映画「007/慰めの報酬」あらすじ,ネタバレ,レビュー
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あらすじ
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英国諜報部員の男が裏切り敵を逃がすがジェームズ・ボンドは何も出来ず殺すだけだった。それを叱責するM。次の任務でも敵を殺すだけで…。
ダニエル・クレイグ=ボンドの最高傑作と名高い作品。オルガ・キュリレンコが魅せる!
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ストーリー・ネタバレ
イタリア。英国諜報部員ジェームズ・“007”・ボンドが灰色のアストン・マーティンを駆っている中、後ろからの車に銃撃され凄まじいカーチェイスが繰り広げられた後にボンドは敵をやっつけた。そして建物に車を向かわせた。車のトランクに入れられていたのは先の作戦時の黒幕と思しきミスター・ホワイト。そこにはボンドの上司“M”も部下を連れて現れていた。そしてミスター・ホワイトに対する拷問が行われようとしたときMI6の一人の男が裏切りミスター・ホワイトを逃がした。ボンドは裏切ったエージェントを追ったが何も聞く事も出来ず殺してしまった。
イギリス・ロンドン。ボンドを叱責するMがいた。次のミッションはマネーロンダリングに関係すると思しき男を探しにハイチまで行く事だった。
ハイチ。先の男のホテルの部屋に忍び込むボンドだったが逆に襲われて何も聞き出せずまた殺してしまった。ボンドは男のブリーフケースを持ち、ホテルを出たところ車の女性に車に乗るように言われて乗るボンド。女性の名はカミーユ。ブリーフケースの中身を2人で見たところで、ボンドはどうもこのカミーユが命を狙われているのではと思いそう言った。カミーユはボンドが命を狙っているものと思い込んで殺そうとするが、ボンドは車から落ちるだけだった。
ボンドはカミーユの後を追った。カミーユはドミニク・グリーンという男のところに着いた。どうもそのドミニクが怪しいのではと思うボンド。ドミニクは公益法人を運営しているが実は金のためには何物も惜しまない男だった。懇意のハイチの将軍メドラーノが会いに来ると、ドミニクはカミーユを“餞別”として送った。カミーユの身を案じ、ボートで沖へ出るメドラーノらをボートで追いかけるボンド。そして、一度は銃を向けられたカミーユを助けるのだったが彼女にいい顔はされなかった。陸に着き気を失った彼女を現地民に預けてドミニクのことをMI6に調べるように言った。だがドミニクはイギリス首相とも良い関係でありデータベースからは悪い情報は出なかった…。
その間ドミニクはプライベートジェットへと車を向けていた。それに乗っていたのはCIAという身分を隠すフィリックス・ライターであった。彼は一度ボンドとも組んでいた。アメリカのためにドミニクを探っているのだ。
ドミニク等のジェットはオーストラリアへと到着した。盛大に開かれるパーティ、大きな劇が始まった。そこに出席する人たちの中で、無線で悪巧みの話しをする人たちが居た、ドミニク・グリーンを中心として。その劇会場に潜入したボンドは自らも無線を使いドミニクの企みを阻止した。劇の途中で引き上げる無線を使っていたドミニクも含めた人々。その最中ボンドがドミニク等に見つかると言う事がおき、撃ち合いがありボンドは“殺しのライセンス”を行使する。
Mはボンドは過去の女性の敵討ちを願っているのではと感じていた。その為に度々の暴挙は看過できるものではなくボンドの活動を制限しようと考えた。そして部下にボンドのクレジットカードとパスポートの停止を指示した。
自分の置かれている身がMI6の中でも危ういと感じたボンドは秘密裏にイタリアへ渡った。ボンドはMI6で働いていたマティスという男と会った。彼には恨まれる事をしたボンドであったのだが、マティスからパスポートなどを得たかったのだ。マティスは二つ返事で快諾し共にボリビアへと渡った。
ボリビア。ドミニクが“最大の悪巧み”をしていると思われる国だ。そこでMI6の女性フィールズがボンドの前に現れた。彼の拘束のためだった。しかしボンドはフィールズとホテルでいい仲になり、一緒に行動させる事に成功する。そしてマティスの力によってドミニク主催のパーティに出席できるようになったボンド。
パーティ会場。ドミニクは大勢の前で、慈善家ぶりをスピーチした。そこにボンドがハイチに残してきたカミーユが現れドミニクと彼が交渉している相手の前に現れた。色々と大っぴらにしようとする彼女に手を焼いたドミニクは柵の上から下に落として彼女を殺そうとするもボンドが現れてそれを阻止した。
