい印象があるがマット・デイモン、アンジェリーナ・ジョリー、デ・ニーロ、アレック・ボールドウィンが出演するなど豪華である。デ・ニーロは“最初はレオナルド・ディカプリオを主演にしたかった。だがデイモンで良かった”と語っている。
ビリヤード店を買い取ったと言っていた店主を演じたビル・コッブスもよく見る俳優。先日20年ぶりくらいに観た「デンバーに死す時」にも喫茶店(?)のマスターとして良い役であった。同作もアンディ・ガルシア、クリストファー・ウォーケン、クリストファー・ロイド共演など豪華。「ホテル・ウガンダ」でアカデミー主演男優賞にノミネートしたドン・チードルが出演しているがまだ彼の駆け出し時代だった。ソ・レ・にtoikunがアル・パチーノに目覚めた「セント・オブ・ウーマン 夢の香り」という作品があるのだが、盲目のパチーノのと“ポル・ウナ・カベサ”という曲でタンゴを踊り若いtoikunを魅了したガブリエル・アンウォーも「デンバーに死す時」に出演している。
どーても良い情報だがtoikunはタンゴなんて踊れないくせに「セント・オブ・ウーマン 夢の香り」のサントラを持っているので“ポル・ウナ・カベサ”を視聴しまくり。この曲は「トゥルーライズ」でアーノルド・シュワルツェネッガーとジェイミー・リー・カーティスが踊っているし…他にもう一つの作品で耳にしたのだが…何だっけ?知らない方・興味がある方はコチラのYouTube(注意:音が出ます!)で「セント・オブ・ウーマン 夢の香り」の同シーンが映るのでドウゾ!そしてどっかでレンタルするなどして一人でドライブ中にエンドレスで聞こう。腐る程アドレナリンが出て房総半島をドライブしていたtoikunは前を走っていた車の人に振り返られて見られた。運転席と助手席どちらも若い女性であり走っているのにも関わらず振り返った運転手…。それぐらいノる事が出来る曲だ。
キャスト紹介なのに話が逸れて申し訳ないがラスト。“疾風のエディ”を食い物にしたハスラーに扮するは当時は無名であったが「ラストキング・オブ・スコットランド」でアカデミー主演男優賞を受賞したフォレスト・ウィテカー。キーファー・サザーランドが声だけで“脅す”「フォーン・ブース」もまた良し。だが彼が“黒人俳優”として光った「大統領の執事の涙」は必見だ。歴代大統領に故ロビン・ウィリアムズ、故アラン・リックマン、リーヴ・シュレイバー、ジョン・キューザックなど豪華な俳優陣がゲスト出演するしヴァネッサ・レッドグレイヴ、ジェーン・フォンダも顔を魅せる。そして同作はどうも1年後の「グローリー/明日への行進」と出演するブラックアクターが被るし“関連性”がある。“公民権運動”が盛り上がった時代だから。「グローリー/明日への行進」の主題歌はアカデミー賞を受賞してtoikunはそのパフォーマンスに泣いた。コチラのYouTube(注意:音が出ます!)で聞く事が出来る。両作とも傑作・必見だ!
そして2015年に製作され日本では2016年6月に公開予定のボクシングドラマ「サウスポー」という作品ではウィテカーはボクシングトレーナーの役。「ナイトクローラー」のジェイク・ギレンホール演じる元チャンピオンにボクシングを教えるのだ。同作はスポーツものであり、親子ドラマでもある。ウィテカーの役どころには家族はおらず彼自身も闇を抱えていて複雑な役柄。「ハスラー2」(本作)でニューマンを“ヒョウヒョウ”と扱ったウィテカーが悩み苦しみ良作品。是非、劇場で…。
なお「ハスラー」と「ハスラー2」を比較したページを作ってある。大して文字数無いけど宜しかったらドウゾ。
2016/03/06
2016/03/26
by toikun.
『映画ファン』さんのレビュー・評価
投稿日時:20??/??/?? 15:59:46
4点/10点満点中★★★★☆☆☆☆☆☆
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