パーティ会場を出るボンドとカミーユ、2人は車に乗る。だがすぐにドミニクの仕業らしいボリビアの警察が現れて車を止めた。そして、ボンドは車のトランクを開けさせられると中からマティスが現れた。どうも中に監禁させられていたらしいがボンドはもちろん知らない。警察官等と撃ち合い、そして格闘になり警察官を倒すボンドだがマティスは撃たれて致命的ダメージをおった。マティスはボンドに遺言を残した。それにより彼らの過去はお互いに許されるのだった。死した“友人”マティスをゴミ捨て場に残し車に乗ったボンド。
ボンドとカミーユは砂漠の飛行場へと来ていた。そこは個人事業者が運営するものでボンドは車と交換で飛行機を得た。カミーユを乗せてボンドは飛行機を操縦する。ボンドのその目的とはドミニクが砂漠の土地を得て何をしたいのかを知る事だった。しばらく操縦するとドミニクの手のものと思しき攻撃機が現れて攻撃を受けるボンドたちの飛行機。なんとか逃げようとするも更にはヘリにまで狙われて墜落か???そのとき、何とかボンドとカミーユは外に出て落ちながらパラシュートを開き、無事降下する。
瓦礫の地下。カミーユの親族はメドラーノ将軍に殺された事を話す彼女。母と姉は将軍に陵辱された後に殺され幼かった彼女は生き残った…。復習を目的に生きてきて、“あのとき”のボートの時が絶好の機会だったのにボンドに邪魔をされたために怒ったのだ。カミーユの目的を知ったボンド。そしてまたドミニクの目的も知る。その目的とは“砂漠の水”だったのだ。ドミニクが得ようとする砂漠の地下には石油ではなく水があったのだ。人間は水無しでは生きられない、ましてや砂漠では貴重である!水は石油以上に“生命の水”…。
ボンドとカミーユはボリビアのホテルに戻った。そこではMと彼女の部下のMI6エージェントたちがいた。カミーユに殺されたフィールズの代わりにボンドを拘束するために。だがボンドは自分の復讐のためとフィールズの敵打ち、そして何よりカミーユの目的のためにエージェントたちをやっつけてホテルの外に出た。カミーユが車を回していた。ホテルから離れる2人であった。
ボンドはCIAのフィリックス・ライターへと電話を入れた。会って話しをするために。ボリビアの場末の酒場でフィリックスと会うボンド。フィリックス等CIAはメドラーノ将軍が、ドミニクから得る金によって祖国ボリビアを相手にクーデターを起こし乗っ取る事を計画しているので動いている事をボンドに告げた。また、ボリビア警察がボンドを捕まえるために数秒で乗り込んでくる事も。ボンドはそのことをフィリックスに感謝をして酒場を後にした。
結末・ラスト
砂漠の中の巨大な建物。そこでドミニクとメドラーノ将軍らが会した。メドラーノは大金を得て、またドミニクはメドラーノの新政府からの水の使用料金を得る権利を得た。これで悪と悪の取引は行われた!と思われたとき、ボンドとカミーユは建物に侵入した。巨大な建物が炎の海となる中、格闘・撃ち合いになるボンドとカミーユVSドミニクとメドラーノ将軍。カミーユはメドラーノ将軍をやっつけた!ボンド対ドミニクは?
決着の前に建物の炎は勢いを増して逃げられない!カミーユはボンドに“殺して…”と…。が何とかボンドとカミーユは建物から脱出。悪運強く逃げ出していたドミニク。ボンドとカミーユは、ドミニクを炎天下の砂漠の真ん中に放置して車でその場を離れた。2人はそれぞれの道へ踏み出した。
ロシアでの“仕事”の後、話し合うボンドとMが居た。ドミニクの死の事、CIAフィリックス・ライターの昇進の事、そしてボンドの過去の女性の事など。ボンドはまた次の道へと足を踏み出すのだった。
レビュー・感想・解説・評価
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イアン・フレミング原作を元にしたスパイ映画シリーズの第22作目。
監督を務めるのはハル・ベリー主演の「チョコレート」やジョニー・デップ主演の「ネバーランド」などの監督マーク・フォースター。
共同脚本の一人ポール・ハギスは「ミリオンダラー・ベイビー」の脚本でアカデミー脚本賞にノミネート、そして製作・監督・脚本を務めた「クラッシュ」ではアカデミー作品賞・脚本賞に輝き同監督賞にノミネートしている。
・主人公ジェームズ・“007”・ボンド(=5代目)を演じるのは前作「007/カジノ・ロワイヤル」に引き続きシリーズ2作目のダニエル・クレイグ。クレイグは2016年現在、「007/スカイフォール」、「007/スペクター」でもボンドを演じているが、これ以降はどうなるだろうか?クレイグの出演作として「ロード・トゥ・パーディション」をレビューしているが「007/カジノ・ロワイヤル」よりも前の作品でありクレイグの役どころは小さなモノだった。
・今回のボンドガールのカミーユには「パリ、ジュテーム」等のオルガ・キュリレンコが扮している。“変な風に”面白いのは4代目ボンドを演じたピアース・ブロスナンとスパイ映画「スパイ・レジェンド」で共演していること…。なお、「運命の逆転」のアカデミー賞俳優ジェレミー・アイアンズと共演した「ある天文学者の恋文」にはtoikunはスゴク惹かれた。
・慈善事業家ドミニク・グリーンに扮するは「潜水服は蝶の夢を見る」のフランス人俳優マチュー・アマルリック。フランス・アメリカ合作映画「ジミーとジョルジュ 心の欠片を探して」ではベニチオ・デル・トロと共演して、同作はとても素晴らしいヒューマンドラマとなっている。
・前作から引き続きジャンカルロ・ジャンニーニがマティスを演じている。
・この人も前作から…イェスパー・クリステンセンがミスター・ホワイトを演じている。同役として「007/スペクター」にも出演している。
・終盤ドミニクとメドラーノ将軍が契約書を交わす場面に出てくる女性は“喜劇王”チャーリー・チャップリンの孫娘ウーナ・チャップリン。ウーナの母はジェラルディン・チャップリン、「サン・ルイ・レイの橋」という少々キリスト教の匂いが強い作品に出ていた。同作はロバート・デ・ニーロやキャシー・ベイツ等出演陣は豪華だ。
・CIAエージェントを演じているのは前作のジェフリー・ライト。「シャフト」(2000)では麻薬王、風貌からは007シリーズのキーマンになるとは思ってもいませんでしたが…。ジョージ・クルーニー監督・“助演”の「スーパー・チューズデー ~正義を売った日~」は俳優陣がものすごく豪華!あとは、ライトが芸術家バスキアを演じた「バスキア」もナヨナヨだけど良いんじゃないかな?
・そしてMを演じているのは「恋におちたシェイクスピア」でアカデミー賞をロビン・ウィリアムズから渡された“デイム”・ジュディ・デンチ。「007/ゴールデンアイ」よりMとして出演している
以前のレビューを。
ちょっと前の試写会にて見させて頂いた今作、レビューが遅くなったが作品はよかった。今までのシリーズだと1話完結がほとんど全てだったように思うが今作は前作を多分に意識している、そう意識している。その点で新鮮なように感じた。
近年のハル・ベリーなどの強いボンドガールという点で、“格闘素人”オルガ・キュリレンコも強かったし既視感のある飛行機からの脱出といった、共通点的なものもよかった。
しかし、完全にピアース・ブロスナン・ボンドとは違うイメージを作り上げたな、クレイグは。優男から冷酷男へ。まあ極端な話しだが。
一点、付け加えるとミスター・ホワイトが逃げっぱなしなのでイェスパー・クリステンセンは次作も登場するのではないだろうか。
劇場公開が楽しみだ。
2008/12/21
今回のレビュープチ追記。
前述、イェスパーは「007/スカイフォール」は出ませんでした(汗)
今作は絶対に前作の“知識”が頭に入っている状態で見た方が面白い。“復讐”と言うのがテーマだけれども知らないと意味不明。
ボスさんドミニク・グリーン(=マチュー・アマルリック)は戦闘に関しては全く素人なのでボンドとの対決シーンに見所はないが、色々な意味で素人なのと“ボンドの非情さ”を見ることの出来る“砂漠に置いていかれる”シーンは非常に興味しろい。
ボンドカーについて挙げると序盤でボンドが駆っていた“灰色のアストン・マーティン”がソウでありバカげた特殊装備が着いているわけでもない。“Q”だの“R”だの登場しないので仕方が無い?「007/ダイ・アナザー・デイ」のアストン・マーティンは“Q”役のジョン・クリーズによって“消える車”になっていただけにファンは残念?
いつもの女性のシャドーをバックにした主題歌はアリシア・キーズとジャック・ホワイトによる「アナザー・ウェイ・トゥ・ダイ」。コチラのYouTubeからドウゾ!イキナリ音が出ます!
最後にウチに掲載している007シリーズを羅列して終わります。ザ・コマーシャル(苦笑)
「007/ドクター・ノオ」、「007/サンダーボール作戦」、「007は二度死ぬ」、「007/リビング・デイライツ」、「007/ゴールデンアイ」、「007/トゥモロー・ネバー・ダイ」、「007/ワールド・イズ・ノット・イナフ」、「007/ダイ・アナザー・デイ」、「007/カジノ・ロワイヤル」、「007/慰めの報酬」。
2016/03/18
2016/05/20
2016/07/28
by toikun.
『映画ファン』さんのレビュー・評価
投稿日時:20??/??/?? 15:59:46
4点/10点満点中★★★★☆☆☆☆☆☆
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